テサロニケ人への手紙第二(3)

2022年12月16日

2015年7月05日
聖書箇所:Ⅱテサロニケ2:13~17
宣教題:基本原則に生きよ 

テサロニケⅡは今日で3回目になりました。前回この手紙が書かれた理由を学びました。それはキリストの来臨(再臨)について間違って理解する人により、教会が一部混乱していました。2:1~2に書いてある通りです。主イエスが再び来られる事、私達が再び主のもとに集められることに関し「ある人は聖霊によって啓示を受けたとか、言葉によって受けた、あるいはパウロの手紙を読んだらキリストの再臨が既に来たと書いてある」と言う人がいたのです。信者は偽物の手紙や啓示を受けたとの惑わしにより仕事を辞め落ち着きを失い心騒がせる人がいたのです。それで使徒パウロはすぐに2回目の手紙を書き送り信者が健全な信仰に立つように勧めたのです。これがテサロニケ第二の手紙がかかれた背景です。
初めに前回最後部分の復習をします。キリストの再臨について騙されないようにパウロの勧めを学びました。それは不法の人、すなわち反キリストが終末時代、キリストの再臨の前に現れて人々をだまします。様々なしるしと不思議な業で人々が驚くことをしますが驚くことはありません。悪魔の働きによって人々をだましているだけですから。更に8節に書かれているように不法の人、反キリストはキリストの来臨の時に御口の息をもって滅ばされるからです。補足ですが、これはイザヤ11:4の預言の成就です。この後千年王国(メシヤ的王国ともいう)が来て世界が平和になります。因みに再臨のキリストは最初、死海の南にあるボツラ(今のペトラ)という町に来て反キリスト勢力と戦い、後にハルマゲドンの戦いに勝利し(8節)、後にあの預言で有名なオリーブ山に再臨のイエスが王の王として立たれます。これからも聖書の世界観を学びつつ終末時代を生きてまいりましょう。そうすると聖書はこのような事を示してくれていたのかと驚きの連続となります。

さて今日の箇所は前回の続きでキリスト者の生き方は具体的にどうあるべきかを述べています。
13
前の部分で勧めをした後パウロはテサロニケ信者たちが最初から聖霊のきよめの働きと信仰によって彼らを最初から初穂(続く人がいる)として救いに選んでくださった事を神に感謝しています。
14
そして神はイエス・キリストの栄光に預かる為に、福音を通して私達を召してくださったのです。福音とは私達に対する神からのプレゼントであり、具体的に福音の中心は、難しくありません。キリストが私達の罪の為に死なれたこと、葬られたこと、三日目に墓から甦り今も生きておられることを信じたら救われる、聖霊によってキリストと一つとされる、すなわち新しい命を受けますので、生き方が変わるという。これ福音であり、これを信じたらあなたの人生は180度変わります。
15
パウロはキリスト者の具体的な生き方を勧めています。教えられた言い伝えを守る事。これは昔ながらの習慣や風習を守るということではありません。使徒たちが語る言葉や、手紙に書かれた内容からその意味するところを良く受け止めて守っていきなさいという事です。これが当時から福音と教えと呼ばれる大切な基本原則なのです。このような基本をしっかり学ぶ事によってクリスチャンは信仰的にも人間的にも成長します。そしてこれは一方的な言葉ではなく問答を通して考えながらの作業を通して学ぶ事なのです。イエス様も弟子たちに良く質問を投げかけていました。パウロの手紙の中で何回も問いかけをして文章を勧めています。ですから私も皆さんに質問を投げかけているのです。
16~17 パウロの願いと祈り 
①私達の立場
神は恵みによって永遠の慰めと素晴らしい望みを与えてくださった。
・恵み ふさわしくない者に与えられる神からの一方的な良いものが注がれている事
・慰め 悲しみが喜びに変えられる事
・望み 希望も同じ意味、救いを受けて新しい命を頂いた人へと変えられる事、更にこの終末時代にあっても心騒がせることなく自分らしく生きる事が出来る。やがてキリストの再臨を通して体の贖い、罪のない栄光の復活の体にあずかり、キリストと共にある、これが変わらないキリスト者の望みです。キリスト者は再臨を待ち望みつつ、一生を考えて生きるのです。その際に忘れてならないのは自分の役割、使命に生きる事です。
②あらゆる良い業と言葉に励むように
この恵み、慰め、望みの中であらゆる良い業に励むのがキリスト者の基本的な生き方です。小さなことでも大きなことでもそれぞれに与えられた役割、使命を置かれた地域で証をする事。これが聖書の勧める私達の生き方であります。個人も教会全体もあらゆる良い業と何かを考えていく事が極めて大切です。そして地域の繁栄の為に祈り、貢献する事が私達に与えられている大きな課題です。

適用
①教えられた言い伝えを守る
これは福音と使徒達の教えです。すなわち聖書です。ここに何がかかれているのか。人の話を鵜呑みにするのではなく聖書の著者が何を言いたいのかを当時のヘブル文化や文脈(コンテキスト)から読み取って理解していく訓練が聖書の読み方です。そして自分に適用して実行する事です。

②良い業に励む
私達にはそれぞれ神から与えられた賜物、才能、能力があります。そこから自分が置かれている社会や家庭、職場、教会で生かしてください。また私達の教会の賜物は何か。特色は何かを考えつつ、教会全体として地域に置かれているものとして良い業に励んでいこうではありませんか。これからあと1~2年で教会債の返済が完了したら、金銭的な負担が取り除かれ、本格的に良い業に取り組めるチャンスです。その為にも今から祈りつつ「本庄キリスト教会としての良い業は何か」を具体的に考えてイエス様の性格に似るような良い業をさせていただこうではありませんか。そして自分に出来る事を喜んでする。これが幅広い意味の福音宣教になってきます。

結び 
聖書の世界観を理解し、基本原則をしっかり理解し、実行する事がポイントになります。
暗唱聖句 Ⅱテサロニケ2:15

お祈り致しましょう。次に聖餐式です。