ダニエル書(11)

2023年4月24日

2023年3月5日
聖書箇所:ダニエル書5:1~9
説教題:「滅亡への道 バビロン帝国」 

おはようございます。2023年3月第1週目主の日を迎えて感謝します。
またネット配信を通して共に礼拝しているあなたもおはようございます。お元気でしたか?
お会いできてうれしいです。それでは今日もご一緒に聖書から学んでまいりましょう。

 先週は主の身許に帰った兄弟姉妹たちのキリスト信仰とはどういうものかを、ヨハネの福音書3章16節~17節とコリント人への手紙第一15章1節~5節から確認しました。
それは私達に注がれている神の愛と恵み、またイエスを救い主と信じるだけで救われた事、そして信仰の土台は、①キリストが私の罪の為に死なれた事、②墓に葬られた事、③三日目に死人の内からよみがえられた事、④イエスは今も生きておられる事、この事実を信じたら人は救われます。罪の赦しと永遠の命を受けるのです。これを福音と言います。また一度救いを受けた人の救いは失われることはありません。これが本庄教会の先輩たちの信仰の確信であります。

さて今日はダニエル書に戻ります。時代は今から2600年前の話ですが、聖書の登場人物には敬虔な信仰者が大勢おり、その中の一人ダニエルは異国の地に捕虜として連れてこられたにも拘らず神への信仰に生き抜いた人物です。また政治家として国家の中枢で王に仕え神に仕えました。私たちはこのダニエルの生き方をダニエル書から学んでまいりました。10代でバビロンに捕虜として連れてこられた彼は5章では80歳前後の高齢者になっています。
5章の結論ですが5:1で王は大宴会を開いてご機嫌でしたが実はこの日殺されバビロン帝国は滅亡します。そんなことを頭に入れながら学んでまいりましょう。

時はベルシャツァル王の時代(紀元前539年)ネブカドネツォアル王は既に23年前に亡くなり、父ナボニドスと共同統治をしておりました。2節で父ネブカドネツォアル王とありますが聖書では先祖という意味で父という呼び方をします。又、子孫でも子という呼び方をします。そういう事でベルシャツァル王はネブカドネツォアル王の孫にあたります。

この時のバビロン帝国は万全の態勢で国が守られておりました、食料も20年分備蓄があったと言われ、ユーフラテス川の流れを上手に利用して城が築かれ、高い塀で守りを固め、外部から敵が侵入できないようになっていたのです。ベルシャツァル王は、自分の国は安泰だという思いの中にあったのは間違いないと思います。それが5:1~4の傲慢な姿です。

1~4:王は千人の貴人を集め大宴会を開いていました。上機嫌になってぶどう酒を飲んでいます。2:でも彼は絶対にしてはいけない事をしたのです。かつておじいさんのネブカドネツォアル王がエルサレムの神殿から奪い取った金や銀の器を持ってくるように命じ、事もあろうかその器で酒を飲んだのです。挙句の果てにその器で飲みながら金、銀、青銅の偶像の神々を賛美したのです。
これは当然神の怒りを引き起こす行為で有りました。

5:この時皆が見える王の宮殿のぬりかべの燭台の向こう側に、人の手の指が現れたのです。
そしてその手が動いて何か字を書いているのです。これを全員見たのです。王や客人たちは恐怖に打たれます。6節:その時の恐ろしさに震え上がった王の様子が書かれています。(ここを読む)王はバビロンの知者を集めるように命じ、この文字を解き明かした者には第三の権力を授けると命じたのです。第一の権力は父ナボニドス、そして第二の権力はベルシャツァル王、その次三番目の権力を持たせると宣言したのです。しかし集まってきたバビロンの知識人たちは誰一人として解き明かすことが出来ません。

9:王はひどくおびえ、貴族たちも途方に暮れた。一気に酔いから冷めたのです。今日の聖書箇所はここまでですが話を続けます。
10:騒ぎを聞きつけた王の母親が出てきます。この人がネブカドネツォアル王の実の娘です。
11:あなたの王国には聖なる霊が宿った人がいます。ネブカドネツォアル王の時代に知識人の長として立てられたダニエルです。
12:彼は先の王の時代に夢を解き明かし、謎を解き、難問を解くすぐれた霊と知識と聡明さがあることがわかっています。この人物を召し出して解き明かしをさせましょう。
13~16:呼び出されたダニエルは王と面談します。(ここを読む)この時の王の発言からするとダニエルは政治の一線から引退していたような感じです。
18~:ダニエルは神がネブカドネツォアル王を高く引き上げたことを述べたうえで、彼が心高ぶった為に王座から引き下ろされ、動物のようになったことを述べています。野ロバとともに住み、牛のように草を食べ。王はこの経験を通し、いと高き神が人間の国を支配し、みこころにかなうもの者をその上にお立てになるのだと。(20節と21節)ここが非常に大切です。

22~29:続いてダニエルは王に対して直言します。王よ、あなたはこれらの事をすべて知っていながら心を低くしなかった(23節は王の傲慢なふるまいを述べている)
24:その為、神の前から手の先が送られこの文字が書かれた。ことばの解説 メネ メネ テケル ウ パルシン。①メネとはあなたの治めた年数は数えて終わらせた。②テケル(あなたが神の評価を受けたがあなたの政治は間違っていた)③パルシン(国が分割されメディヤとペルシャに分けられる)ダニエルの解き明かしにより彼は第三の権力者であると宣告されたのである。
30:その夜ベルシャツァル王は殺されバビロン帝国滅亡となります。※なんともあっけない。

31:メディヤ人ダレイオスが62歳で王となります。
聖書に書いてありませんが難攻不落のバビロン宮殿が一気に滅んだ理由は何か?メディヤとペルシャの連合国がユーフラテス川の上流の流れを変えて宮殿に水が来ないようにしたのです。
その後宮殿が一気に攻め込まれたのです。堅固な宮殿でも人が作ったものですから落とし穴があったのです。こうしていとも簡単に攻め込まれてバビロン帝国は一夜のうちに滅んだのです。
適用
箴言19:12 旧約1116 人の心の高慢は破滅に先立つ。謙遜は栄誉に先立つ。神を侮り、自分を誇った王の傲慢さが滅びの原因です。王はダニエルが宣告したその夜に打たれたのです。

私達の時代でも、高慢と謙遜の原則は同じです。神の前に誇り高ぶる人は打たれ、謙遜な人は主に用いられます。謙遜とは自分の足りなさ弱さを認め主に信頼して生きる人です。今から2600年前のダニエル時代に示された神の主権の御業は私たちの時代においてもすべての人に適用される共通原則であることを忘れることなく歩んでまいりましょう。ヤコブ4:6 新約462頁