ダニエル書(15)

2023年4月23日
聖書箇所:ダニエル書7章15節~28節
説教題:幻の解き明かし

皆さんおはようございます。2023年4月第4週目の主の日を迎えました。
またネット配信をご覧のあなたもおはようございます。お元気でしたか?あなたが本庄教会の礼拝に参加してくださることをとてもうれしく思います。今日は前回の続きでダニエル書7章15節~28節から学んでいきます。それでは学んでまいりましょう。
 
 私たちは今までダニエル書から多くの事を学んできました。例えば困難の中にあっても主の助けを受け自分の人生を全うできること、また困難な中でも生きる使命がある事。またこれからの国際情勢はどうなるか先が見えない時代ですが、ダニエル書を通してこれから自分たちがどう生きるべきかを私たちに啓示しているので非常に助けになります。

又、ダニエル書は聖書の中で預言書という立ち位置なので私たちに未来を示し生きる方向性を教えてくれるので大きな力になります。このように聖書はあなたに生き方や人生のゴールを示してくれると共に地球の、そして人類のゴールを示してくれるのです。後は私達が聖書全体から学び、どう人生の「道しるべ」として受け止める自分のものにするかが課題です。

 さて、先週はダニエル書7章前半から4つの世界帝国が起こること、特に4番目のローマ帝国の流れの中で世界が終末(完成)へ向かっていく事を学びました。今日はダニエルが見た幻の解説、神の明確な答えから学びます。聖書は人を不安にするために書かれたのでなく、人生の解決、答えを示してくれる書物ですから必ず答えの部分があります。それでは15節から読みます。

15:ダニエルは見た夢と幻についての答え、神が意図されている意味がわからず困惑し、怯えてしまいます。彼の心は相当追い込まれたことがわかります。
16:でも神はダニエルを不安のままにさせません。必ずご自分がなさろうとする事の意味を解き明かし(解説)してくださいます。神はダニエルにみ使いを送りその意味を示したのです。

17:4頭の大きな獣は、これから地に起こる4人の王たち(帝国・国家)です。私たちはダニエルよりも2600年以上、後の時代に生きていますので、この国々を理解できます。それは世界の大国であった①バビロン帝国②ペルシャ帝国③ギリシャ帝国④ローマ帝国へと続く国です。
18:しかし歴史の最後に、いと高き方の聖徒たち(ユダヤ人)が国(メシヤ的王国・新約聖書では千年王国と呼ばれる)を継ぎ永遠につづく。(ここから新天新地・天の御国へ世々限りなく続くのです。)とみ使いはダニエルに夢、幻示の意味を教えたのです。

19:ここから22節迄はダニエルが中心になります。彼が一番気になっていたのが第四の獣です。この世の中に似ているものがない獣でした。熊、獅子、豹のようなというものとは全く違った恐ろしい獣でした。牙(きば)が鉄、爪が青銅、食らっては、かみ砕き、残りを足で踏みつけていた。
20:頭には10本の角があり、更にもう1本の角が出てきて、そのため3本の角が抜け落ちた。その角には目があり、大言壮語する口があった。

21:その角は聖徒(ユダヤ人の)たちに戦いを挑んで彼らに打ち勝った。この角こそ終わりの時代に登場するあの悪人である反キリストです。彼は徹底してユダヤ人を迫害するのです。
22:でも彼の活動期間に終止符が打たれます。「年を経られた方」すなわち神が直接介入するときに彼は裁かれ神に滅ぼされます。具体的にはキリストの再臨の時に、一瞬にして滅ぼされます。そして聖徒たち(ユダヤ人)たちが国を受け継ぐ。これがメシヤ的王国、新約聖書の啓示で千年王国と言いますがこの時代が文字通り千年続きます。

23:ここから27節迄は再びみ使いがダニエルに話しかけた言葉です。特にダニエルが気になっていたことに対してです。第4のローマ帝国の流れをくむ国が終わりの時代になって世界を支配するようになります(全土を食い尽くす)。
24:中心が10本の角、これは10の連合国か、地域連合集団なのではないかと推測します。
この世界の終末はそのような流れで世界が一つの方向に向かっていくと思われます。そしてこの中の一本の角、即ち1人の王が力をもって登場するのです。彼は3本の角、すなわち3人の王(国、又は地域)を滅ぼしてしまいます。実はこの角こそ反キリストなのです。

25:彼は世界の終末時代に登場する人物で、その特徴は神に逆らう言葉を吐き、いと高き方の聖徒(ユダヤ人)を迫害します。又彼は自分を神とし、人々を支配します。聖徒たち(ユダヤ人)を悩まし、時と法則を変えようとする。これは何か?断言はできませんが旧約聖書に示されたイスラエルの大切な祭りや律法(教え)を自分の思うような形に変えてしまう事だと思われます。こうして巧妙に世界を支配し、ひと時、二時、半時、ひと時を一年と解釈し合計3年半の間エルサレムが反キリストに支配されます。テサロニケⅡ2:3~4、8~9。(新約415頁読む)

26:テサロニケⅡ2:8~9、しかし裁きが始まり彼は滅ぼされる。反キリストの主権は奪われ、彼は完全に絶やされ、滅ぼされる。具体的には7年間の患難時代の最後に起きるキリストの再臨によってたちまちの内に滅ぼされる。ヨハネの黙示録19章19節~20節 新約515頁

27:こうして国と主権と天下の国々の権威は、いと高き方の聖徒(ユダヤ人)に与えられ、千年王国として直接キリストが世界を千年間治めます。こうしてすべての国が再臨のキリストに服従するようになるのです。ではこの時キリスト者の立場はどうなるか。キリストと共に国を治める何らかの役割を与えられます。そしてこの国は千年後に崩れ去り、全く新しい新天新地が誕生します。
28:ダニエルはみ使いから疑問に思っていたことの解き明かしを聞聞きますが、まだ心は動揺し、恐れるのです。でもこの大切な言葉をこころに留めていた。

この様に彼は夢、幻の理解ができなかったのです。でも今私たちは神の啓示である聖書が完成し、ダニエルよりも2600年後の時代に生きているのでなんとなくわかります。
これからの時代の流れ、方向性は終末、世界の完成に向かって聖書預言の通りになりますので
不安にならなくても大丈夫です。これからの世の中がどういう方向に進むか聖書を通して知っているのは大きな助けです。
そしてキリストの再臨は人類が最も苦しむ7年の患難時代の最後にありますが、キリスト者はその恐ろしい時代の前に天に引き上げられイエスとともにいることになります。この再臨、携挙に希望を持ちながら自分たちに与えられた使命をしっかり受け止めて自分の人生を生き抜いてまいりましょう。