星に導かれて 

2022年12月30日

2022年12月25日
参照聖句:マタイ2:1~12
説教題:星に導かれて 

 
皆さまおはようございます。そしてメリークリスマス。2022年12月25日クリスマス礼拝
をささげる恵みにあずかり感謝します。またネット配信を通して共に礼拝をささげているあなたもおはようございます。お元気でしたか?あなたと共にクリスマスを迎えることを感謝します。

それでは今日も聖書からご一緒に学んでまいりましょう。箇所はマタイの福音書2章1節~12節。先週はルカの視点でイエス誕生について羊飼いたちから学びました。今日はマタイの視点からイエス誕生について考えます。
※まず確認したいのは、ここの時間設定は羊飼いたちがメシヤ誕生に立ち会った時から既に1年~2年後の出来事で時間の隔たりがあることです。話は大きく2つに分かれます。
1~8節 東方の博士たちがエルサレムにやってきた。
9~12節 博士たちが幼子イエスと出会い礼拝をささげる場面。

1:●ヘロデ王、悪名高い人物でヘロデ大王と呼ばれるエドム人です。ローマ帝国内で上手に立ち回りユダヤの支配を任され30年以上ユダヤの王として君臨しました。彼はエルサレム神殿の大改築という実績を残しています。しかし疑い深い人で奥さんや自分の子供までも何人も殺しています。歴史に名を残すほど非常に評判の悪い王がヘロデです。

●東方の博士たち:彼らはどんな人物か?東方はエルサレムから東と言う事で具体的には今のイラク近辺の人たちだと思われます。何の研究者達か?星占い、占星術を学んでいた賢者たちで、この人たちがエルサレムまで長い時間をかけて旅したのです。距離は直線で1000キロメートルぐらいのようです。彼らは占星術を学んでいたのですが、同時にユダヤ人を通して東方の国々に伝わるメシヤ(救い主)誕生を待ち望んでいた誠実な人々でもあります。
※因みに博士たちの人数は3人とは限りませんので先入観を持たないようにしましょう。

※この個所から教えられる事は、前回、人々から疎まれている羊飼いたちにメシヤ誕生の知らせが真っ先に伝えられましたが、今回は、異邦人、そして知識人、またある程度裕福な博士たちにメシヤ誕生の知らせが届きました。羊飼いと博士たちは対極にある人々ですが、キリストは貧しい、無学な人だけでなく、賢者、お金持ちに対しても救い主であることを示しています。金持ち、貧乏人に関係なくイエスはご自身を信じるものを救ってくださるのです。

2:彼らは何のためにエルサレムのヘロデ王のところまで来たか?目的は何か?それはユダヤ人の王として生まれた方を礼拝するためです。しかもエルサレムに来る方法がなんとも不思議です。「その方の星が昇るのを見たので礼拝のために来た」彼らは星に導かれながら旅をしたのです。但しこの星は私たちが普通に見る空の星ではありません。ずっと彼らの旅を先導した星です。
これについていろいろ解釈がありますが、私は「神の臨在・栄光」の星だと考えています。その星が彼らの旅の間中ずっと共にいて守り導いてくださいました。大変ありがたい存在です。

3:又、この箇所は3種類の人々が登場します。①メシヤ誕生を心から喜ぶ人(博士たち)
②イエス誕生に反対の立場、ヘロデ王に代表される、③無関心な人々。ヘロデ王の側の人々。
祭司長と律法学者たち。話はヘロデ王に戻りますが、彼は動揺します。博士たちが訪ねてきた理由が「ユダヤの王としてお生まれになった方は何処におられますか」だからです。ヘロデにしてみれば王は自分だけなのに何事か?彼は面白くないどころか、動揺して、邪魔者は消せと言う事になります。又ヘロデが残忍なことをする人物なのでエルサレム中の人々も動揺します。

4:王は律法学者や祭司長(宗教指導者たち)にキリストは何処で生まれるのかと尋ねます。
5:彼らは反応が早く即座に答えます。ユダヤのベツレム。旧約聖書ミカ書の預言が根拠です。
そしてその通りにメシヤが生まれたのです。
6:ここはミカ書預言の言葉を引用しています。今、目の前ですごいことが起きているのに、そして自分たちはその救い主(メシヤ)誕生を知っているのに、冷たく無関心で何も行動していません。変に動くと自分の身が危うくなることもあり得ます。知識はあっても全く行動しない、それが当時の宗教指導者でした。無関心、無感動、無責任というところでしょうか。

7~8:この情報に基づきヘロデは博士たちを呼び寄せ、心にもないことを言って詳しく情報収集してから博士たちをベツレヘムへ送り出した。9~12:博士たちはベツレヘムに向かいますが、再び、あの星が現れ、彼らの先頭に立って幼子イエスのいるところまで導きその上にとどまりました。彼らは大きな喜びに包まれ、命がけで旅した甲斐があったわけです。そして母マリヤとともにいる幼子イエスを礼拝します。彼らはユダヤの王を求めての旅を達成し、ひれ伏して礼拝をささげました。神の前にへりくだり、神をあがめる。まさしく彼らこそ真の礼拝者たちでした。

また礼拝には捧げものがつきものです。私達も礼拝の度に自分をささげるしるしとして献金をしますが、彼らもそれぞれ高価な品物をささげました。黄金、金は変わらない価値があり王の象徴です。乳香はイエス生涯の純粋さを表し、没薬はイエスの苦難の生涯を現わしています。
12:彼らはヘロデのところに戻らず別の道から自分の国へ帰ります。

適用:あなたが今日の聖句を通して自分に適用することは何ですか?
例えば星に導かれた博士たちの命がけの旅から何を学ぶか?
●あなたが人生をかけるものは何ですか?博士たちはユダヤの王を礼拝するため長時間の旅をし、幾多の危険を乗り越え、多額の費用をかけてユダヤにつきました。それだけユダヤの王、メシヤを礼拝することに価値を置いていた。あなたの人生で最も価値を置いているのは何ですか?
●あなたはどんな星に導かれて生きますか? 考えてみよう。
あなたの人生を良い方向に導いたものは何ですか。それぞれ違います。ある人は良い教師に出会った事がきっかけで人生の道が開かれました。ある人は聖書を読むようになってイエスを信じ人生が変えられ、神と人の為に生きるようになってきた。

結び
あなたは救い主イエス誕生に際しどの立場の人ですか。①律法学者、祭司長たちのように無関心か、また②ヘロデのようにメシヤ誕生に反対する立場か。③博士たちのように犠牲を払ってもメシヤ礼拝する態度を貫く立場か。いかがでしょうか。是非ともまずは主を礼拝し、主の御心を求めて生きようとする人へとなってください。あなたが神の御心を第一とし、神の臨在、聖霊に導かれる人生を生きるなら、あなたらしく祝福された人生を送ることが出来ます。