コロサイ人への手紙(8)

2023年8月27日
聖書箇所:コロサイ2章1~5節
宣教題:神の奥義であるキリストを知ろう

おはようございます。2023年8月第4週目を迎えました。暑い日が続いておりますがお元気でしょか。私も皆様方の祈りに励まされ元気に生活しています。またネット配信をご覧のあなたもおはようございます。暑い日が続いていますがお元気ですか?本庄キリスト教会の礼拝にご参加くださり嬉しく思います。
 
さて今日から2章に入りました。前回は「神の奥義とはあなた方の中におられるキリスト」というテーマで考え、イエスこそ私達の真の望みであることを確認しました。私達の具体的な最終的望みはキリストの空中再臨によって天に引き上げられ、栄光の体に変えられる事です。
続いてキリストの地上再臨があり反キリストとその軍勢によるエルサレム攻撃に終止符が打たれ、キリストによる世界直接統治(千年王国)がなされます。最終的に新しい天と新しい地につながることが真の望みであることを分かち合いました。
今、パウロの願いはすべての信徒が成熟したキリスト者になる事です。その為に彼はキリストの力によって牢獄の中で労苦しながら奮闘している。ここまでが1章の流れでした。

続いて2章ではコロサイ教会の人々の信仰が、騙しごとの哲学によって惑わされることが無いよう勧めています。その為に神の奥義であるキリスト理解の深める事。惑わしの教えの正体について教えています。後半の3章と4章ではキリスト者の具体的な生き方について述べています。今日は2章1節~5節迄共に考えてまいりましょう。

1:ここを読むとパウロがコロサイ教会の人々と直接の面識がないことがわかります。そうするとピレモンへの手紙の宛先人ピレモンとも面識がないことになります。彼はコロサイ教会の為に自宅を開放していた忠実な信徒です。でもパウロは牢獄にあってコロサイ教会の兄弟姉妹たちの為に心を配り、祈り、応援していました。※こういうキリスト者の関係、交わりこそ本物です。
 
またラオディキア教会の名前が出てきますが、これは場所がコロサイの隣で、交流があったからです。当然コロサイ人への手紙は後日ラオディキア教会の礼拝で朗読されます。そんなことでパウロは常にキリスト教会の様々なネットワークを利用して適切なアドバイスを送っていました。
※私達も自分の教会だけでなく常にオープンスタンスで、他の人を顧み主にある交流を深め、励まし合っていく事が必要です。但し大切なのは自分の考えや立場を押し付けない事ですね。

2:ここでパウロがコロサイ教会の兄弟姉妹に対し心を配っている三段階があります。
①兄弟姉妹の関係が愛で結ばれ互いに励まし合う生き方・・・キリスト者は自分と神の関係だけで生きているのではありません。常にキリストにある神の愛(見返りを求めない愛)で結ばれる事を目指します。この愛のわざが進むとお互い励ましを受け生きる勇気が湧いてきます。
②キリストにある生き方の実践によってキリスト信仰の確信が満ち溢れるようになります。
③結果として神の奥義であるキリストを体験的に知る様になります。パウロの願いは頭でっかちの、理屈だけの信仰ではなく、主イエスが愛と恵み、共にいて下さる事を実感として生きるようになることです。実にこれこそ本当のキリスト信仰です。※自分は弱いが主が強めてくださる事を体験的に知る様になる。
3:私達が求めていくのは常に神の奥義であるキリストご自身だけです。それは何故か?キリストの内にこそ知恵と知識の宝が全て隠されているから。
①知恵は知識を用いてキリストにあってどう生きるか、何をすべきか教えられて生きる事です。
そこで必要なのはイエスに祈りつつ、イエスの御心を尋ね求めていく事がポイントになります。

②知識は物事を理解している情報量で、聖書を学問の土台・基準にして幅広く学ぶことです。人は学ぶほど脳の中に蓄積されるので限界はありません。是非、聖書を読み、又多くの書物を読み、自分で考え、キリストにあって物事を判断していく人間になりたいと思います。

4:なぜパウロは「キリストの内にこそ知恵と知識の宝が全て隠されている」と強く勧めるのでしょうか。それはまことしやかな議論によって惑わされない為です。まことしやかとは、魅力的な議論、又は騙し文句と言う意味です。当時のまことしやかな議論はグノーシス主義(霊知)でした。霊は善で、物資は悪(霊肉二元論)の教え。神は肉体をもち地上に現れる筈がない、イエスは仮にそのように見えて現れたに過ぎない。これが当時のまことしやかな議論の代表的なものでした。
 
現代のまことしやかな議論とは何でしょうか?①キリストの復活は、からだの復活ではなく、キリストの愛の精神が復活した。これはグノーシス的ですね。②キリストの死後、弟子たちの悲しみが大きくなる中でキリストが本当に復活したと思い込んで信じた。これがキリストの復活信仰につながった③キリストの十字架の死は失敗なので、生き残った弟子たちが失敗を埋め合わせしてキリストの愛の精神を伝えよう。こうして聖書から外れたまことしやかな議論は多くあります。

日本で最も大きなまことしやかな議論は進化論だと思います。根拠のない地球年齢46億年。人間になるまでに生物は長い間にありえない偶然が重なり人間に進化した。あり得ない理論に日本人の9割以上が、ころりと騙され自分の先祖は猿だと思い込んでいます。NHKも仮説にすぎない進化論を真理として一年中情報発信しています。まさしく悪魔の手先に成り下がっています。

また進化論はクリスチャンの中にも入り込んできて、神が長い間に人間を進化させ今に至っているという有神論的進化論の考え方があります。それに合わせて創世記1章の1日を24時間と読まずに、進化論の考え方に合わせ、非常に長い期間と読み替えます。こうして聖書の言葉を骨抜きにして、聖書を欠陥だらけにし、比喩的、霊的解釈ばかり取り入れ、自分勝手な解釈で読み、聖書が生ける神の言葉ではなく、謎の多い書物にまで価値を下げている人も多くいます。

5:でもコロサイの人々は、キリストに対する堅い信仰があったので、まことしやかな議論に騙される人が少なかったようです。キリストに対して堅く全き信頼を寄せる、この信仰がはっきりしていたのです。このコロサイ人の信仰を覚えて使徒パウロは喜んでいました。
※コロサイ教会信者の堅い信仰を私達も見習うべきです。どんな時でもいつでもイエスは私達と共にいて私達に最善を尽くしてくださる。こういう単純で従順な信仰こそ本物のキリスト信仰です。
結び
現代も聖書の言葉を骨抜きにするまことしやかな議論は沢山あります。惑わされない為にどうすればよいか。知恵と知識がすべて隠されているキリストを良く知ることです。その為には地道に聖書全体を通読し、バランスよく学ぶこと、様々な書物を読んで実践する事、隣人愛に生きる事です。今週も神の奥義であるキリストを更に知る為に聖霊様に助けられつつ一歩一歩前進しましょう。