テサロニケ人への手紙第二(4)

2022年12月16日

2015年7月12日
聖書箇所:Ⅱテサロニケ3:1~5
宣教題:パウロの確信 

テサロニケⅡは今日で4回目になります。3章になります。ここは3回学びます。来月からガラテヤ書を学びます。それはテサロニケと同じように早い時期に書かれた書簡だからです。
さて、パウロはテサロニケ教会に手紙を書いた時大切な事を話すときは決まった言葉を述べています。どのような言葉を使っているかお分りでしょうか。そうです「兄弟たち」です。7回呼びかけています。これは男の人だけではなく女性の信者も含めて兄弟たちと呼びかけています。私は女性だから関係ないという事ではありません。では何が書かれているか内容を読んでみましょう。

祈りの要請1~2
パウロは主にある兄弟姉妹の祈りなくして何一つ働きは進まないし、キリストの宣教も出来ない事を理解していました。ゆえに祈ってくださいとお願いしているのです。それほど主に祈ることはキリスト者にとって欠かせない信仰の態度です。
祈りは:神との交わり、主から力をいただくこと、何が主なる神の心に適うかを知るものです。
具体的に聖書の書かれているのは
●主のみことばが早く広まり、また崇められるように(当時の地中海沿岸地方全体に)
●ひにくれた悪人どもから守られるように(Ⅱコリント11:パウロは伝道旅行の時に様々な困難を経験しています。盗賊の難、にせ兄弟の難、ユダヤ教律法主義者から何回も迫害されています。このような人々から守られるよう祈ってくださいとお願いしています。

パウロの確信3~4 テサロニケ教会の人々へ
何故確信できるのでしょうか。主は真実(忠実)なお方だからという確信があった。
故にご自身の群れを守って導いてくださる。同時にテサロニケ教会の信徒たちも誠実に主に従い主を愛する人々であるから守られるとパウロは確信している。

ところで、パウロが命じている事は何だと思いますか。そうです。命じた事とは「福音と教え」の信仰生活であります。これを初代教会から300年間ずっと守ってきました。ゆえにキリストの福音はエルサレムからユダヤ、サマリヤ全土、及び地の果てまで福音が伝えられていくのです。それは彼らが聖書の基本原則である、福音と教えに忠実に従っていったからです。これによって彼らの生き方が変えられ、人々にキリストを証するようになりました。そしてまた生き方が変えられたキリスト者の証を通して他の人々も信仰を持っていくようになりました。

やがてはこの勢いは300年後にローマ帝国の在り方を変えてしまうほどの力を持つようになりました。非公認信仰から公認信仰へと変わり、迫害はなくなり、自由に宣教できるようになりました。
ところが皮肉にもキリスト教会は国家体制に飲み込まれ、権力の側に立ち支配する立場に変わります。こうなると最初の信仰が変質し、堕落がはじまります。本来の聖書信仰から外れていくようになります。このような時代が1000年以上続きます。1500年代のルターやカルバンの時代になると聖書に帰る運動が盛んになり、みことばが朗読され、宣教されるようになりました。聖書のみ、信仰のみ、万人祭司の基本真理も語られるようになりました。それから500年たち今に至っています。しかし依然として日本の教会も欧米の教会と同じ個人主義の考え方に基づいています。神の家族共同体で如何にあるべきかという視点やヘブル的文化を背景とした聖書の読み方が欠けています。聖書が何を言っているかをもう一度学んでいく必要があると思っています。そういう訳で私は初代教会がパウロの時代から学んでいた聖書の「福音と教え」、基本原則に従って歩む視点を問い直していきたいと思っています。そして私は今、神の家族共同体であるキリスト教会の一員として如何にあるべきかを模索しつつ本庄教会で仕えています。

これがパウロが言っている、「私達が命じる事」であり、彼らが今実行している(現在)、これからも(未来)実行していく事を確信していると述べています。

結び パウロの祈りであり願いがかかれています。
主があなた方の心を導いて、
①神の愛を持たせてくださるように
②キリストの忍耐の心を持たせてくださるように

自分たちへの適用
①何故祈っていただくことは幸いか。
●前提:万物の創造者である神は主権を持ってすべてを導き、私たちの祈りを聞いてくださっていると認める事を理解した上で祈る事がポイントです。但しすべて自分の祈りの通りにはならないということは心してください。主なる神が良いと判断されるものだけが成就するのです。
祈りとは
●神との人格的な交わり
●呼びかけ:天の父なる神様、天のお父様、父よ、
●祈りの中身:信頼して祈る:願い事を祈る、主の助けを求める、主の御心が理解できるように、栄光は神にお返しする姿勢で祈る。お互いの為に祈る。
●信頼して祈ると:結果は:そこに主の力が働く。
●最後はイエスの名前で締めくくる。
このように私達は創造主なる唯一の神に信頼し、祈りをささげ、力をいただき、主のみ心を理解して互いに祈り合うことは聖書が教える事であり極めて大切な事であります。

②パウロたちが命じたこと(福音と教え)は今も共通事項
私は聖書の中に明確に基本原則、福音と教えが使徒の時代に教えられていたことは4年前まで知りませんでした。でもこのことを理解してからこの基本原則が信仰生活のポイントであり、聖書の中には使徒たちの手紙の中にちりばめられていることがわかるようになってから信仰生活が変化してきました。また聖書を書かれた当時のヘブル的背景、ユダヤ的背景を理解しながら学んでいくと聖書のより深いところに掘り下げられることを知るようになりました。
教会の牧師としてこの真理を明確にしながら兄弟姉妹と共に学んでいくのが次の世代につながる自分の役割、使命であると認識しています。ですからどうぞ私が元気なうちに私を使ってください。そして皆さんが成長して、あと数年したら皆さんがリーダーになっていく事を忘れないでください。

暗唱聖句 Ⅱテサロニケ3:3
お祈り致しましょう。