使徒信条①

2022年12月22日

2016年2月14日
参照聖句:ヘブル11:1~12
説教題:使徒信条① 

今日から使徒信条の学びに入ります。5月初めまでかかる予定です。何故使徒信条を学ぶかと申しますと、私たちの教会では毎月この使徒信条を必ず告白し、斉唱(せいしょう)しますが、意外と意味が伝わっていない事があります。1回は使徒信条からしっかり学ぶべきであると考えていました。ここから信仰の基本を自分のものとして確信を深めていければ幸いです。宣教の内容についてはハーベストタイムの中川健一牧師のテキストから学んだことを、ポイントを絞って話します。この使徒信条の学びはハーベストタイムのホームページでも一般無料公開されていますので是非皆さんも学んでみてはいかがでしょうか。中身が良いので学んで後悔しない内容です。

さてこの使徒信条は皆さんが暗記するほど親しまれています。特に文語調だと歯切れが良くて皆さんよく覚えています。因みに私たちの教会では普段話す言葉を文章にして告白しています。プロジャクターをもう一度開いて斉唱してみましょう。

1、信じるとは(4回告白しています)
私たちが信じると告白するのはどのような意味か。
・単なる知的な理解ではない。悪霊どもも神は一人であると信じている。ヤコブ2:19
・信じるとは個人的に信頼する事であり、確信する事である。ヘブル11:1、7、8
・信じる対象が唯一の神である。ヘブル11:9。信じる対象が間違っていると人生が狂う。

2、使徒信条とは
使徒とはご存じのようにキリストの12使徒の事です。但しあの12使徒の時代に彼らが作った信条という意味ではありません。また信条とは、キリスト信仰の最も大切な教理、何を信じているのかを簡潔に述べる事を信条と言います。
これを踏まえて使徒信条とは次のように理解します。信条で告白している中身は使徒たちが教え、伝えた内容の要約であり権威をもつものであるから使徒的権威を持つ信条として使徒信条と呼ばれています。

※ですから現代に於いてもクリスチャンとは何を信じているのですかと質問されたら使徒信条を見せてここに書かれていることを信じていますと答えればよいのです。
不思議な事に使徒信条には聖書についての言及がありません。それは当時から聖書が誤りのない神の言葉である事は前提として当たり前であったから、あえて聖書の記述はないのです。

中身を見ると信条の内容は主に三つになります。三位一体の神に対する神についての信仰告白です。天地の創り主である父なる神について、次に子なる神イエス・キリストについて、そして聖霊について述べています。最も長いのはこの世界に肉体をとってこの世界に来られたイエス・キリストについて書かれています。これが使徒信条の内容です。

キリスト教会には長い歴史の中で他にも信条が沢山あります。特に有名なものではニケア信条というものもあります。私たちの福音伝道教団にも第一日曜日に斉唱している福音伝道教団信仰告白があります。

3、使徒信条はいつ頃からあったのか
いつごろから信条と言う形で存在していたかと申しますと、この使徒信条の原型は古ローマ信条と呼ばれるものがありました。紀元140年頃には既に存在していたようであります。そして現代の形になったのが紀元8世紀と言われています。この使徒信条は信じている事の要約でありますのでカトリック教会から聖公会、そしてプロテスタント教会と呼ばれる私達の教会に至るまでほとんどのキリスト教会が同意して告白しています。告白しない教会であってもこの信条に同意しています。この信条を告白もせず又は同意もしないと言う教会であるなら、それは異端、カルトであり本物のキリスト教会とは言えません。こういう事は皆様もしっかりご理解ください。

4、使徒信条の役割や必要性は 何故キリスト教会では今も使徒信条を唱えているのか。
①洗礼式の時に必ず使徒信条で信仰告白を確認した。
・あなたは天地の造り主、全能の神を信じますか。えーと分かりませんでは駄目です。
・あなたは私たちの救い主、イエス・キリストを信じますか。私の罪の為に死んで復活された。
・あなたは聖霊と聖なる教会と、罪の赦しを信じますか。聖霊の内住。キリストの体なる教会。
②異端、カルトの教えから守られるために
実は新約聖書の書かれた時代から異端の教えをする人々は出てきました。代表的な例はイエスを救い主と信じるだけでは救われない。割礼を受けなければ救われないというものでした。
またパウロ書簡以降に出てくる異端はグノーシス(知識)と呼ばれる考え方でした。これは、霊は善であり肉体は悪という考え方です。隠された知恵を得る事で救いに到達するという考え方です。
新約聖書が書かれた時代から間もなくこの異端がキリスト教会に入ってきて教会はこの異端から身を守らなければならなくなります。必死で戦ってきたのです。
このグノーシスの考え方ですと必ずしもイエスがキリストでなくても良くなってくるのです。例えば代表的な例として統一協会という異端グループがありますが文鮮明と言う人にキリストの霊が乗り移ればそれでメシヤ(キリスト)として信仰の対象になってしまいます。その考え方からすると今の勧告には少なくても30人のキリスト(メシヤ)がいると言われています。当然現代の日本でもこのように主張する人はいます。また日本でもこれに近い考え方として増えているのは「あなたの内に神がいる」と称しているニューエイジムーブメントがあります。
このような異端から守る為にキリストが体をもって来られたことの告白が一番長いのです。

③聖書を解釈する時に重要な役割をもつ
聖書を学ぶときに正しく解釈するのは使徒信条の理解に沿って解釈すると誤りから守られる。

適用
今日使徒信条を学び始めました。今後10回以上連続してその意味を確認していきますので理解を深めよう。

暗唱聖句 ヘブル11:1 お祈りします。