コリント人への手紙第一(21)

2020年10月18日
聖書箇所:Ⅰコリント7:25~35
説教題:ひたすら主に仕えて 

おはようございます。10月第3週目の礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。
今、皆様とともに新約聖書が書かれた順番に沿ってメッセージしています。テサロニケ人への手紙、ヤコブ書、ガラテヤ人への手紙、マルコの福音書、コリント人への手紙第一まで来ました。

今日は前回の続きで7章25~35節になります。パウロは1節にある禁欲主義者の質問に答える形で結婚についてのべています。ここは大きく分けて3つに分かれています。
①25~28未婚の男女への勧め ②29~34時は短くなっている ③35結論部分

1、25~28 まだ結婚していない男女へ
25:主イエス様から直接命令を受けてはいないが自分の意見を述べます。だから、一ランク信頼性が低いということではありません。私たちが安心して受け止めることができる言葉です。

26:「今の差し迫っている危機」とはイエスの再臨が近い、その前には困難な時代が来るという意味で危機ということです。パウロは、いつイエス様が地上に戻って来てもおかしくないという意識をもっていました。それゆえ「男はそのままの状態にとどまるのがよい」という発言になります。常にキリストの再臨を意識して生きる。ここは私たちにとって重要なことです。

27:結婚しているなら別れない、結婚していないのなら、そのままの状態への勧め。

28:でもこれは原則的な話で、絶対ではありません。未婚の女性が結婚しても罪を犯すわけではない。ただ結婚する人は大きな苦難が会い、大変な目に合うからというのが理由です。
これは何故か、イエス様ご自身もマタイの24章で語っているように、キリスト再臨の前には大きな苦難、患難の時代があります。独身だと素早く対応しやすいが、結婚していると家族が多く身動きの取れないことが多く、苦難を招く、だから、あなた方のそうなってほしくないというものです。

2、29~34 兄弟たちに対する勧め
29:26節の差し迫っている危機と同じ意味で(時は短くなっています)何の時か?そうです。キリストが再びこの世界に戻ってこられる時で、これをキリストが再臨するといいます。パウロは再臨を意識して生きよとコリント教会の兄弟姉妹に語り掛けます。同時に私たちも受け止めるメッセージです。具体的には
①妻のいる人はいないように⇒妻にしがみつく生き方をやめよ。その逆で夫に・・・
②泣いている人は泣かないように、喜んでいる人は喜んでいないかのように⇒泣いている人は世の中にはたくさんいます。自分が世界で一番不幸せだと思わない。又、この世の喜びで有頂天にならない。この世の生活がすべてではないから。
③買う人はもっていないかのように⇒物に心を奪われるな。
④世の中に関わりすぎないように⇒私達は積極的にこの世と関わる必要があります。クリスチャンは世捨て人ではありません⇒しかし、必要以上に関わりすぎてこの世の虜になるな。
以上、まとめると、キリスト者はこの世にしっかり根を張り、地域の繁栄を祈り行動する存在です。しかし、その根底にある考え方は、私たちはキリストに在る自由人である。そしてこの世の過ぎ去るものに土台を置くのではなく、キリストに土台を置いて生きよという勧めです。

32~34:パウロはこの生き方を結婚している、いないに関わらず、皆思い煩わないよう願い、勧めています。
32:独身者の男はどうしたら主に喜ばれるかと心を配り、
33:結婚した男はどうしたら妻に喜ばせられるかと心を配る。34節の初め、心が分かれる。
34:独身の女や未婚の女は主のことに心を配り、結婚した女は、夫に喜ばれるように、この世のことに心を配る。確かにここは、一般論としてうなずけます。特に結婚している場合は配偶者が喜ぶように心を配ります。いつも相手のことばかり考えるのが夫婦で、私も妻の幸せを考えています。

3、35:結論の部分です。
私が言うのはあなた方の利益のためで、罠を仕掛けて束縛しようというのではない。むしろ、キリスト者として品位ある生活を送って欲しい。秩序とか礼儀正しくとも訳せる言葉です。結婚していても、していなくても、この世の価値観に流されて一喜一憂することなく、土台をキリストに置き、ひたすら主に仕えて欲しいというのがパウロの言いたいことになります。

この箇所を自分に適用して考えよう
私の自分の人生は、残り15年。今66歳で、日本人男性の平均寿命が81歳、そうすると残り15年しか生きられない計算になります。しかも人の助けを借りないで生きていける健康寿命は75歳ですから、私が元気でいられるのはあと9年です。これは、あくまでも平均的なことなので、自分の人生の先のことは、どうなるか誰もわかりません。しかし大まかな面では参考になりますね。

今はパウロの時代から2千年経っています。この世界の完成はパウロ時代よりも近づき、キリストの再臨は近いです。不安になる事が多くありますが、今こそキリストに在って希望に満ち溢れる時代であることを前提に自分の生き方を考えてみよう。

自分の人生における適用、地上の生涯がいつ終わるか、あなたはご存じですか?分かりません。たとえ100歳の誕生日に家族に惜しまれながら生涯を終えて、イエス様の御許に行きたいと願っても、誰も断言できません?今日、今生かされている事を感謝し、主がいつ私の命をとるかわからないことを意識しながら、主を見上げ、キリストの再臨を待ち望んで歩んでまいりましょう。

結び
私たちはそれぞれ生きる環境は違います。結婚していても、していなくても、どんな環境にあっても、縛られず、この世の虜にならず、主イエスの前にも、人の前にも、秩序をもって、品位ある生き方をさせていただき、ひたすら主に仕える者(自分の役割や使命に生きる)とされようではありませんか。