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これからの宣教の可能性 (イエスの心を我が心として)

2024年6月23日
聖書箇所:ヤコブの手紙2章26節他
説教題:これからの宣教の可能性 (イエスの心を我が心として)      2024年6月23日
          
おはようございます。新しい週を迎え、主イエスの再臨が1週間近づいたことを感謝します。またライブ配信で礼拝参加している兄弟姉妹、病気療養中のあなたもおはようございます。
お元気でしたか?ネット越しですが共に主に礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。

私は今、東京のNPO法人エンチャイルドの一員として、4泊5日の日程でフィリピンスタディツアー2024(ルソン島とミンダナオ島の大学生たちとの交流会)に出席しています。よって今日の礼拝は川島さんに原稿を読んでいただきます。

まず初めにNPO法人エンチャイルドをご紹介いたします。エンチャイルドは東京世田谷にある法人で20年間の長きにわたりフィリピンの学生に対し奨学金を送って支援してきました。
昨年、神川町にある一般社団法人グリーンウインドの奥平さんを通してこの活動を知り私も支援メンバーに加わりました。
奥平さんは皆さんご存じのように、私達「ライフネットいかっこ」のフードバンクの働きに協力して下さり、各種団体から集まる多くの食品を、私達に分けてくださいます。
又、年末にはフィリピンの子供たちへ衣類を送る活動や、国内の在日外国人に中古ランドセル贈呈活動をしています。このような関係もあり今回奥平さんからエンチャイルドの活動を知る様になり支援メンバーに加わった次第です。

さて、今日の宣教は「これからの宣教の可能性」と題して共に考えてまいりましょう。今のまま少子高齢化が進み、救われる人が起こされなければ消滅する教会が一気に増えるでしょう。理由は簡単です。我々信徒は確実に年を取り、男性は平均81歳で亡くなり、女性は86歳で亡くなるからです。
ある教会は、30年前までは大教会でしたが、今や10人以下となり、風前の灯です。どうしてこうなるのか。日本はそもそも伝道が難しいのでしょうか。祈りが足りないのでしょうか。日本人の信仰観が原因なのでしょうか。確かにそれもあるでしょう。でも一番の原因は私達が聖書から遠く離れた生き方をしているからだと思っています。イエスが示したような生き方をしていない事が最も大きな要因だと私は思います。

えっ、そんなことはないと反論する人が多いと思いますが、私が18歳で救われ今までの経験からすると、私たち信仰者は、内面志向で内にこもり、律法的考えを前面に押し出し、人を裁くことばかり忙しい人もいます。そしてクリスチャンはこうあるべきだと一方的に押し付ける流れがあります。そこには人々のおおらかさとか、自由とか、愛を実感しないから、外部の人々は見向きもしないのです。また私達世代もキリスト者としての大切な、社会や外に向かっての生き方を教えられてこなかったので、次世代の人に教えられないのです。大きな流れとしては日本のクリスチャンはまだ救われていない99.7%の人を見ていません。

聖書のヤコブの手紙2章26節(新改訳三刷)に「たましいを離れたからだが、死んでいるものであるのと同様に、行いのない信仰は、死んでいるのです。」ピリピ人への手紙2章4節~5節「それぞれ、自分のことだけでなく、ほかの人のことも顧みなさい。キリスト・イエスの内にあるこの思いを、あなた方の間でも抱きなさい」とのみことばがあります。
私達は救いを受けたら、新しいキリストの命を受けますので、生き方が変わります。そして自分と同じように人の為に生きようとする思いや行いが出てきます。自分を大切にして生きると共に、自分以外の他の人の事も顧みる生き方に変わってきます。具体的には隣人愛に生きる事です。隣人愛の生き方こそイエスにあるものの生き方です。この実践を私達が自分の個性や賜物、能力に沿って無理なくしていけば、自分が変わり、あなたは変わり、家族は変わり、教会は変わり、地域が変わり、日本が変わるのです。
前置きが長くなりましたが、私がキリストにある生き方を模索する中で隣人愛の視点に立って実践をどうすればよいか考え、たどり着いたのが8年前に始めた「一般社団法人ライフネットいかっこ」の働きです。
●生き方の変化
私は4月で満70歳になりました。イエスを救い主と信じて52年経ちますが、ただただ主の恵みと憐れみだけで生かされてきました。そんな私ですが、生き方が大きく変わったのは2011年の東日本大震災以降です。具体的には、愛の実践が伴う信仰的な生き方への変化で「主イエスのような生き方をしよう」というものです。

●今迄の経緯
イエスが人々の必要の為、ことばだけでなく常に行動したように、私も弱者と共に生き始めると、不思議と各種相談や援助要請が飛び込んできます。特別に変わった事はしていませんが、地域貢献活動を進める内に、法人設立の必要に迫られ、2016年「困ったときはお互い様」の理念のもと、教会員6名で一般社団法人「ライフネットいかっこ」を設立し地域貢献事業に取り組み始めました。自分達に出来ることは何でもするのが基本スタイルです。
8年経過して、地域社会に定着し始め、多くの本庄児玉郡市民と生の交流が出来るようになりました。いわゆるキリストにある生き方を通して証しするスタイルが出来上がりました。今は市民の皆様はじめ、多くの福祉団体や本庄市社会福祉協議会ともつながりが出来ました。
●具体的な働きの紹介
①フードバンク
 支援者から無償で食品をいただき、必要とする方に無償で提供するのがフードバンクの基本で
す。但し、私達が取り組むフードバンクの特徴は受け取り手の収入制限はなく、希望する人には
誰でも配布します。
食品は主に米とパン、インスタント食品、野菜等が中心です。キリスト教会関係者の寄付の他
に、地域の3法人、一般市民が協力してくださいます。他教会の方も私達の働きに関心を持ち、食品を届けてくれる事が多くなりました。正確には分かりませんが利用者は宅急便3軒も含めて200人ぐらいでしょうか。
②子ども食堂支援
 主にフードバンクでいただいた米や野菜、果物等を4ヶ所の子ども食堂に寄付しています。又、隔週で2家族に6食の弁当を無償で届けており大変喜ばれています。
③災害復興支援
 今取り組んでいるのは東北支援と能登半島地震被災地支援です。能登には既に3回訪問し各支援団体と連携しながら必要な物資の提供、がれき処理、炊き出し支援に加わりました。本庄キリスト教会と本庄市民の応援が大きな力です。また5教会から献金もいただき感謝です。私たちは東日本大震災、長野豪雨洪水、栃木豪雨洪水支援の経験があるので戸惑うことなく取り組むことが出来ます。大切なのは他団体と連携しながら、被災地の皆さんに寄り添って取り組むことです。
④成年後見活動(任意後見人)
 私は20年近く前からこの働きに取り組み始め、個人で2名、夫婦で1名、法人で1名担当しています。また家庭裁判所管轄の法定後見人として1名担当しています。後見人の仕事は手間がかかるので困難な面がありますが、今後ますます必要とされる重要な働きです。
⑤在日外国人支援
 海外から日本に移り住む方が多くなりました。通常は周りのサポートが十分でなくても生活できますが、住所変更、経済的な事や、家族の不幸などがあると法的手続きが一人では難しくなります。そのような時、日本人が最後まで寄り添っていく必要があります。
⑥ホームサービス
 少子高齢化に伴い独り住まいの方が増えています。そこでの困り事は庭の管理や不要品整理です。私達はこれらの事を異業種の方と連携しながら対応をしています。
⑦墓じまい
 跡継ぎが不在の為、お墓の維持管理をできない方が増えています。私のもとに「自分が生きているうちに墓じまいしたい」という声が寄せられます。住職や石材店との話し合い、交渉すべてに対応しています。正式な手続きを経てお寺様との関りがなくなるので皆さん安心されます。
⑧教会バザー
 衣類や生活用品が本庄市内、関東、関西から届きます。口コミで広がっているみたいです。教会で売れなくても、他団体とのルートを通して無駄なく活用できる仕組みを作りました。
以上8項目を紹介しました。
●次に未来に向かって考えている事を3つ紹介します。
①主イエスの心を我が心として地域貢献に生き続ける、実践し続ける。②顧客満足度を上げ収益事業の売り上げを伸ばす。③他団体と連携や交流を深めて共に成長する。                

隣人愛の実践はキリスト教世界に限らず、違う価値観を持つ方々とも交流を深め、積極的に世の中と関わる時に宣教の可能性が大きくなります。イエスのように弱さを持つ人を大切にしつつ、あらゆる立場の方々との交流を深めて共に生きる事を願っています。

最後にもう一度キリストにある生き方の原点を共に考えてまいりましょう。イエスの心を我が心として生きる時に教会は前進できる前提に立っています。最後に聖書をゆっくり読みます。

①ヤコブの手紙2章26節(新改訳三刷)「たましいを離れたからだが、死んでいるものであるのと同様に、行いのない信仰は、死んでいるのです。」

②ピリピ人への手紙2章4節~5節「それぞれ、自分のことだけでなく、ほかの人のことも顧みなさい。キリスト・イエスの内にあるこの思いを、あなた方の間でも抱きなさい」

③第一ペテロ3章13節~15節「たとえ義の為に苦しむ事があっても、あなた方は幸いです。人々の脅かしを恐れたり、おびえたりしてはいけません。むしろ、心の中でキリストを主とし、聖なる方としなさい。あなた方の内にある希望について説明を求める人には、だれにでも、いつでも弁明できる用意をしていなさい。ただし、柔和な心で、恐れつつ、健全な良心をもって弁明しなさい。そうそれば、キリストにあるあなた方の善良な生き方をののしっている人たちが、あなた方を悪く言ったことを恥じるでしょう。