使徒信条⑧ 子なる神キリスト 

2022年12月22日

2016年5月8日
参照聖句:ルカ16:19~26  
説教題:使徒信条⑧ 

今日は使徒信条の第8回目の学びになります。今回も確認します。使徒信条は使徒たちが作ったものではありませんが、使徒たちが教えた事と内容が同じですので使徒信条と呼ばれています。
キリスト教会では昔から洗礼式の時に使徒信条を通して信仰内容を確認してから洗礼が行われました。また異端がはびこっており、その教えから守られるためにも使徒信条は大切に守られました。この様にしてキリスト教会では千年以上にわたって告白し続けてきたのです。

今日は、イエスキリストがよみに下られたとはどう意味かを学びます。前回話したようにイエスは聖霊によって処女マリヤを通して生まれ、33年間の生涯を歩み、ローマの総督ポンテオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架に付けられ、死んで葬られ、三日目に死人のうちからよみがえりました。この御業は私の罪の身代わりの死であるとともに復活でありました。罪のない方が私のために罪とされました。このことを信じたら罪が赦され、新しい命が与えられます。これを聖書で救いと言います。今日は「よみに下り」という事から3つ考えてみましょう。

1、まず「よみ」とは何か
ルカ16:19~26、これは14節から続く話で、金の好きなパリサイ人が、イエス様の話を聞いて嘲笑ったときイエスが話された事です。金持ちとラザロの話は有名です。ここに死後の世界の事がかかれています。金持ちはお金をたくさん持っていましたが、救いを受けていませんでしたので死んで後、ハデスに行きました。ここは苦しみの場所です。23節。一方ラザロは貧しい人で20節~21節にあります様に金持ちの門前でおこぼれを貰って生きている人でした。しかし彼は生前救いを受けていました。彼も死にハデスに行きましたが苦しみのない方に行きました。これを比喩的表現でアブラハムのふところと言います。金持ちが見るとラザロが見えます。そちらに行きたいと願いますが、大きな淵があって越える事が出来ません。
※図表を見て下さい。ここから説明します。
旧約時代でよみというと、見えない世界、死後の世界、肉体的な死と裁きの中間状態を指しており広い意味がありました。よみ、ハデス、シェオルと訳されているのは全部同じことですのでご理解ください。但しここは大きく2つに分かれていました。アブラハムのふところは比喩的表現で、救いを受けた人が、死んだ後、移される、平安と慰めに満ちた場所の事です。パラダイスとも言います。一方狭い意味で不信者が苦しみを受けるハデス、よみ、シェオルが苦しみの場所です。
現代、新約時代はハデスの図の上の部分ははっきり分かれています。それを天、第三の天(Ⅱコリント12:2)パラダイスという言葉でいわれています。私たちが救いを受けていればここに移されます。一方ハデス、よみは当然存在し続けています。
未来私たちが住んでいる時代より先の話、未来はどうなるか。世界には様々な問題が多くなります。そのような時に、キリストが再びこの世界に戻ってきて世界を治めます。これをキリストの再臨と言います。これはいつ起こるのかは誰もわかりません。その時生きているクリスチャンは栄光の体に変えられます。これを栄化と言います。そしてこの地上は千年間キリストが直接治める時代となり千年王国と言う時代になります。日本も含めて世界平和の時代です。ですからこの世界が今すぐなくなるということではありませんのでご安心ください。これが、右側の丸くなっている部分です。そして、この地上の千年王国が終わったのちに、黙示録21:1にあります様に、新しい天と新しい地と呼ばれる場所に変えられます。これを私たちが良く言ういわゆる天国と言います。一方、よみ(ハデス)はどうなるか、黙示録20:11によると投げ込まれます。そこがゲヘナとか地獄(ヘル)と呼ばれる場所です。

2、イエスがよみに下ったとはどういう事か
イエス様は十字架に掛かって死なれ、葬られましたが、この後よみに下りとありますが、これが、図表の真ん中の下の部分の事です。Ⅰペテロ3:18~20。よみは地獄とは違いますのでここも思い違いをしないでください。地獄は未来に起こる事柄です。このよみに下ってキリストは捕らわれの霊(悪霊ども)に対してみことばをのべられました。
この事はキリストがよみで救われていない人に福音を伝えたということではありませんので誤解しないでください。よくこの聖句からキリストは死んで救われていない人に福音を伝えたのだと言う人がいます。これが一部の牧師が教えるセカンドチャンスの教えです。ここはそういう意味ではありません。のべるとは宣教するとか、福音を伝えるという意味ではなく、公に宣言、宣告するという意味です。キリストはよみにくだり悪霊どもに対して十字架の御業による救いの宣言をし、死を打ち破り圧倒的な勝利者となられたのです。使徒信条ではそのことを告白しています。

3、ではあなたは死んだらどうなるのか
イエスを救い主と信じて救いを受けていれば即パラダイスに移されます。安心してください。そして栄光の体に変えられ、イエス・キリストと共にこの地上の千年王国を治める立場になります。やがて千年王国が終わると、永遠の世界である新しい天と新しい地に移されます。ここは永遠の世界です。このような立場に変わりますので今の時代を生かされているものとして千年王国、新天新地に備える生活を忘れずに生きてまいりましょう。

結び
イエスはよみに下り十字架の御業による救いを宣言し、三日目によみがえられた本物の救い主です。創造主なる神が人となられた主イエスを今週も信頼して歩みましょう。