使徒信条② 

2022年12月22日

2016年2月28日
参照聖句:詩篇131
説教題:使徒信条② 

前回に続いて使徒信条第2回目の学びになります。何故、使徒信条を学ぶかと申しますと、私たちの教会では毎月使徒信条を必ず声に出して告白し、斉唱(せいしょう)しますが、意外と意味を理解していない点があります。それ故時間をかけてしっかりと学ぶ必要があると思ったからです。何故かというと新約聖書は使徒たちが教えた事の要約だからです。この信条を通して自分たちの信じている信仰の核となる部分をもう一度復習していければ幸いです。
私の話はハーベストタイムの中川健一牧師のテキストから学んだことを、ポイントを絞って話します。因みにこの使徒信条の学びはハーベストタイムのホームページでも一般無料公開されていますので是非皆さんも学んでみてはいかがでしょうか。そうするともっと学びが深まります。

前回は使徒信条全体の中身を確認しました。第一に三位一体の神への信仰告白である事。その中心はイエス・キリストについてであります。また使徒信条より短いものとして古ローマ信条と言われるものがあり紀元140年くらいには告白されていたそうです。今のような文章に定まったのは8世紀ごろと言われています。
使徒たちが造ったものではありませんが、使徒たちの教えの内容が要約されておりますので、使徒的権威を持つ者として使徒信条と呼ばれています。洗礼式の時に用いられ、また、グノーシスと言う異端の教えから守るためにも重要な信条です。また信じるという言葉が4回出てきますがキリスト信仰者の信じるという意味は、ただ単に知的な理解ではなく、信頼をすることだと学びました。

今日は使徒信条の中身に入る前にもう一回この「信じる」ということに関して確認したいと思います。私たちが人に福音を伝える時、ある反論の言葉を経験します。例えば、神がいるなら何故地震や津波で人が死ぬのか。神は愛なのだろう。ならば台風、雷、竜巻等の自然災害が起こって人が死ぬのか。このような自然災害を例に出して神はいないとする考え方があります。

私は地震や津波がなぜ起こるのかを良く知りません。ですから軽々しいことは言えませんし、答えを出すことは出来ません。数字でこれだと言う結論は出ないのです。また災害は特別に罪深い人にだけ起こる事でもありません。この地球上では厳しいことも起こりますし、恵み深いことも多くあります。全体的に見れば天の神は圧倒的な恵みをもって人に豊かな恵みを注いでくださっています。ですから災害を例に出して神はいないとする考え方は限られた能力の人間が限られたことしか見ない中で出している結論です。

また神がいるならなぜ戦争があって多くの人が死ぬのか。殺し合いをするのか。犯罪が起こるのかと言う言い方をする人がいます。この考え方に至っては愚かとしか言いようがありません。何故なら人が自分の欲の為に戦争をし、犯罪をおかすのです。神がいない根拠にするのはナンセンスです。

病気もそうです。神がいるならなぜこんな苦しみがあるのか。難病があるのか。癌が治らないのか。病は全て神の御手の許しの中で起きている事は確かですが奥深いところまでは分かりません。人間の側の不節制にもよりますし、主の深い御計画の中で起こっています。

但し私たちが心に留めていく点は、この地球はアダムの罪ゆえに呪われた者となってしまったという視点を忘れてはなりません。創世記3:17、ローマ8:18~22。しかし将来新しい天と新しい地に回復される約束の希望がある事も忘れてはなりません。

このように人生には様々な苦しみがありますが、キリストを信じる信仰者はその苦しみや環境を
どのように受け止めていったらよいのでしょうか。
苦しみの意味
○詩篇119:67 苦しみの体験は詩編の作者の信仰を成長させた。
○詩編119:71 人生の苦しみや苦難を通して一歩深く神の御心を理解できる様になった。
※私たちもそうです。より多く苦しみを味わった人はその経験によって人間が一回り成長します。

苦しみへの応答
詩篇113:1
人生はなぞだらけです。わからないことばかりで満ちています。わからないことは分からないと正直に受け止め深入りする事は禁物です。あらゆる問題に答えを持っていると考える人は傲慢です。
ダビデは神のみ前に非常に謙虚に生きています。

ちばなれした子供が母親の前にいる様に、自らの無知を正直に告白しすべてをご存じである主の前に出る。

全知全能の神に信頼して主に希望を置いていく。

適用
1、人間理解を深めよう
神は人を、自由意志を持つ存在として造られました。キリスト信仰はこの自由意志の上に成り立っています。このことをいつも自覚して歩んでいこう。
○人間が人間である為の条件は自由意志を持つ存在である。
○この自由意志を否定したら人間は人間でなくなる。ロボットになってしまいます。
しかし世の中には知らず知らずのうちに人間性を否定する制度が出来てしまいます。
・全体主義国家(70年前までの日本)
・カルト集団 人間の自由意志を上手にコントロールして人をロボットにしてしまう事です。
(経済カルト、政治カルト、宗教カルト)様々なものがある。

2、あなたが苦しい時
○あなたが苦しい時に神は遠く離れて、いい気味だと思って眺めてはいません。同じように神も苦しんでいるのです。キリストがゲッセマネの園で祈られたときに父なる神も苦しみをもって共にいて苦しんでおられたのです。
あなたが苦しみの中にある時もそばにいて共に苦しみ励ましてくださるのが聖書の神です。このように意識を変えると苦しみは私たちを一回り成長させてくれる。
○今あなたは苦しみを味わっていますか。今言ったように受け止めれば成長します。被害者意識を持ってひねくれて受け止めれば恵みが分からないので心は曲がります。
暗唱聖句 詩篇119:71 お祈りします。