創世記(6)

2022年12月24日

2014年9月14日
聖書箇所:創世記8:1~22
宣教題:主はノアを心に留めておられた 

創世記は6回目になりますが、今までの聖書理解と少し違うと思う方や腑に落ちない方がおられるかもしれません。しかし疑問を持つことは良い事ですので祈りつつみことばの読み学びを深めてまいりましょう。必ずや多くの恵みを主から受けることが出来ると思います。学びの手がかりは基本的には文字通り読むこと、文章の流れや聖書全体を通して意味を理解することが大切です。特に旧約の意味は新約で明らかにされていることがあります。例えば創世記6章の理解はペテロⅠ・Ⅱの手紙やユダの手紙が参考になります。

さて前回の続きですが、人は堕落し、暴虐で満ち、道を乱しましたのでこの地を滅ぼすとノアに語られました。但しノアはその時代にあっても全き人で主の心にかなっていました。主はノアに洪水で滅ぼされないため箱舟を造りなさいと命じられます。大きさまで指定されています。長さが132メートル、幅22.5メートル、高さ13.2メートル3階建ての巨大な舟です。すべての動物や鳥を中に一番つがいつつ入れなさいと命じられました。ノアはその通りにします。

ここで頭を切り替えたいのですが、動物を一つがいという場合、大きな恐竜、象、麒麟は中に入るのだろうかと言う疑問がありますが心配はありません。子供のつがいであれば小さいので場所はそんなに必要ありません。こうしてすべての種類の動物や鳥は舟の中に入り切るのです。

彼は巨大な舟をなんと120年の期間の中で造りました。やがて神の言葉の通りに雨が降り始め、箱舟の扉は閉じられました。最終的に箱舟に入ったのはノアと妻と息子たち計8人だけです。40日40夜雨は降り続け地球上のすべての人間、動物、鳥は滅ぼされました。そして水は150日地の上に増え続けます。ここまでが7章までの内容です。8章では水が減り続けて、やがて彼らが箱舟から出てきます。流れは①1前半心に留める神②1後半~5水が引き始める③6~14地がかわき始める④15~19神が箱舟から出るように命じる⑤20祭壇を築くノア⑥21~22人類を滅ぼさない約束。

①1節前半 心に留める(覚える)神
心に留めるとは覚える。主は決して忘れないという事。そして心に覚えるという言葉に続いて主は行動を起こされます。それは地の上に風を吹かせる事。こうして水は水蒸気となり地上の水は減っていきます。続いて、主が心に留める、覚えると次の行動を起こして行きます。その例として創世記19:29にはソドムとゴモラを滅ぼされた時に主はアブラハムを覚えておられたとあります。そして次の行動は甥のロトをその破壊の中から逃れさせます。私達も主イエス・キリストにあって神の恵みの中にありいつも覚えられている存在です。主はあなたを忘れず決して捨てない方です。

②1節後半~5節 水が引き始める
水は150日の終わりに引き始め、箱舟はメソポタミヤ地方から西に流されるままになりついにアララテ山に留まりました。今のトルコ東部にある標高5千メートルクラスの山です。ノアの生涯の600年目の第2の月の17日から第7の月の17日に留まりました。そして第10の月の1日に山々のいただきが現われたとあります。
③6節~14節 地がかわき始める
40日のおわりになって(150日から40日後)ノアは状況確認の為に窓を開きカラスを放ちます。カラスはエリヤに食べ物を運んだりする賢い鳥です。またカラスは死体を食べますのであちらこちらを飛び回り帰ってきませんでした。彼は更に鳩を放ちます。これでノアは地から水が引いたことを知りました。14節、ついに大洪水から1年以上たってようやく地上は乾きました。
※10節昔懐かしい煙草にピースがあります。戦後に平和を願って造られたようです。あの箱にある絵は鳩がオリーブの葉を加えている者です。あの絵はノアの洪水の時に放たれた鳩の事であります。人生の先輩方思い出しましたか。因みに私は煙草をすいません。又勧めてもいません。

④15節~19節 神が箱舟から出るように命じる
箱舟から出なさいと命じられ出てきました。ノアやその家族、動物たちも大変な1年以上の生活を舟の中で過ごしました。しかし何事にも慎重に行動して調査し、また神の声を聞いて行動するのがノアでした。そしてやっと箱舟から外に出ることが出来ました。

⑤20節 祭壇を築くノア
箱舟の外に出てノアが最初にした事は祭壇を造ってきよい家畜ときよい鳥を選び主に全焼のいけにえとして捧げたことです。大切な財産である動物、これを全部燃やし尽くす行為(全焼のいけにえ)は自分をすべて主に捧げるという礼拝です。この全焼のいけにえとはイエス様の十字架の犠牲につながるものであります。ここにいつも主を第一として主の前にひれ伏すノアの信仰、生き方を見ることが出来ます。

⑥21節~22節人類を滅ぼさない約束
「主はなだめのかおりをかがれ」とは擬人法の表現で、主がその捧げものを満足して受け入れる事でノアの礼拝を喜んで受けたのです。そして再び洪水によって滅ぼさないと表明されました。しかし、この20節には主のジレンマ(2つの相反することの板挟み状態)のような思いを感じます。人が悪であることを知っていながら滅ぼさない。以前は滅ぼしたが、今度は滅ぼさないと表明されるのです。神はどこまでも正しいお方です。でも悪であっても滅ぼさないと言われます。ではどうしたらよいか。ご自身の独り子をこの世界に送り、身代わりとして裁くことを通して罪を赦す方法を示されます。これが後の主イエス・キリストの十字架への道です。またノアの箱舟はキリストの十字架の救いを雛形です。箱舟に入った者だけが救いを受けました。信じた者だけが救われます。またノアの箱舟はバプテスマの型でもあります。信じた者は後に水の中に入りますⅠペテロ3:21
適用
①主の守りは確実
人は物事を忘れやすい存在です。1時間前の事、1分前の事も忘れるかもしれません。ここに人の限界を見ます。しかし主はあなた何歳になっても心に留めて覚えてくださるお方です。決してあなたの事を忘れる事はありません。いつも守り導いてくださいます。ですからこのお方をいつも信頼していきましょう。また、キリストの箱舟は人を確実に救います。救いの条件は信仰と恵みの身です。そして一度救われた救いは一生変わりませんのでご安心ください。それゆえ主を悲しませない人生をいつも選び取っていこうではありませんか。内側は日々新しくされようではありませんか。
②主は愛と恵みに満ちた方 
人の悪を知っている。でも滅ぼさない。罪の解決方法はご自身の独り子を送り身代わりの死。
結び 暗唱聖句 詩篇103:17