ダニエル書(6)

2023年4月24日

2023年1月22日
聖書箇所:ダニエル2:31~45 
説教題:ダニエル 夢を解き明かす

おはようございます。共に礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。またネット配信を通して共に礼拝しているあなたもおはようございます。お元気でしたか?それではご一緒に聖書から学んでまいりましょう。
 
今年は元日から3回にわたりテーマ説教をさせていただきました。
自分自身の信仰生活50年の歩みを振り返って考えていた事、私達日本のキリスト教会は一生懸命伝道しているにもかかわらず、何故信者が増えないのかという疑問です。具体的には何故人口の1パーセントをこえないのだろうかという疑問です。

自分の経験による個人的仮説、推察ですが、原因は私たちが社会的に弱い立場の人の幸せをあまり考えてこなかった。それは聖書のことば、勧めと逆方向の生き方なので当然神は救われる人を起こされなかったというのが私が出した結論です。このままですと、日本のキリスト教会は地域の中で埋没し、人を救いに導くことができないまま、超高齢社会、少子化の波に飲み込まれて減少・消滅方向に向かっていきます。

皆さんは比較的恵まれた教会にいるので、私の話が現実的ではないと思うかもしれませんし、
またそんなはずはないと考えているかもしれません。しかし高齢化や牧師がいない為に消滅した教会を沢山見てきました。今のままですとこの流れは一気に加速していきます。これが日本の教会の現実であることを知ってください。

ではどうすればよいか?それは聖書の原則に立ち返り、個人主義的信仰ではなく、私達が積極的に社会に出ていき、自分も弱さを持つ者の一人として社会的に弱さを持つ方々に関心を持ち、その立場に立ち、それぞれが住む地域に目を向け自分にできる愛の業をしていけばよいのです。

愛の業を大げさに考える必要はありません。例えば、悩みを抱えている人の話を聞くこと、祈り、励ます事。病気の人を見舞う。祈る。食べ物を分ける。困っている人を助けるという愛の業をすることです。その行為を個人、教会が少しずつ地域で広げていくならあなたも教会も地域も元気になります。それこそが聖書信仰者の生き方であり結果的にみんなが生き生きと自分にふさわしい人生を生きるようになるのです。

私たちの愛する国、日本でキリスト教会本来の役割を果たしていけば日本は元気になります。
本庄教会も地域と関わり、愛の業、良い業を広げて弱い人を大切にして一緒に生きよう。

さて今日は11月20日以来のダニエル書になります。振り返ってまいりましょう。王の見た夢を誰も解き明かすことが出来なかったバビロンの学者たちは殺されることになります。しかしダニエルは神に祈り、その夢の内容と意味を知らされます。そしていよいよ王の前に立つところまでが前回の流れでした。今日はその続きで、若きダニエルは、堂々と夢を解き明します。それは創造主なる神がネブカドネツァル王に終わりの日に起こる出来事を示した壮大な夢でした。
※図を見てください。
31:夢の内容、あなたが見た夢、それは一つの巨大な像。異常な輝きを放ちその姿は恐ろしいものでした。このような図はネットで調べることが出来ます。
32:頭が純金、胸と両腕は銀、腹と腿(もも)は青銅
33:すねは鉄、足は一部が鉄、一部が粘土
34:一つの石が人手によらず切り出され、その像と鉄の粘土の足を打ちこれを粉々に砕いた。
35:粉々に砕けて、夏の脱穀上のもみ殻のようになった。風がそれを運んで跡形もなくなった。その像を打った石は大きな石となり全土を覆った。(ここは大切なポイント)
36:以上が夢の内容です。ここまででもすごいことです。すべてを支配する天の神がダニエルに教え示した。でもここまでが半分。その意味するところがこれからの部分です。王が説明していないのにダニエルが完璧に解き明かしたので王は度肝を抜かれたのではないでしょうか。ここからが大切なポイントですね。
37:ダニエルの解き明かしが始まります。この夢は世界を支配する王国の流れ、そして終末時代(私たちの時代とこれからの事)を示したのです。
38:頭が純金(バビロン帝国)紀元前625年~ 
エルサレム神殿滅亡 紀元前586年 ユダヤ人はバビロンへ捕囚される。
39:胸と両腕は銀(ペルシャ帝国)あなたより少し劣るもう一つの国 
70年後にユダヤ人は捕囚から解放されエルサレムに戻り神殿を再建する。
39:腹と腿(もも)は青銅 (ギリシャ帝国) 
40:第四の王国は鉄のように強い国(ローマ帝国)すねは鉄 
再建されたエルサレム神殿は紀元70年ローマによって滅亡、再びユダヤ人は世界中に離散。
西ローマ帝国476年滅亡、東ローマ帝国は1463年滅亡。
ここまでが私達が経験している今までの世界の歴史です。この2千年近い流れをダニエルは神から示されて預言したのです。
41~42:足は一部が鉄、一部が粘土が混ざり合っている
   これがローマ帝国以降から現在と未来のことです(終末時代) 昔のように強い国はいない。
強い国ともろい国々が混ざっている状態。まさに今の時代です。
43:互いに混じり合うが団結しない。世界中で国際結婚があり、国同士で平和条約や契約が結ばれ一つになっている。でも契約や条約は破られます。世界が団結することがない。
44:天の神が一つの国を興される。この国は永遠に滅ぼされず、他の国に渡されることもない。
   これがキリストの再臨によってもたらされる世界の平和な時代。千年王国であります。
45:一つの石が人手によらず山から切り出され、あの像を打ち砕くのです。跡形もなくなるでしょう。これから後に起こることをあなたに示したのです。この夢は正夢です。

この預言によりダニエルは王の信頼を受けてバビロン州全体を治める政治家に任じられるの
です。又三人の友達も高い立場の仕事を任されて王に仕えるようになります。

結び
私達は今ダニエルよりも2600年後の時代に生きています。世界の流れを見ると権力者は長く
続きません。それは神の主権が働き神は人を立て廃することをするお方だからです。それ故国は栄
えたり衰退したりするのです。すべては神の主権が働いています。ダニエル書の続きを読むとよく
わかります。

さて私達がまだ経験していない、未知の国はこれからきます。44節と45節の終末時代です。
混迷する時代にあってやがて反キリストが現れ、エルサレムを攻撃しますが、再臨のキリストに
よって忽ちのうちに滅ぼされ千年王国が成立します。その後に全く新しい新天新地が始まります。
神の言葉である聖書を学ぶと世界の流れを正しく知ることが出来ます。それ故この世界の流れに
翻弄されることなく落ち着いて生きることが出来るようになりますから、世界の支配者であるイエス・キリストを見上げて歩んでまいりましょう。イエスこそ私たちの人生の土台です。
エペソ2:20 新約386頁