ダニエル書(23)

2023年7月2日
聖書箇所:ダニエル書12章5節~13節
説教題:歴史を支配する神を信じて 

おはようございます。2023年7月第1週目の主の日を迎えました。今年も半分過ぎましたが、毎日やることが多いので一日、一週間、一か月が非常に速く感じます。けれども恵みの中で今日まで生かされていることを感謝します。
またネット配信をご覧のあなたもおはようございます。お元気でしたか?あなたが本庄キリスト教会の礼拝に参加してくださることをうれしく思います。今日もご一緒に礼拝をお捧げ致しましょう。さてダニエル書は今日が最後です。昨年10月9日にスタートして8ケ月かかりましたが主に励まされ、皆様に励まされこの日を迎えました。

思えばダニエルは10代でユダヤの地を追われバビロン帝国に連れてこられました。名前も改名させられ、偶像礼拝を強いられましたが、彼は創造主なる神への信仰を持ち続け偶像礼拝をしませんでした。結果的に王様はじめ多くの人々から信頼され政治家として活躍します。様々な妬みも受け攻撃されましたが主の守りの中で確かな生き方を貫いたのです。

さて12章迄来るとダニエルを取り巻く環境は大きく変わり、あの強大なバビロン帝国は既に滅び、メディヤ・ペルシャの連合国を経て、ペルシャ帝国の時代になりました。気が付けば既に75年の歳月が過ぎ、90近い年齢に達していたのです。そんなことを踏まえ、歴史を支配する神の主権の中で生きたダニエルの人生から学んでまいりましょう。

5:10章から始まった「大きな戦」についての啓示は12章4節迄です。終わりの時(私たちの時代より後の時代)におけるイスラエルの厳しい時代、「国が始まって以来その時まで、かつてなかったほどの苦難が来る。ダニエル12:1」終わりました。
そして今、ダニエルが最後の啓示を受けます。二人の人とは10章で登場するみ使いのうちの一人だと思われます。一人は川のこちら岸、もうひとりは川の向こう岸にいた。

6:そのひとりが、川の水の上にいる、あの亜麻布の衣を着た人に尋ねた。亜麻布の衣を着た人とは10:5~6(1528頁)に登場する人物ですが、他の御使いとは全く違う存在で、多分、世界に来られる前のイエス様で有ろうと思われます。恐ろしく迫力があるお方ですね。み使いがこのお方に質問します。「この不思議な事はいつ終わるのですか。」

この不思議な事は11:36~12:4迄繰り広げられる、イスラエルを中心とする終わりの時の出来事、ユダヤ人にとっては「国が始まって以来その時まで、かつてなかったほどの苦難の時(12:1)」これはエレミヤ30:7(旧約1346頁)で預言している「ヤコブの苦難の時」またマタイ24:21(新約51頁)でイエスが弟子たちに語った、「世の始まりから今に至るまでなかったような、また今後も決してないような、大きな苦難があるからです」これに対し御使いはこの不思議なことがいつ終わるのですか」と質問しているのです。ダニエルも関心がありました。

7:すると亜麻布を着た人が、右手と左手を天に向けて永遠に生きる方、創造主なる神に懸けて誓います。ここが大切ですね。一時と二時と半時である。即ちいつ終わるのですかという問いかけに対する答えです。ここはひと時を一年と解釈します。合計3年半になります。今だかつてないような苦しみの時(反キリストによる大患難時代)が3年半続くというのです。大患難時代は全部で7年(ダニエル9:27旧約1527頁)。反キリストの支配が7年続きますが、前半多くの者と契約を結んで平和な時代が来たかのように見せかけますが、後半の半週即ち3年半には、エルサレム神殿の捧げものをやめ、自分こそ神だから私を拝めと本性を表し、更に激しいユダヤ人迫害が始まります。そして最終的にはハルマゲドンの戦いに向かいます。

次に三年半の根拠を見ていきましょう。1260日と書かれているのは、ヨハネの黙示録11:3(新約503頁)、12:6(505頁)当時ユダヤ人は1年を360日と数えましたので3年半になります。又42ケ月という言い方はヨハネの黙示録11:2(503頁)、13:5(506頁)にあります。いずれも3年半です。

この期間はユダヤ人に対する迫害が吹き荒れ、彼らは山、ボツラ(ヘブル語)、ギリシャ語でペトラに逃げます。ユダヤ人は反キリストにより徹底して迫害され、三分の二が殺され、山に逃げた三分の一が生き残ります。それが聖なる民の力を打ち砕くと言う意味です。この時まだユダヤ人の心は神に対してかたくななので、あえて裁きとして反キリストを通して打ち砕かれたのです。
そして山に逃げたユダヤ人は最後の最後にキリストの再臨により自分たちの先祖が十字架に付けたイエスこそキリストと認めて、悔い改め、最終的にユダヤ人は全員救われます。ローマ11:26~27参照(316頁)ゼカリヤ12:9~10(旧約1626頁)この時キリストの再臨によって反キリストと偽預言者が滅ぼされ大きな戦(ハルマゲドン)は終結します。

8~10:でもダニエルは聞いても理解できません。終わりの時まで封じられているので彼には理解できなかったのです。でも神は他の預言者に語り、又新約時代に入り終わりの時代の事が徐々にわかるようになってきたのです。故にヨハネ黙示録22:10(518頁)封じるなに変わります。但し聖書は自分勝手な解釈をしてはならないので注意しながら学ぶことが大切です。

11:ここから反キリストが滅ぼされた後の回復が述べられています。常供の捧げものが取り払われるとは、反キリストが自分は神であると宣言する時。荒らす、忌まわしいものが据えられます(反キリスト自身)。回復期間はいつ迄か?大患難時代7年間の中間地点から三年半後、即ち1260日後に反キリストは滅ぼされますが、何故三年半の1260日より30日多いのか。神殿が清められる迄(神殿回復)に30日要する事です。

12:ここでは更に45日多い1335日なのはなぜか?これは神殿回復以外にも準備を要する事があるからです。例えばマタイ25:31~46(新約54頁)生き残った人々をイエス様が分ける仕事もあります。蛇足ですが読み方で注意したいのは40節、これらの私の兄弟たち(ユダヤ人)それも最も小さい者達(ユダヤ人)にしたのは私にしたのです。文脈から読むとここはユダヤ人となります。私たちの事ではありません。
13:休みに入れ、高齢のダニエルが地上の生涯で使命を終える時が近づきました。でもてダニエルに対する神の約束は千年王国であなたの割り当て地が用意されている。千年王国のご褒美ですね。この割り当て地は私たちにも約束されています。
結び
以上でダニエル書を終わります。苦難の中にあっても神の主権を認めて生きたダニエル。私たちも主の主権を認めて従順に従おう。