マタイの福音書(9)

2022年12月24日

2015年3月1日
聖書箇所:マタイ5:13~16
宣教題:あなたは地の塩、世の光です  

今日も続けてマタイ福音書5章から学んでまいります。先週は山上の宣教からキリストが弟子たちに語られた8つの幸い、祝福について学んでまいりました。これはイエスをメシヤ、救い主と信じて、神の前に義とされ、新しい性質を受けた者が如何に幸いな立場にあるか、それをイエス様が「幸いなるかな、・・・」と言って励ましたのが山上の宣教である事を学びました。これ以降弟子たちは新しい性質を受け、イエスと共に歩み成長していくのでした。私達も同じように新しい性質、特徴を受けた者としてこの教訓を生かして歩んで行きたいと願います。

さて今日はイエスの山上の宣教の続きです。弟子たち信仰者が受けた特徴について、1つは地の塩、2つ目は世界の光について、具体的に何を言っているかを見てまいりましょう。

地の塩 13節 
真の信仰者は地の塩です。キリストの弟子たちが地の塩であるとはどういう意味があるのでしょうか。ところで塩というと最近では、あまり良く思われていないかもしれません。血圧が上がるので塩分控えめとかよく言われます。でも塩はとても大切で人が生きて行くために欠かせません。人の体は塩がないと死んでしまいます。イエス様はもし塩が塩けをなくしたら、何によって塩けを付けるのでしょうと言っていますが、塩の役割はいったい何なのでしょうか。
①味付けに用いる 
少量の塩を使うことによって料理の味が良くなります。これをキリスト者の生き方にたとえるならあなたの人生に良い味付けがされます。すなわち、あなたを通して隣人が豊かに祝福される、あるいは励ましを受けると言う事です。また信者同士の交わりをコイノニアと言います。私たちの教会でも主の恵みを共有し互いに助け合うためコイノニア基金を作り積立をしています。今年度は石巻やフィリピンの教会の方々との主にあるに交わりにあずかるために使う事が出来ました。
またキリストにある人生に味付けされますので生きる事が楽しくなります。そうです。あなたも私も人々の間に在って人生の味付けを豊かにする役割があるのです。
②腐敗防止に役立つ
塩は食物保存に使われます。例えば、塩蔵わかめがあります。これは刈り取った生わかめを湯通しして塩つけにし日持ちするようにしたものです。冷蔵庫に入れておけば1年くらいは持つそうです。塩の持つ力がいかんなく発揮されています。教会の冷蔵庫には被災地支援の一環として南三陸町志津川湾でとれたおいしい塩蔵わかめが入っていますので、お買い求めいただけると感謝です。実はクリスチャンも少数ではありますがきよい聖霊、神の性質を受けていますからこの日本で腐敗防止地の塩としての役割をもっています。
聖書の例:昔イスラエル王国は偶像礼拝に明け暮れて、真の神を礼拝する生き方を忘れてしまいました。しかし預言者エリヤをはじめバアルの神に膝をかがかめない7000人の人々がいました。この人々がいましたのでイスラエル王国はこの後しばらくの期間滅びから免れました。それはこの7000人が国の腐敗を食い止めていたのです。列王記の記述です。

塩が塩けをなくすとはどういう事か。
「役に立たず、外に捨てられて、人々に踏みつけられる」私たちは精製された塩をお店で購入していますのでこの言葉の意味が良く分かりません。実はイエスの時代にの塩は塩分が混じった石から取りました。ですから様々な不純物も交じっていたのです。その様に不純物の多い塩けをなくした物は本来の塩の役割を果たさなかったので道に捨てられて道路を固める材料に使われたと言われています。それがこのイエス様の言葉になります。

これを自分たちの教訓にすると、クリスチャンがきよさもなく、いい加減な生活をしていたならば、キリストの証にもならず、地の塩としての役割を果たさなくなって人々から軽蔑されてしまうと言うのです。ローマ12:2にあるようにこの世と調子を合わせすぎるのは禁物です。

世界の光 14~
光は暗闇の中に在っても輝いてこそ光なのです。山の上にある町は夜の明かりが輝いています。例えばエルサレムの町は高台にありますのであかり、光によって夜でも人々に見えます。またあかりは枡の下に置かないとは、枡は穀物を計るのは道具ですが、この場合は、枡を逆さに置いて明かりを消すことに用います。あかりは通常燭台の上に置いて家の光を保つものです。キリストの弟子も同じようにキリストの光を受けて輝いていく存在だと言っています。

世界の光とは:彼らが良い行いをもって天の父が崇められるような生活となるようにという事です。救いを受けるために良い行いをするのではなく、救いを受けたから新しい性質が更に増し加えられて良いわざに生きるのです。これがキリストの弟子とされた者の心と態度の特徴なのです。

適用
1、私達も地の塩としての役割があります。
この地上で塩味の効いた私たちの役割とは何か。それぞれの立場で考えてみましょう。

2、世界の光とされている
主イエスから光を受けてそれを反射して人々を照らすことが出来ます。その光はこの混沌とした時代(カオス)にあっても人を照らす真の光なのです。実はあなたや私もその立場にあるのです。これが世界の光となるべき人を主は必要としています。

結び 
救いの結果私たちの良い業を通して父なる神が崇められるような生き方を求めていこう。あなたの生き方を見て周りの人があの人は自分とはどこか違う良さがあると認められるような生き方が出来れば幸いです。それでこそ父なる神が崇められるのです。

今日の暗唱聖句 マタイ5:14