ダニエル書(18)

2023年5月14日
聖書箇所:ダニエル書9章20節~27節
説教題:反キリストの預言

おはようございます。2023年5月第3週目の主の日を迎えました。先週は竹内君江さんの洗礼式を無事執り行うことが出来て感謝でした。
またネット配信をご覧のあなたもおはようございます。お元気ですか?あなたが本庄教会の礼拝に参加してくださることをうれしく思います。今日からダニエル書9章に戻ります。9章20節からですが、とても大切な箇所になります。私たちが生きている時代の中でこれから世界がどうなっていくかを聖書が示していますので、聖書の世界観を正しく学び取りそれぞれの生き方を確かなものとしたいと思っています。

ダニエル書9章解釈の前提として1日を1年、1週を7年、70週は490年と解釈する立場で読み進めます。又この個所は終末預言を含めた理解という立場から話します。

前回エルサレム荒廃の期間は70年で終わる事をエレミヤの文書を通して知った時、彼は悔い改めの祈りを捧げました。そして先祖の罪を自分の罪と受け止め、神に許しを乞うたのです。
20:そして自分の罪とイスラエルの罪を告白し、エルサレムの為に祈っていた時、神はみ使いガブリエルを通して一つのみ言葉を示されました。それは今後エルサレムで起こる事でした。これは終末時代に関する事で私たちとも関係のある重要な聖書預言ですので自分の事と受け止めて学ぶ必要があります。

24:これからイスラエル民族とエルサレムについて関する事。その為に70週が定められている。1日1年、1週が7年、よって70週は490年として計算します。これから起こる事を6つのべています。キリストが来られることによって成就すること(初臨と再臨の時に)
①背きをやめさせ。ユダヤ民族がメシヤを拒否する背きが終わる(再臨)
②罪を終わらせる。キリストの再臨によってユダヤ人の罪は終わる。
③咎の宥めを行い。(神との和解)キリストの十字架で信じる者はすべての罪咎を赦される。
④永遠の義をもたらし。キリストの十字架の御業を信じた人は救いから漏れない。
⑤幻と預言を確証し。聖書のすべての預言が成就するのは千年王国後です。
⑥至聖所に油注ぎを行う為である。キリストの再臨後。千年王国時に新しい神殿に於いて神の
栄光があらわされる。(神の臨在)

25:エルサレム再建命令はペルシャの王によってBC539年、BC519年、BC457年、BC445年4回ありました。この中のいずれかがその起点になっています。油注がれた者、君主が来るまでが7週+62週。即ち483年後に救い主がこられる。
ややこしいことに7週と62週を何故分けているのか。それはまずダニエル時代から7週49年以内にエルサレム神殿は再建され、町は回復していくからです。(広場と堀が立て直される)但し最終的な城壁再建はエズラ・ネヘミヤ時代なのでずっと後になります。

26:時間は流れ残りの62週後に油注がれた者メシヤ(イエス)が誕生する。彼は十字架で殺され、何も残らない。この地上には目に見える姿としては何も残らないという意味。
・「次に来る君主の民が」この君主こそ反キリストです。でもここではその民とありますのでローマを指しています。彼らが都と聖所を破壊する。これは実際紀元70年にローマの将軍ティトスによってエルサレムは完全に破壊されました。イエスがマタイ24章で預言した通り。この事からやがて登場する反キリストはローマの流れを汲む異邦人と思われます。

・その終わりには洪水が伴うとは、エルサレムを責める兵士は洪水のごとく攻めてくることを「洪水が来る」と表現しています。「戦いの終わりまでエルサレムは荒廃が定められている。」紀元70年ローマによってエルサレムは完全破壊されて以降ずっと1800年以上も異邦人に支配され、血が流されてきました。しかしついに1948年(75年前)にイスラエルが建国されて今に至っています。

27:最後の1週7年間(大患難時代)今までの69週からギャップがあります(ここがポイントです)。長く続いた教会時代が終わり、即ちキリストの携挙によってキリスト者は天に挙げられます。その後の1週7年間の出来事です。いつかは分かりませんが今より後の事です。彼(反キリスト)の事ですが、
この7年のスタートは反キリストが多くのユダヤ人と固い契約を結ぶ(偽の平和条約)そして見せかけの平和な時代を作りますがユダヤ人は騙されます。
又この時エルサレムにはユダヤ人待望の神殿もできています。でもこの神殿は神礼拝の神殿ではなく反キリストを神として拝むための神殿で、人類史上最も厳しい患難時代になっていきます。

・後半の3年半。彼のウソがばれます。彼は本性をむき出しにして、旧約聖書にのっとった正式な、生贄と捧げものをやめさせついに自分こそ神だから自分を拝めというのです。「忌まわしいものの翼の上(神殿の座)に荒らすもの(反キリスト)が現れます」これがイエスの預言、パウロの警告で有ります。マタイ24:15~22(50頁)。第二テサロニケ2:3~4(415頁)参照。

・70週の最後はどうなるか。反キリストは再臨のキリスト(本物の)によってたちまちの内に滅ぼされます。(定められた絶滅が荒らすものの上に降りかかるのです)再臨についてはⅡテサロニケ2章、黙示録19章、マタイ24章。ゼカリヤ14章を参照してください。

ところで皆さんは反キリストの数字が666だと言う事をご存じだと思います。
この事は黙示13:18(507頁)書かれています。彼は色々な名前で呼ばれていますが、獣ともいわれます。彼の名前をヘブル語のアルファベットで数字にあらわすと666になると言う事です。ヘブル語はアレフの(1)から始まりタウ(400迄)の22文字に数字が割り振られています。反キリストの個人名をヘブル語読みにした数字の合計が666になると言う事です。まだ誰かは分かりません。
しかし、ダニエル書9章26節に「次に来る君主の民が都と聖所を破壊する」とありますので、ローマ帝国の流れから出てくる異邦人だと言う事だけはわかります。この人物がこれから7年の大患難時代前に登場して世界をだまし。イスラエルをだましてエルサレム神殿を建て世界を支配します。この日が確かに近づいています。
今私たちは終末時代に生きていることを覚えつつ、地に足をつけ慌てることなく自分の使命に生きる事が一番大切です。世界はますます混沌としてきますが、その為にも誤りのない神の言葉である聖書を土台として生きる事が必要なのです。