キリストの地上生涯に於ける聖霊のわざ 

2022年12月20日

2020年3月29日
参照聖句:ヘブル9:14 ヨハネ14:16~17
説教題:キリストの地上生涯に於ける聖霊のわざ 

おはようございます。今日は聖霊について9回目の学びになります。今迄学んだ事を振り返ってみましょう。まず聖霊は人格(知性、感情、意志)を持つ神である事、聖霊は父なる神と子なる神イエス・キリストと全く同格な神である事、旧約聖書に於ける聖霊の働き、そして今日は新約聖書からキリストの地上生涯に於ける聖霊の働きです。

さて、皆様ご存知のように、イエス・キリストは神の子としてこの地上に来られた時は完全な人間として来られました。同時に創造主である神としての性質をもっています。4つの福音書を読むとイエスが神であり完全な人であることが描かれています。
今日は前回の続きでイエスが地上生涯を歩まれていた時に於ける聖霊の働きを見ていきます。大きく分けると2つです。

1、イエスを励ます聖霊 ヘブル9:14
「まして、キリストが傷のないご自分をとこしえの御霊によって神にお捧げになったその血は、私たちの良心をきよめて、死んだ行いから離れさせ、生ける神に仕える者にすることでしょうか」とありますが、
ここは罪のないイエスが十字架上で血を流される場面であります。両手、両足、頭、そしてわき腹から大量の血が流されて6時間も悶え苦しみ続けました。イエス・キリストは神であると同時に私たちと同じ人でもありますから、当然傷が出来れば痛みはあるし、血も出ます。ましてはこの場合ひどく傷ついていますので想像を絶する痛みや苦しみがありました。
でもイエスは罪のないお方として、人の罪を全部負って、私たちの罪の身代わりとなる為にこの世界に来られたお方ですからここは耐えなければなりません。そして、イエスのみわざが完全に完成するために登場するのが永遠の御霊なる神の存在です。とこしえの御霊によって神にお捧げになったその血はとありますので、実にイエスの十字架上での苦しみの時に御霊も共に苦しみ、励ましたのではないでしょうか。いずれにしても御霊なる神の働きがあったことは確かです。

2、聖霊が信仰者の内に住むという約束 ヨハネ14:16~17
ここでイエスが話している状況は十字架刑の前日の夜、最後の晩餐の時です。ユダがイエスを裏切り部屋から出て行った後のことです。イエスご自身が非常に長く弟子達に語っています。14章~17章までがその内容です。その中の一文が、やがて弟子達の内に聖霊が内に住んで下さるという約束です。

16:助け主(パラクレイトス)は聖霊の別の呼び方で意味は同じです。弟子達と共にいて慰め、励まして下さるという約束です。イエスが弟子達に言われたことは当然私達に対する約束でもあります。しかも、聖霊はいつまでも共にいて下さるのです。

17:この方は真理の御霊です。ここでは聖霊が真理の御霊と呼ばれています。イエスの救いを受けていない人は知ることも見る事も出来ません。聖霊の力を自分で体験することは出来ないのです。しかしイエスを求める者の内には聖霊が働き力を示してくださいます。聖霊が共にいて、しかも私たちの内にいて下さいますから。
※ここで私達がするべきことはまだ信仰を持っていない人たちの内に聖霊が働き救いに導かれる様に祈り、行動を起こすことが大切になります。

3、聖霊を受けよ ヨハネ20:19~23
これはイエスが十字架刑以降、三日目によみがえられた場面です。特にここは復活の朝ではなく、夜の出来事です。弟子達がユダヤ人を恐れて一つ所に集まり、戸を閉めて、おどおどしていた時に復活のイエスが現れて、平安あれと2回も述べて励まし、こういってから聖霊を受けよと言われました。ここでいよいよ弟子達に聖霊が注がれる約束が現実のものとなる時が来ました。これから彼らは大きな力を受けて信仰の歩みが始まります。これが実現する事により彼らには助け主が共にいるので非常に大きな力を受けるのです。

4、聖霊のバプテスマ 使徒1:3~5 8
ここはイエスが甦って40日間弟子達に現れ、神の国の事を語られた後、オリーブ山のふもとベタニアから栄光の姿で天に帰られる場面です。

4:父の約束とは、助け主としである真理の御霊又は聖霊を弟子達が受ける事です。
5:聖霊のバプテスマを受けるとは:まずバプテスマとは一体という意味ですから、イエスをメシヤと信じた者に対して聖霊が信仰者の内に住むことを聖霊のバプテスマを受けるという言い方をします。するとある人は聖霊のバプテスマを受けるとその印として異言を語らなければならないという人がいます必ずしもそうではありません。一番の印は私達が聖霊によってキリストと一つにされてキリストの命を受ける事であります。そしてキリストにあって新しい人生を生きる事であります。これが弟子達に対する約束であり、同時に私達に対する約束でもあります。

ではどうしたら聖霊を受ける事が出来るか。私達が自分の罪を認め、イエスがメシヤとして私の罪の身代わりに十字架に掛かり死んでくださり、三日目に復活したことを信じた人は誰でも聖霊を受けます。
そして聖霊をいったん受けた人には聖霊がその人の内に住み続けてくれますので私たちから出て行く事は有りません。ご安心ください。但し私達が律法的な聖書解釈をして人を裁き、自己中心の罪の生活を続けていくならば聖霊は私たちの内で全然働けなくなり、隅の方にいますから聖霊は力を発揮できません。結果的には当然喜びや希望の無いクリスチャン生活を送ることになります。これは悲しい歩みですね。
8:聖霊を受けると聖霊の力を受けます。自分の頑張りではなく主の恵みを受け、主に信頼して100倍の力を受ける様になります。
適用
聖霊はイエス様の時代に十字架の御業がなされる時にもイエスと共にいて下さいました。やがて弟子達の内に降りてこられるという約束をしてくださいました。
この約束は私たちに対する約束でもあります。現に今の時代はイエスをメシヤと信じて十字架の
みわざ、死と復活を信じる人にすべて聖霊が注がれその人の中に住んで下さいます。そして聖霊は最後まで私たちの助け主として励まし、導き、支えて下さいます。
結び
今日もう一度、聖霊の力を確信してこの難しい終わりの時代を主の恵みを受けながら歩ませていただきましょう。そしてイエス・キリストの素晴らしさを現わしてまいりましょう。