ピレモンへの手紙(1)

2024年1月7日

聖書箇所:ピレモンへの手紙1節~7節
宣教題:ピレモンへの手紙に親しもう 

おはようございます。2024年1月7日を迎えました。主にある兄弟姉妹たちと共に礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。またネット配信を通して参加してくださっているあなたもおはようございます。病気療養中のあなたもおはようございます。いかがお過ごしでしょうか。今年最初の主日礼拝を共にささげることが出来感謝します。また今日は聖餐式を通して主の十字架の御業を記念したいと思います。

さて、今年は新年早々、能登半島で大きな地震がありました。行方不明の方が多いのでまだまだ死者の数は増えそうです。被災者が一日も早く発見されるよう、行政、消防、警察、自衛隊の働きに期待しています。又、物資が必要とする方に届きますように、健康が守られるように祈りましょう。私達本庄キリスト教会、被災地支援と福祉の店太陽、ライフネットいかっこを中心として被災された方の為に自分達に出来る支援をしていきたいと考えておりますので、是非祈りつつ応援してください。状況は順次皆様にお知らせします。

それではピレモンへの手紙を学んでまいりましょう。●ピレモンへの手紙を学ぶ理由について。
昨年の7月からコロサイ人への手紙を学び始めましたが先週ですべて終わりました。この手紙は使徒パウロが牢獄に捕らわれの身でありながらコロサイ教会に書き送ったものです。手紙を届けたのはパウロの同労者ティキコとオネシモの二人です。テーマは、「キリストは教会のかしら(根源、源)である」という事です。それ故、私たちは常に教会のかしらであるイエス様のお考えを優先して聞き従う言う事になります。コロサイ教会の皆さんはこの手紙を通して大いに励まされつつ、異端の教えと戦い、様々な課題を乗り越えて行ったと思われます。

続いてピレモンへの手紙ですが、ピレモンは個人の名前です。彼はパウロを通して信仰に導かれた信仰の友で、今はコロサイ教会の指導者です。以前から双方はよく知っていたのです。
当時のキリスト教会はローマ帝国の中で迫害を受けていたので、会堂を持てませんでした。それ故彼の家で礼拝がもたれていたのです。ピレモンはお金持ちで多くの使用人(奴隷)を所有して人物です。驚くべきことにこの手紙を届けたオネシモは以前ピレモンの使用人(奴隷)としてお仕えしていたのです。(神の見えざる御取り計らいがあったのですね)

しかしオネシモは主人の物を盗んで逃げた、いわゆる逃亡奴隷です。当時の社会通念では逃亡奴隷は捕まれば即死刑になります。彼はローマへ逃げますが、図らずもローマで囚人となっていたパウロと出会います。オネシモはやがてパウロの前に心を開き、コロサイでピレモンの物を盗んで逃げてきたことを告白し、イエスを救い主と信じて変えられました。やがて彼はパウロに信頼され仕事の手伝いをするようになったのです。

パウロはピレモンがリーダーの一人として働いているコロサイ教会の様子をエパフラスから聞いて、励ましの手紙をティキコに持たせたのがコロサイ人への手紙です。一方オネシモには、かつての主人ピレモン宛にとりなしの手紙を書いて持たせたのがピレモンへの手紙です。そんな訳でコロサイ人への手紙とピレモンへの手紙はセットなのです。それにしても昔救いに導いたピレモン。そこで働いていたオネシモが流れ流れてローマにたどり着き、牢獄のパウロと出会い、イエス・キリストを救い主と信じて救われ、真人間になったというのは奇跡的な話です。このような出会いはまさしく神の導きの中で起こったことであります。今日は時間の関係で3節までになります。
●1~3:挨拶
・手紙の差し出し人はパウロとテモテ。テモテは若い牧会者で常にパウロと共に働いた同労者です。今パウロはローマの牢獄に捕らえられています。ただ牢獄と言っても自分の費用で丸二年間借りた家でもあり、ローマ兵がいて鎖につながれていましたが、比較的自由な面もありました。今は皇帝ネロへ上訴するため捕らわれの身でありました。
・キリスト・イエスの囚人とありますが、彼は盗みや人殺しをして捕らえられている訳ではありません。救い主イエスの福音をエルサレムで宣教したために、ユダヤ教指導者の怒りを買い捕らえられました。

しかし、パウロはユダヤ人でありながら生まれながらローマ市民権を持っている特別の家柄でしたので自分の無実をローマで訴える権利がありました。それ故ローマ皇帝に訴え出ることを決めたのです。もちろん自分の身の潔白と言う事だけでなく、当時の世界の中心地ローマに行く事によって福音宣教を強く勧めていく考えでした。

・私たちの愛する同労者ピレモン。彼は昔パウロが救いに導いた人であり、非常に信仰に優れた兄弟です。今はコロサイ教会指導者の一人です。そういう点でパウロは彼の信仰を認め、愛する同労者と呼んでいます。如何にパウロの信頼を受けていたかがわかります。アッピアはピレモンの奥さんかもしれません。

・戦友アルキポ。彼はパウロとともに生きた戦友。キリストと共に歩み、キリストの愛に生き、キリストを伝えた人で、コロサイ4:17(新約407頁)でも登場しますが、コロサイ教会の指導者であると思います。
※このようにコロサイ教会には主に忠実な人が複数いたので教会形成が安定していたと思います。

3:ここは祝祷(祝福の祈り)です。コロサイ教会の為にパウロが祈っています。私達に対する恵みと平安は神及び主イエス・キリストから注がれるものです。この順番が大切ですね。
・まず恵み。恵みは神から私達に注がれる一方的な良いもの。神に不公平はなく、一方的に、そして十分に良いものを私達に注いでくださいます。
・その次に私たちは平安を受けることが出来るのです。神から来る平安はどんなに厳しい状況になっても、社会にどんな不安があっても変わらないのが神から来る平安です。キリストの救いを受けている人はこの平安を受けています。貴方にも神から来る平安は届いています。今年もこの平安をもって生かされよう。
4~7:ピレモンへの感謝は次回になります。 

結び
これからピレモン書に親しみ、パウロが言わんとすることを受け止め私達も実行するように変えられましょう。