テサロニケ人への手紙第一(9)

2022年12月16日

2015年6月7日
聖書箇所:Ⅰテサロニケ5:12~15
宣教題:キリスト者の生き方① 

おはようございます。今日は6月第一日曜日ですので聖餐式があります。改めてパンとブドウジュースを通して主イエスのなされた御業を覚えてまいりましょう。
テサロニケ人への手紙は9回目になります。12節からパウロの結びの言葉になります。このところで彼は様々な事を具体的な励ましの言葉を述べています。特にキリスト者同士の関わりから2つの事を述べています。一つは指導者に対して、二つ目は他の教会員に対する事についてです。

1、指導する人に対して 12~13
私達は恵みと信仰により神の前に義と認められ、神の家族、キリストの家族の一員とされましたが不完全ですがキリストに似たものとされていきます。それを聖化と言います。聖霊によってイエス・キリストと連なりキリストの新しい性質を受け継ぎました。しかし、依然として罪は残っていますので心の中にさまざまな戦いがあります。罪の性質が大きくなり聖霊様が隅の方に追いやられることもあります。
しかし、恵みと信仰、聖霊に導かれて歩んでいく時、私達は少しずつ変えられていきます。具体的に言うならば、性格がイエス様に似ていきます。このようにして信仰的にも人間的にも成長していくのが私達キリスト者の本来のありかたです。別の言葉で言うとイエス・キリストの体なる教会を建て上げる事です。

この教会を信仰的に建て上げて行く為、指導、訓戒する人がいます。12節に書かれている人々です。これは教会が秩序をもって歩んでいくためにどうしても必要な存在です。信仰的、霊的指導者の事であり、聖書の言葉で、長老、監督、牧師、教師です。この人々はキリストにある信仰者の群れを守り、導く務めの為に主なる神から立てられた人々です。指導者に立てられる為に条件がありますが、その中の一つ人々を支配せず、自分を偉いと思い違いしたり、威張ったりしない事です。兄弟姉妹と共にキリストの僕として仕えている人です。また聖書のみことばを幅広く学び、バランスよく教える能力が求められます。これはキリストに任命されて行う奉仕になります。

 パウロは信徒が指導者に対してどう関わったらよいか勧めています。但しその前に前提があります。それは神の前にも人の前にも誠実に仕える働き人であることが条件です。その人は名誉欲がなく、権力欲や支配欲、金銭欲がない、また傲慢な人物でない、威張らない人であることが条件です。
このような指導者に対して信徒たちは12節~13節にあるように、認め、尊敬しなさいとパウロは勧めているのです。

適用、適用問題です。 平和を保つ 13節
例えば、この逆で聖書の教える指導者と違うとんでもない人であったならばどうしますか。教会を自分の私利私欲の為に利用する様な人だとしたらどうですか。最悪ですが、たまにあるかもしれません。その時には指導者が聖書のみ言葉に従って、返られた牧師になっていけるように祈る事です。それでも、行いが改まらない場合は、時を見て役員会で話し合い誰かが訓告する。それでも改まらなければ平和の内にあって自発的に辞任をお願いする。でもここまで来ると現実的には大変な事ですね。
こうならないために普段から責任役員会始め皆さん一人一人が聖書からよく学んでいる必要があります。そうでないと感情的になってしまい、悪魔の思う壺になってしまいます。今まで本庄教会は謙遜な指導者に恵まれてきました。須田先生親子が40年くらいの長きにわたり良くご奉仕くださいました。本当に感謝な事です。今後もないと思いますが、お互いの平和を保つことは大切な事でありますから、聖書と逆のことが起きないように指導者の為に祈ることは大切です。

2、他の教会員との関わり パウロの勧告 14~15
先ほどは指導者に対するかかわり方でありましたが、次にパウロは教会や家庭でトラブルを起こす人に対する勧めをしています。この箇所を見るとわかりますが、責任はすべて指導する人に押し付ける、あるいはまかせる、ゆだねる事が良いとは限りません。別の言葉でいうと教会内で起こりうることを一から十まで牧師に任せる事ではないということです。自分たちが出来る事は自分たちで重荷を負い合うようにすることです。この点でテサロニケ教会は色々な課題はありましたが良く助け合う教会であったと思います。

①気ままなもの
キリストの再臨に対して、落ち着いて主を待ち望む生活を捨て、仕事を辞め、噂話に明け暮れるような生活をしている人の事です。しかも教会の人を巻き込んでいる人です。このような人を戒めなさいと勧めています。
②小心なものを励ます
この文脈では愛する家族を失い悲しみの中にある人、またさまざまな誘惑に負けやすい人を励ます。心配ばかりする人に対して励ます。励ますとは具体的に言うと、寄り添って行動で示す。
③弱い者を助ける
信仰の弱い人の支えとなって助ける。言葉ばかりでなく行動が必要です。
④寛容であれ
誰に対しても寛容の精神をもって関わる。忍耐をもって関わる事。これが基本である。
⑤復讐しない
自分がいじわるされても仕返しはせず、悪に対して悪で報いるな。神の怒りに任せる事。具体的に言うとお互い人の悪口を言わないこともこの復讐しないことに入ると思います。

適用 本庄教会に適用すると
①教会の祝福は良い指導者に恵まれる事。それゆえ牧師の為に祈って支える事が大切である。
②自分たちで出来る事は互いに重荷を分かち合うことです。それぞれの賜物、能力に応じて役割を定めて生きる事。こうして本庄教会はキリストの体なる教会として更に成長して建て上げられてまいります。

暗唱聖句
Ⅰテサロニケ5:15