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マタイの福音書(15)

2024年10月27日

2024年10月06日
聖書箇所:マタイ24章9~22節
説教題:イエス・キリストが遺したことば②

おはようございます。10月第1週を迎えました。お元気でしたでしょうか。今日は聖餐式があります。パンとぶどうジュースを通して主イエス・キリストの十字架の御業を覚えると共に、聖書から神の声を聴き理解を深めつつ礼拝をささげてまいりましょう。又、ライブ配信を通して参加している兄弟姉妹、病気療養中のあなたもおはようございます。共に礼拝をささげることが出来る恵みを感謝します。

先週からマタイの福音書を通して「イエス・キリストが遺したことば」を学んでいますが、今日は24:9~22迄を共に考えます。今日の個所はイエス様が、ご自身より後の時代や世界の終末(完成)時に政治はどう変わるか。イスラエル人はどのような状況に置かれるのか。そして苦しみの中で何をすべきかをあらかじめ語りかけている個所です。そんな訳で24章、25章はイエスが遺した言葉としてとても大切な箇所です。

特に9節から終末時代の7年間、世界が大患難時代と呼ばれる厳しい時代に入り、イスラエルも完成に向かう前の最も厳しい時代の事が預言されています。終末に関するこの図をご覧ください。9節~14節迄が全世界的規模7年間患難時代の前半で、15節~31節迄は患難時代の後半の事が書かれています。今日は区切りの良いところで14節までにします。

9:そのとき(then)と訳されている言葉は、それからとか、その後とも訳すことが出来る言葉です。100年以上続く「生みの苦しみ時代」が終わり、9節から大患難時代が始まっていると解釈します。以前ゼカリヤ書の時に申し上げましたが大患難時代の始まりは、反キリストが混迷した世界の中でさっそうと現れ、本性を隠し平和の使者かのようなふるまいをして登場し、一時的な見せかけの国際平和を実現します。まだ彼は本性を表していません。

では、この患難時代の始まりはいつか?どこから7年が始まるのか。それは混乱する国際情勢の中で反キリストによる国際平和を実現する時ダニエル9:27(旧約1527頁)で彼が多くの者と固い契約を結んだ時が始まりです。この時代にはイスラエル人に対する迫害が非常に強くなりますが、今、既に世界中のマスコミはイスラエルが一方的に悪いかのように報道されています。最終的にはもっと反キリストの扇動の下に世界中の国々から憎まれます。

10:世界中で裏切りや憎み合い(密告)が起こり大勢の人がつまずきます。人間関係が壊れ、特にイスラエル国内においてもこのような事が起こります。

11:偽預言者が大勢現れ、多くの人が惑わされる。神の言葉を語ると言いながら、自分の考えだけを語っている。結果として預言した内容が成就しない。これが偽預言者です。こうして結果的にイスラエルを欺き、人々の目を曇らせてしまうのです。

12:不法(不正)がはびこり、愛が冷える社会になる。これは今の日本も同じです。

13:でも最後まで耐え忍ぶ人(残されたイスラエル人)は救われます(命が助かるという意味です)。助かったイスラエル人はキリストの再臨の時に、罪を悔い改めイエスをメシヤと信じて民族的な救いを経験します。ローマ人への手紙にあるように全てのイスラエル人が救われます。

14:ここまでが大患難時代の前半までに起こることです。反キリストが多くの国々と固い契約を結んで後、3年半が過ぎると彼は、本性をむき出しにして神殿の聖所に座り「我こそは神である」と宣言。悪魔の力を借りてやりたい放題の悪事を働きます。マタイ24:15でイエスが述べた内容をパウロも詳しく書き記しています。第二テサロニケ2:1~4(新約415頁)をお開きください。

反キリストは最終的にイスラエルを滅ぼすため、世界の国々の軍隊を動員してイスラエルに侵入し、戦争を仕掛けます。ではその前の大患難時代前半の3年半に何が起こるか。ここでイエスが述べているのはイスラエル人を通して全世界に福音が宣教がなされる事です。反キリストによる迫害の中にあってもキリストの救いを受けたイスラエル人(ユダヤ人)により世界中のすべての人々にキリストの福音が宣教されるのです。驚くべきことですね。

この患難時代前半のイスラエル人による世界宣教の事はヨハネの黙示録7:1~8(新約499頁)に示されています。世界中に散っているイスラエル12部族の中から、それぞれ1万2千人、合計14万4千人が選ばれ、彼らが短い期間に世界宣教を進めます。こうしてキリストの福音はイスラエル人14万4千人によってすべての民族に証されます。ではなぜこの場面でクリスチャンが出てこないか、それは、この時キリストの空中再臨(ラプチャー)によって天に挙げられる(携挙)ので私達はこの時(大患難時代)にはこの地上にいません。

続けて、すべての民族(全世界)にキリストが証された後、終わりが来ます。この意味は反キリストが更に悪事を推し進めイスラエルに侵入し、ハルマゲドンの戦いにつながります。しかし7年の最後にキリストが地上再臨し反キリストとその軍勢はたちどころに滅ぼされます。それは15節以降31節迄イエスによって語られ、どのような行動をとるべきかを指示しています。

結び
話の流れは以上ですが、反キリストによってイスラエル人は騙され大患難時代に苦しみますが、神は恵みと愛に満ちたお方であります。神は世界中の14万4千人のイスラエル人を通して苦しみ、迫害の中にあっても世界宣教が進められ世界中の民が救いを受けるのです。こうして神は終末時代大いにイスラエル人を用いて祝福するのです。(大患難時代の前半のこと)

一方、反キリストは患難時代後半イスラエル民族をさらに苦しい状況に追い込みます。多くの人が殺され、その数は全人口の三分の二に達します。残りの三分の一は苦しみの中にあっても特別な方法で守られ生き延びます。そして最終的にキリストは地上再臨によってイスラエル民族を守り、反キリストを打ち滅ぼし、彼らは民族的な回心をして全員が救われるのです。

以上聖書が示す終末の世界の流れですが、ぜひ私達も今日のイエスの言葉に心を留め、これからの世界の流れを注目しつつ見ていきましょう。そして隣人から聞かれたら、きちんと説明する準備をしておきましょう。またイエス様の空中再臨はいつでも起こり得ます。主イエスに相応しく、弱い立場の人をいつも大切にしながら、それぞれが置かれている自分の教会で役割をしっかり果たしてまいりましょう。