ハガイ書(4)

おはようございます。新しい週を迎え、主への礼拝を皆様と共に捧げる恵みを感謝します。ライブ配信で参加している兄弟姉妹の皆様、病気療養中のあなた、ブラジルやフィリピンから参加しているあなたもおはようございます。あなたの礼拝参加をとても嬉しく思っています。
それでは今日もハガイ書2章から考えてまいりましょう。皆様ご存じのように、ハガイはゼカリヤと共に、イスラエルの民がユダヤの地に戻り神殿再建する時に神に立てられた預言者です。民は喜びをもって国に戻り、生活と信仰の中心である神殿再建に取り掛かりましたが、その土台が完成した時、回りの国々の妨害を受け、怖気づいて神殿建設が中断してしまいました。中断期間は16年。その間、民は「神殿再建の時はまだ来ていない」と言い、自分達の生活を優先していたのです。彼らの生き方が主の心に反するものでしたので、主は預言者ハガイを通して民に語り掛けました。「この宮が廃墟となっているのにあなた方だけが板張りの家に住む時なのだろうか」「あなた方の歩みをよく考えよ」と民に対し警告し悔い改めを迫ったのです。主は更に「わたしは、あなた方と共にいる」と励ましたのです。ついに民は罪を悔い改め、霊を奮い立たせ神殿再建の仕事に取り掛かりました。ダレイオス王第2年第6の月の24日(紀元前520年9月21日)。
10:今日の箇所はそれから3か月後の、ダレイオス王第2年の第9の月の24日(太陽暦・紀元前520年12月18日)預言者ハガイに再び主のことばがありました。旧約聖書時代には度々主が預言者を通して、民に大切な啓示(メッセージ)を語り掛けています。今は新旧約聖書66巻が完成していますので神の啓示は全部聖書の中に入っています。
11:律法について祭司たちに尋ねよ。ここでいう律法は出エジプト記(29章37節)やレビ記(例、6章27節)に示されている、けがれについての罪のきよめの捧げ物の儀式を、実行している祭司に尋ねなさいと言う事です。
12:罪の為の「いけにえ」を食べた人はきよめられているが、ハガイの質問は次の段階の事で、その聖なる肉を自分の衣の裾に入れて運び、その裾がどんな食物にでも触れたら、それは聖なるものとなるかという質問です。祭司の答えは「否」でした。きよさは他のものに転移又は移らないという真理を示しています。例えば、私がパウロのようなキリスト者と出会い交流してもパウロのようにきよめられるという事はありません。
13:ハガイの次の質問は、その逆の事で「死体によって汚れた人が、これらのどこかに触れたらそれは汚れるか」祭司たちは「汚れる」と答えました。罪、汚れは直ぐに他の人に伝わると言う事です。※私達の世界でも真実で正しいことより、人の噂話し等は直ぐに広がりやすいです。
14:この真理をハガイは祭司たちに言います。あなた方にとってもそれは同じ事です。自己中心的生活は広がり、自分の家の事や生活の事ばかり優先している。いくら捧げものをしても彼らは神の前に汚れている。自分の思いや考えを優先していては神の祝福はない。そのことを1章5節~11節で神は民に警告しています。※私達も警戒すべきです。自分中心の生活をしている信徒に神の祝福は注がれません。神体験のない、つまらない人生を送ることになります。
15:でも神は人を不信仰な信徒を責めるだけではありません。共にいて励ましてくださるお方です。さあ今、あなた方は今日から後(未来)のことをよく考えよ。
16~17:不作の原因は、単に天気のせいだけではありません。あなた方は今迄、主の前に不信仰なので祝福が無かったのだと言っているのです。でも人の心は神の前に頑なであり、不従順です。それが17節最後の言葉。「しかし、誰ひとりわたし(神)に帰ってこなかった」現状をよく考えよと神が言っているにも関わらず、自分を顧みず、自分の罪を認めようとせず、神の前に悔い改める事をしなかった結果です。※自分の罪を認めようとしない人は今も多いのです。
18~19:ここでも神は民を励ましています。「さあ、あなたがたは今日から後の事をよく考えよ」「今日から後、私は祝福する」今日から後の事をよく考えよ。後のことをよく考えよ。2回も言っています。そして主に悔い改めて生きよ。わたしのところに戻って来い。※私達に対する励ましのメッセージでもあります。神は今も私達の事を祝福で満たしたいのです。
20~22:同じ日に再びハガイに主からことばがあった。ユダの総督ゼルバベルはダビデ王の直系です。彼に対してのことばは、直ぐ後の事より、世界の終末時代の事を述べているように思われます。21節と22節(読む)患難時代に太陽は暗くなり、星は天から落ち、地震や飢饉、世界的規模の戦争があります。味方同士で殺し合う。こうして苦しみつつ、多くの人は殺されますが、残されたイスラエル民族はキリストの地上再臨によって最終的に皆救われます。
23:わたしはあなた(ゼルバベル)を選んで印章とする。私はあなたを選んだ。印章は王の権威を表す指輪の事です。ダビデ王の直系ゼルバベルの家系から、やがてメシヤであるイエス・キリストが誕生し、信じる者を皆救う力を持っています。新約時代における印章は聖霊である。聖霊は信徒が救いを受け継ぐ保証の印(印章)です。これがゼルバベルの子孫、イエス・キリストの十字架の死と復活を通して実現しました。キリストの十字架の死と復活は、私の為であったと信じる者はだれでも皆救われるのです。勿論あなたも救われるのです。
結び:失望と落胆で始まったハガイ書は、希望と未来の約束に代わります。
神の最初の問いかけは、「この民は、時はまだ来ないと言っている」「あなた方の歩みをよく考えよ」あなた方の今の生活はみじめだ。収穫はわずかだし。それは自分の生活の為だけに走り回っていたからだ。でも大丈夫。わたしがあなた方と共にいる、強く荒れ、強くあれと神は励ましたのです。こうして彼らは奮い立ち、神殿建設再建工事に取り掛かりました。4年後の紀元前516年に(破壊後70年)完成し、ヘロデによる改造を経て新約のイエス時代まで残っていきます。そして、最後はイスラエル民族に対する終末(未来)の祝福の約束を示してくださいました。
●以上ですが皆さん如何でしたか。4つの事を考え書いてみましょう。
①今日の聖書箇所を通して神があなたに語り掛けていると思う事は何ですか。
②今日の聖書箇所を読んで何をどのように感じましたか。
③今日の聖書箇所を通してあなたが、今から実行に移せることは何ですか。
④今日の聖書箇所と関連した個所や聖句があったら教えてください。
2025年2月9日
聖書箇所:ハガイ書2章10~23節
説教題:今日から後のことをよく考えよ