マタイの福音書(3)

2022年12月24日

2015年1月18日
聖書箇所:マタイ9:35~10:4
宣教題:収穫の主に祈ろう 

今日の暗唱聖句 マタイ10:7。天の御国とはこれから後に来る千年王国の事です。

今日も続けてマタイ9章から学んでまいりましょう。先週はマタイが主イエスの弟子になった時の事から学びました。マタイは主イエスとの出会いを通して新しくされ大変喜びました。この喜びを昔の取税人や罪人仲間に伝え、イエスと弟子たちを自分の家に招いて盛大な食事会をしました。しかしこれを快く思わないパリサイ人たちが文句をつけてきました、イエス様は、わたしは正しいと思い込んでいる人を招くためではなく、罪人を招くために来たのですとお答えになり、彼らを退散させました。
この後イエスはメシヤとしてのしるしである様々な癒しの業を行います。民衆はイエス様に対して驚きと期待をもって歓迎しますが、パリサイ人たちの批判はエスカレートしていき、ついには悪魔を利用して癒しをしているのだとまで言って批判しました。それが32節~35節までの話であります。ここに来てパリサイ人のイエス批判は頂点に達していきます。

このような状況の中で主の話が始まります。場所はイスラエルの北部ガリラヤ地方。主イエスは弟子たちを連れて、すべての町や村を回り働かれます。会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、あらゆる病気、あらゆるわずらいを癒された。イエス様のなされた働きは整理すると3つになります。
35
①教育(教え)聖書に基づく教えです。現代では保育や幼稚園、学校教育。私達が出来る事は教会学校を通して聖書教育、音楽教室、4月から太田教会のカールを通して英会話教室を行います。

②宣教、御国の福音とはこれから後に来る千年王国という回復の時代の事です。希望の宣教です。私達の宣教とは勿論毎週捧げられる礼拝、いのり会、聖書の通読、基本原則の学び、他様々な聖書の御言葉を伝える宣教の業があります。

③医療、福祉 病気、わずらいを癒す働きをされました。私たちの教会に医者はいませんので医療行為はできませんが、広く人間の癒しという方向で福祉分野があります。また様々な相談、カウンセリングを通して人が癒されることにも関わることが出来ます。あるいは安心して生活するための援助者としての働きがあります。

以上の3つから教会の働き、方向性の原則が見えて来ます。私達本庄キリスト教会も自分たちに出来る事を通してこの本庄、児玉郡市に何で貢献できるかを考えていければ幸いです。
36 
またこの時にイエスは群衆を見て、羊飼いのいない、羊のように弱り果てて、倒れている(打ちひしがれている)彼らをかわいそうに思われた。飼い主がいない動物は惨めです。また守る人がいないので生活が荒れます。群衆の霊的状態も同じようでした。かわいそうに思われたとは、ユダヤ人はハート、心ではなく、腹が痛くなる、腹に来る事です。腹が痛くなるほどにイエス様は群衆を見てかわいそうに思われた、深く憐れまれたのです。
では何故群衆は弱り果てていたのでしょうか。そのヒントは32節~34節です。群衆はイエスのなさったみ業を見てこの方こそメシヤ、救い主だと期待していました。いわゆるメシヤ待望です。でも指導者のパリサイ人たちは全く逆の事にイエスの御業は悪魔の働きだというのです。彼らは何を信じていいかわからなくなります。結果的に群衆の心は混乱、戸惑い、弱ってきます。
37~38
収穫は多いが働き手が少ない。だから収穫の主、父なる神の事です。神に働き手を送ってくださるように祈りなさいと弟子たちに語りかけます。この時代主を求める人が多くいました。こうして主の働きの為の拡大、広がりの為に祈りがささげられるようになります。
10:1
イエス様は夜を徹して祈りをささげ12人の弟子を呼び寄せ、悪霊追い出し、あらゆる病気やわずらいを癒す権威を与えました。この権威は人からではなく神からくる権威、これが使徒です。1節は弟子。聖書の弟子は師匠を全面的に信頼して、聞き従うという意味です。2節は使徒に名前が変わっています。ここに意味は何か。使徒は遣わされた者、派遣された者という意味です。また使徒は派遣された者の代理人、すなわちイエス様から任命され権威をもつのが使徒です。これは特別の存在です。12弟子の他に使徒職に任ぜられたのはあのパウロです。彼らは主イエスと同じ権威を与えられ、悪霊を追い出し、病をいやす権威を与えられました。
こうしてみると現代にはイエスの代理人としての使徒は存在しません。ここを見極めてください。
2~4使徒達
代表格は元漁師のペテロと弟アンデレ(個人伝道が得意)、ゼベダイの子ヤコブ(12使徒の中で最初の殉教者)と弟ヨハネ(性格が激しかったが後に愛の人に変えられた)ピリポ(哲学者タイプ)とバルトロマイ(ナタナエル)トマス(疑い深い人)(取税人)マタイ、アルパヨの子ヤコブ、タダイ(ヤコブの子ユダ)、熱心党員シモン(独立の為に武器をもって戦うグループ)イエスを裏切ったイスカリオテのユダ(ユダのカリオテという町出身、都会派のユダ)ということになります。こうしてみると性格、職業、生まれ育った場所、環境、考え方はみな違います。後に主を裏切るユダまでが使徒の権威を受けています。非常に個性派ぞろいの集団ということになります。この人たちを通して主イエスの十字架の死と復活後に福音が全世界に宣べ伝えられるようになります。
適用
1、本庄キリスト教会の役割は何か 
イエス様の働きは①教育②宣教③医療、福祉でした。私達本庄教会も日本をしっかり見据えて働きの原点を忘れてはなりません。そして自分達に出来る事を喜んでしていきましょう。

2、今日も主は私たちを憐れみ、とりなしてくださる
主イエスは混乱し打ちひしがれ疲弊していた民衆の事を深く憐れみました。現代日本はどうでしょうか。戦後70年がたち平和主義が崩され昨年は特定秘密保護法が制定され、憲法9条も解釈改憲されて戦争が出来る国に変わりました。若者は正社員になれず、格差社会が広がっています。将来に不安を感じる人が多い混沌とした社会、聖書時代と同じ。この日本が変わっていくにはキリストの福音以外にありません。今日も主イエスは私たちの為に深く憐れみとりなしをされています。

3、主は様々な人を用いるお方
私たちは使徒ではありませんが、イエス様から遣わされそれぞれが本庄教会に加えられています。ですから自分が教会で何をして貰えるかでなく、キリストの僕として自分は本庄教会で何が出来るだろうか、どのような役割があるのだろうかを考え探ってまいりましょう。主は個性豊かな使徒達を用いたように、様々な賜物を持つあなたや私をご自身の栄光の為に用いてくださるお方です。
結び 
一人でも多くの人が救いに導かれるよう収穫の主に祈って行こうではありませんか。