ピレモンへの手紙(2)

2024年1月28日

2024年1月14日

聖書箇所:ピレモンへの手紙4節~12節
宣教題:ピレモンとオネシモ 

おはようございます。2024年1月14日を迎えました。主にある兄弟姉妹たちと礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。またネット配信を通して参加してくださっている兄弟姉妹、病気療養中のあなたもおはようございます。今日も共に聖書から考えてまいりましょう。

さて、みことばの学びに入る前に報告があります。私は来週の日曜日21日の午後から23日迄、能登半島地震の被災地に栃木の風間哲也牧師の軽トラックで一緒に行ってきます。風間先生は東日本大震災の時から8年間宮城県の仙台や気仙沼に住み被災地支援を続けてきた方です。雪道の運転にも慣れていますので心強い限りです。また現地の教会支援関係スタッフと連絡を取っていますので混乱は少ないと思います。

今回訪問する目的は主に3つあります。①皆様から預かった募金、献金を直接お渡しする事②皆様から預かった生活支援物資を届ける事③被災地の現状を良く調べて、今後自分達に出来る支援の在り方を模索する事です。今回の能登半島地震支援は長期間続くと思いますので、じっくり慌てず現地の方の立場に立って働きが出来ればと願っています。
私達は金沢市のホテルに宿泊し、内灘聖書教会と長尾市の物資の保管倉庫に訪問する予定です。今現地では何が一番必要かと言えば、寄付金だそうです。炊き出し費用一回当たり5万円、アルバイト料等の人件費にお金がかかるそうです。そんな訳で活動費を含め少なくとも100万円以上目標としていますので皆様もお祈りください。

さて本題に入ります。1節~3節迄の挨拶の部分を前回学びました。今日は、まず4節から7節迄。ここはピレモンの人柄について紹介、そして8節以降がパウロのとりなしについて。

4:パウロはピレモンにお願い事があるのでゴマをすっているわけではありません。彼は祈るときピレモンを覚えて神に感謝しています。彼の事を思い出すたびに苦い思いが湧き上がってくるのではありません。いつも神に感謝している。これがパウロの正直な思いです。これだけ見てもピレモンが素晴らしい人柄を知ることが出来ます。

5:ピレモンへの感謝の理由は彼が愛と信仰に生きている事です。彼の愛は言葉だけではありません。祈りとともに実践が伴っています。神から来る無償の愛、あるいは見返りを求めない愛の実践をしているのです。例えば私達なら能登半島地震の被災者に対し、被災者が病気にならないように、あるいは行方不明の方が早く見つかるように祈ります。又募金活動に協力し、物資を寄付することもできます。これらの行為は神の愛から出ているものです。 

ピレモンは言葉だけではなく、愛のわざとして実行が伴っていました。そしてその大元は主イエスに対する信頼(信仰)があったのです。主イエスに対する信頼(信仰)に基づいて愛の業となりました。主イエスに対する忠実な信仰ゆえに、自分の周りの人を自分と同じように愛する(大切にする)ことが出来たのです。ピレモンも完全な人ではありませんが、主への信頼と隣人愛に生きる信仰者だったのです。その評判をパウロは周りの人たちからよく聞いていました。
6:「私たちの間でキリストの為になされている良い行い」これはパウロ達の行動がピレモンに報告されています。オネシモがパウロを通して救われ真人間に変えられ、キリストと人に仕えしている事を述べていると思われます。これらをすべてピレモンが知ることによってキリストにある交わり、分かち合い(コイノニア)が深く認識されキリストの栄光が現わされるよう願っている。

7:パウロはピレモンがキリストの愛に生きる姿を通して、大きな喜びと慰め(励まし)を受けました。「兄弟よ、あなたによって聖徒たち(兄弟姉妹)が元気付けられました。※これが大切です。「あなたの信仰によって悩みが増えました」又「あなたの態度によって人間関係が混乱しています」ではないのです。周りの人があなたを通して元気付けられる。私達もこうありたいです。

8~9:ここから22節迄、パウロがオネシモの事でピレモンに懇願する。使徒として上から目線でピレモンに命じているわけではありません。年老いてとありますから70代かなと思います。彼はキリスト・イエスの福音を伝えたために今捕らえられ牢獄の中にあるのです。

彼は使徒の立場からではなく、囚人として愛ゆえにオネシモの事をピレモンに懇願しています。※謙遜な態度でピレモンに礼を尽くすパウロの行為はキリスト者の模範です。彼は使徒職として権威があり、又ピレモンを救いに導いたという関係でもあります。でもそんな立場や関係は捨ててひたすら懇願し、オネシモのとりなしをする。本当の愛ですね。

10:獄中で産んだ我が子オネシモとはどういう意味か?オネシモはピレモンに仕えていましたが盗みをして逃げてしまいました。逃亡奴隷です。彼は西に流れ流れて最後にローマにたどり着きます。そして図らずも使徒パウロと出会い、やがてキリストの福音を聞くようになるのです。
やがて罪を神に告白し、イエスを信じて救われ、神とともに生きるようになりました。そのオネシモを、「ピレモンさん赦してください」と懇願しているのです。因みにオネシモの名前の意味は有益なとか、役立つという意味です。

11~12:オネシモの名前は(有益なとか、役立つ)という意味ですが、名前と反対に盗みをして逃げだし、役に立たないものでした。でも今はあなたの為に役立つものですと、オネシモを紹介しています。そして今その彼をこの手紙(ピレモンへの手紙)と共にあなたのもとに送り届けます。彼は私の心そのものですとまでパウロの信頼を受けています。きょうはここまで。

結び
※このように人はイエスを信じて救いを受けると、キリストの新しい命が入りますので、人生が良い方向に変わります。ですから決して私達も自分の人生をあきらめてはなりません。私達には弱い存在ですが、聖霊によって励まされ力を受けていく時、徐々にきよめられ、キリストに似たものへと変えられていくのです。そして、人と比較せず、実りある自分に相応しい生き方が出来るようになるのです。そうですオネシモもパウロの下で訓練され神を愛し隣人を愛する人へと変えられていきました。

私達も神のもとから離れて役に立たないものでしたが、今、神に立ち返り神の前にも人の前にも役に立つものへと変えられるのです。主への信頼を忘れずに主の道を全うさせていただきましょう。尚、来週は風間哲也牧師がメッセージしてくださいますのでご期待ください。