キリストの心を心として

2022年12月23日

2015年1月1日
参照聖句:申命記1:7 ピリピ2:3~5
説教題:キリストの心を心として
 

皆さんあけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。この新年の挨拶をピリピ人への手紙的に言うと、主にあって、またイエス・キリストにあって宜しくとなります。この主にあってとか、イエス・キリストに在ってとはキリストの内に私たちが共に住んでいるという意味になります。実はこの主にあって、イエスキリストに在ってと言う言葉が何回も出てきます。

さて今日は1年のスタートに当たり「キリストの心を心として」という題です。私たちはそれぞれが本庄キリスト教会という群れに関わり、責任、形の違いこそあれ共に信仰の歩みをしています。そこで今後の本庄教会に相応しいみことばを申命記1:7とピリピ2:1~5から選びました。

1、申命記1:7 向きを変えて出発せよ。
申命記はモーセ五書の最後の書物で、出エジプト記、レビ記、民数記で教えられた事を繰り返すという意味です。ご存知のようにモーセはイスラエルの民、数百万人をエジプトから脱出させて約束の地に向かって導いた人です。普通に行けば数週間で目的地に着くのですが、何と40年かかってしまいます。原因は民のわがまま、自己中心です。モーセと一緒に旅をした人々は死に絶え、世代は全く変わります。モーセも年を重ね120歳。でも気力は衰えることなく、若い人を前に、また約束の地を目前にして、創造主なる神から受けた言葉を民に語ったのが申命記です。向きを変えて出発せよ。長い旅が終わっていよいよ定住の地、約束の地に入る準備をするわけです。
 
私達本庄教会も2014年度で3期10年のビジョンが終わり、その成果を踏まえ4月から新たな方向性、向きを変えて歩み出そうとしています。例えば、礼拝宣教も新約聖書の手紙の部分を学びますし、1月から祈り会の聖書の学びはローマ人への手紙を通読します。基本原則の学びも2冊目に入ります。小グループによる聖書の学びを大切にします。主に頼り信頼して祈り、また続けて祈りの手帳を通して細かい所に至るまで祈っていきたいと思います。

但し、この先私達にどんな事が待っているか誰もわかりません。はっきり言えることは誰もが確実に1才ずつ歳を重ねる事、そして次の10年は日本が経験した事のない人口減少時代、65歳以上の人口が25パーセントを超える超高齢社会、団塊の世代が後期高齢者になる2025年問題と言われる時代が待っています。キリストの再臨も近くなります。そういう時代の中に生きるキリスト教会の在り方も現実をしっかり受け止めて、牧師中心ではなく、本庄キリスト教会を構成する一人一人が自分にできること、自分の役割、使命をはっきりと理解して歩むことがポイントです。
その為にも、内向きにならないで、常に外に向かって生きる事が必要であります。悲観的にならないで新しい時代を生きるのだという前向きな気持ちが必要です。

2、ピリピ人2:3~5
このピリピ人への手紙は使徒パウロが牢獄の中からマケドニアのピリピ教会にあてて書いた手書きです。ピリピ教会は熱心な教会でありましたし、パウロを大切に思って献金の支援をした教会です。しかし、有力な女性、ユウオデヤとスントケの二人の仲が良くありません。そこでパウロは主にあって一致してくださいと勧めたのがこの手紙です。ですから今日の最初に申し上げた通り何回も主にあってとか、イエスキリストに在ってという言葉が出てくるのが特徴的です。特に今日の聖書箇所は、キリストの心を心として生きる事が進められています。具体的には

①へりくだる生き方(謙遜)
マタイ11:29 わたしは心優しく(柔和)、へりくだっている(謙遜)からあなたがたもわたしの、くびき(共に首につけて行動する道具)を負ってわたしから学びなさい。そうすれば魂に安らぎ(休息)がきます。キリストの最大のへりくだりは6節~8節にあるように神である方が人となってこの世界に来てくださり私たちと同じ肉体をもって生まれ、地上の生涯を歩まれたこと、そして人に仕え、神に仕えて人間の模範となって歩まれたこと。

最後には人が信じて罪の赦し、救いを受けて新しい人生を歩むようにあの十字架の苦しみを受けた事です。父なる神の御心を最優先にして歩まれた主イエスを模範にして私たちも謙遜にされようではありませんか。その為には人を自分よりもすぐれたものと思う事が大切です。人の良い所に着目してお付き合いをすることです。

②他の人も顧みよ
私たちが常に考えるのは自分の事です。ある意味でこれは大切な事です。しかし自己中心にならず、他の人の事も顧みるものであれと使徒パウロは訴えています。その為には、この場面で主イエスはどのように思い、どのように人と関わったかと、聖書を通して祈りを通して教えられ、キリストの心を心として歩むことです。

適用
①あなたは何にチャレンジしますか。
 年齢に関係なく聖書全体を通読すること。
 イエスの声を聞いて実行する。時には間違い失敗してもやってみる。
 小さい事も、また出来そうもない大きな事もイエスの御心ならばチャレンジする。

②他者に対してどのような愛、証、行動をしたいと願いますか。
家族、近所の人、職場の人、教会の兄弟姉妹に対して主から示された事を愛の行動に変えていく。
祈って愛を示していく

結び
まず自分自身が変えられよう
貴方も私も本庄教会の群れに連なる信徒です。自分の賜物、能力は何か、置かれた環境、学校、社会、地域、職場、教会の中で自分の役割は何か、使命は何かを考えて、自分が人から何をしてもらえるかではなく、この教会で何をしてもらえるのかではなく、人の為に何が出来るか、本庄教会でどのような貢献が出来るのかを考えて是非一緒にキリストの体である教会を建て上げてまいりましょう。その為にも主イエスの御心や思いは何かを探り求めて前に向かってまいりましょう。