ゼカリヤ書(4)

聖書箇所:ゼカリヤ書1章18~21節 
説教題:4つの角と4人の職人

おはようございます。新しい週を迎え、また1週間主イエス・キリストの再臨が近づいたことを感謝します。またライブ配信で礼拝に参加している兄弟姉妹や病気療養中のあなたもおはようございます。お元気でしたか?ネット越しでは有りますが共に主に礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。
お知らせですが、先週の水曜日(5月1日)午後4時47分に松下サツ子さんが90歳の生涯を全うして主の身許に帰りました。葬儀は明日の11時半から本庄キリスト教会で執り行います。希望される方はご出席ください。ご遺体は集会室に安置していますのでお祈り下さると感謝です。

もう一つお知らせですが、先週のライブ配信について音量が不足していたことが判明しまして、再度木曜日浅香さんに来てもらって音量調整テストをしていただきました。しばらく試行錯誤しながらの配信になるかもしれませんが皆様にもご協力いただける様よろしくお願いします。特に司会者と証しする方の音が小さいのでマイクを近づけて話してくださるようにお願いします。

さて、前回用意した資料をご覧ください。①~⑦の流れの説明。神の選びの民であるイスラエルはダビデ王以降次第に不信仰になり神に従う事をやめる人が多くなりました。それ故、最終的にユダ王国はバビロン帝国に攻め込まれ、平和と繁栄の象徴である神殿が破壊され、そして城壁も壊され、国は滅び、バビロン帝国に連れていかれ70年間の捕囚を経験することになります。

しかし、70年後、支配者がペルシャに変わりキュロス王がユダヤに帰ることが赦され、エルサレムに戻った人々は喜んで総督ゼルバベルとヨシュアを中心に彼らの希望、心のよりどころ、平和と繁栄の象徴である神殿再建工事を始めたのです。しかし、途中で近隣諸国の妨害が入り、15年以上工事が中断してしまいます。そんな時、神に預言者として立てられ民を叱咤激励したのがハガイとゼカリヤであります。彼らの励ましにより神殿工事が再開しついに完成します。

このような背景のもとにゼカリヤが預言書を遺しましたが、この書物のテーマは「神殿再建工事」であります。まず、最初に神から励ましの啓示、メッセージが8回続きました。今日はこの8回の内の2回目で「4つの角と4人の職人」の箇所であります。

この8つの神の啓示はゼカリヤが一晩の内に見たもので、6章8節迄続きます。いずれも主の励ましに満ちたもので安心して読むことが出来ます。ただ啓示の中身の解釈については信仰の立場により違いがありますので、私の話を鵜呑みにしないで受け止めて下さると感謝です。大切なことはイスラエルに対する神の励ましを私達が自分の事としてどう受け止めるかと言う事です。

18:ゼカリヤが見た2回目の幻。まず4つの角が出てきます。皆さんは角についてどのようなイメージをお持ちですか。牛やヤギなどの角の事です。強い、力という感じでしょうか。そうです。聖書で角は力や権威の象徴です。続いてこの角は4つありました。ではこの4つの角は何を意味しているのでしょうか。次の節を見ると手がかりがつかめます。

19:私と話していたみ使い。これは1章8節に登場する赤い馬に乗った一人の人、み使いと書かれていますが、多分、受肉以前のキリストであると思われます。
ゼカリヤは彼に「4つの角は何ですか」と質問します。すると「これらは、ユダとイスラエルとエルサレムを散らした角だ」との答えでした。そうすると一つの集団とか国と考えられます。字義どおりに解釈するならば、ユダとイスラエルとエルサレムを散らし滅ぼした4つの国々は、①バビロン帝国、②続いて支配したペルシャ帝国、③次にギリシャ帝国、④最後はローマ帝国となります。これが一つの解釈で、私はこの立場です。

20:続けて主は4人の職人を見せてくださった。職人なので集団や国ではなく個人ですね。
また職人は技術や特技を持つ優れた人です。どんな人かは次の21節に書かれています。

21:ゼカリヤが赤い馬に乗った一人の人に再度尋ねます。「この人たちは何をしに来たのですか」
彼の答えは「ユダを散らして誰にも頭をもたげさせなかったあの角だ」あの角は4つの国々の事でした。先ほど申し上げた、バビロン帝国、ペルシャ帝国、ギリシャ帝国、最後はローマ帝国と続きます。その人はこれらの4つの国々を震え上がらせる、すなわち、やっつけるために立てられた人たちだというのです。ここが面白いところですね。

エルサレムが守られる為に立てられた王たちこそ4人の職人であるという事です。するとこんな流れになりますか?個人に当てはめるとこうなります。
①まずバビロン帝国を倒した人物がペルシャ帝国のキュロス王です。
②そしてペルシャ帝国を倒したのがギリシャのアレクサンドロス大王。
③続いてギリシャ帝国を倒したのがローマ帝国の初代皇帝アウグスト(オクタビアヌス)
④いきなり飛びますが終末期にローマの流れの中から出てくるのが反キリスト。その反キリストを滅ぼすのが再臨のキリスト。こうしてユダの地を散らす国々は順番に滅ぼされ、最終的に再臨のキリストが反キリストを滅ぼすのです。

この様に神は高慢になって、角をもたげる国々を順番に他国(職人)を通して滅ぼされるのです。ユダの民は今恐怖や恐れの中にありますが、激しく攻撃する者どもを無と帰してしまうのだ。だから恐れることはないというのがゼカリヤに与えられた2回目のメッセージです。

結び
皆さんいかがでしたか。あなたは今困っている事や悩んでいることは何ですか。そのあなたの悩みや課題を主の前に注ぎだしてください。主はあなたに最善を尽くしてくださるお方であり、主が先に心配してくださるので心配ありません。今日も主の前に誠実に生き、あとはすべて主が解決の道を備えてくださいますから安心して委ねつつ歩んでまいりましょう。

最後にローマ8:28(新約310頁)をお開きください。私達は挫折を通して多くの事を学びます。決して失敗ではないのです。逆に神はすべての事を働かせて益としてくださるので、恐れることなく今、自分達に出来ることを喜んで取り組み、神と隣人に仕えてまいりましょう。