ヤコブの手紙(10)

2022年12月14日

2016年2月7日
聖書箇所:ヤコブ5:7~12
宣教題:実際生活へのすすめ 

ヤコブ書もいよいよ5章7節まできました。本当は最後まで行けるかなと思って予定していたのですが少し長すぎるので2回に分けて学んでみたいと思います。

さて先週は悪の金持ち達に対するヤコブの警告を学びました。聖書ではお金、富、財産が増える事そのものは肯定も否定もしていません。それ故お金や財産を健全に用いることができれば多くの人の幸せに役に立ちますので大変ありがたいものになります。
しかしⅡテモテ3:2で使徒パウロは金を愛する人とは遠ざかるように教えています。またⅠテモテ6:9~10では金銭を愛する事があらゆる悪の根であると述べています。即ちお金を上手に管理して主の為や自分の為に使うのではなく金銭に心が支配されてしまうと誘惑や罠が待っていると語り掛けていますですから私たちも聖霊により頼み金銭のとりこにならず、上手に管理していけるようにさせていただきましょう。特に日本ではお金を拝む拝金主義や宗教がはびこっていますのでキリスト者も心を奪われない様に注意しなければなりません。今日はこの続きとしてキリスト者の実際生活のことに関して学んでまいりましょう。

○忍耐の勧め 7~11
7:こういう訳ですからとはどういう訳か。悪い金持ちどもが様々な悪行を行って一般庶民を苦しめているけれども、やがて彼らの未来には神の厳しい裁きがある。それゆえ、主イエス・キリストにある兄弟姉妹の皆さん、主イエスが約束通りに再びこの地上に戻ってきてこの世界を治めます。それまで忍耐、耐え忍んで主に忠実に歩んで下さいと勧めているのです。

イエス様は私たちの罪を赦し、救ってくれるために、私達人間の罪の身代わりになって十字架に掛かって死なれ、葬られ、三日目によみがえって下さいました。これを信じたら恵みによって救われます。これは信仰による救いの確認です。そしてイエスは弟子たちの前に現れ40日間生活を共にされ、栄光の朽ちない復活の体を示されました。弟子たちは聖霊を受けて救いを確かなものとされました。イエスはご自身の復活の証拠を数多く残されたのであります。
やがて弟子たちの見ている前で栄光の朽ちない体をもって天に帰られました。その時弟子たちに対して、み使いが告げます。天に上げられたイエスは同じ有様でまたおいでになります。

ヤコブの時代はこの時から既に20年以上時間が経過しましたが、「兄弟たち主が来られるときまで耐え忍びなさい」とヤコブは語りかけます。初代教会の人々はすぐにイエス様が戻ってくるものと信じていました。パウロもそうでした。イエスがもう一度戻ってくることを専門用語ではキリストの再臨、(再び臨むと書きます)ので良く覚えておいてください。

8節でも信仰の苦しみがある時に再臨の希望を語って励ましています。ここで疑問に思う事は何か。何故キリスト様はいまだに再臨されないのでしょうか。聖書は間違っているのでしょうか。そうではありません。神にとって千年は1日のようであります。いたずらに遅らせているわけではないのです。一人でも多くの人が救われるために忍耐をもって待っていて下さるのです。この点をご理解いただけると感謝です。
実は聖書によるとキリストの再臨はいつ起こるのかは誰もわかりません。しかしその日は刻一刻と近づいています。私は43年前にイエス様を救い主と信じましたが43年近づいているのです。ですから主イエスの再臨はいつあるかは誰も分からないので主の僕としていつ主がお帰りになっても良い様に生きるのが私達キリスト者の務めなのであります。
9:つぶやきは禁物です。これは神に対する不信感、不平不満があります。神は生きていますのでこのようになります。

続けてヤコブはキリストの再臨を待ち望むにあたって忍耐した様々な例をたとえで示して読者を励ましています。
①農夫 農家の人 イスラエルでは雨の降る時は決まっているので農家の人は忍耐して雨を待ちました。秋と春。日本とはだいぶ気候が異なります。
②預言者
 主のみ名によって主から預かった言葉を語るのが真の預言者です。でも旧約時代の預言者たちは鋭く神の言葉を語りますので人々から嫌われたのです。故に快く思わない人たちは預言者たちを迫害し苦しみを与えました。新約聖書に出てくるバプテスマのヨハネ(預言者)も迫害を受けやがて牢屋に入れられ殺されてしまいました。
③ヨブ
旧約聖書のヨブ記に出てくるヨブも苦しみを受けました。家族や財産を失い、自分の体もかゆみに襲われ別人のようになってしまいます。友達からも誤解され多くの苦しみを受けました。しかし彼はやがてあらゆる面で回復して主なる神が慈愛とあわれみに満ちている事を知るようになります。

ここには書いてありませんが主イエス・キリストは人であるとともに神でありますが、人としては世界で最も苦しみを受けたお方です。私たちの救いの為に忍耐してくださったお方なのです。

○誓いを立てるな 12
これは結婚式の時の夫婦の誓いをしてはいけないということではありません。また裁判に証人として法廷に立つときに誓う事を禁じていることではありませんので誤解の無い様にお願いします。
むやみやたらに神の名に誓って軽々しく誓いをたてないようにとの戒めです。はいは、はい、いいえは、いいえと誠実に答えて取り組むことが大切なのです。これがキリスト者の生き方です。
絶対にとか、天地神明にかけて誓いますという言葉ほど危ない言葉はありません。

※先日もある人にお金(千円)を渡したとき、絶対に返しますからと言っていましたが、いまだに何の連絡もありません。これほど絶対という言葉はあてにならないのです。
適用
○忍耐
人生の中では忍耐が必要な時が多くある。忍耐強くなるのは聖霊の働きによるのです。そして忍耐が試される時には直に爆発しないで、農夫、預言者、ヨブ、主イエスキリストの忍耐を思いだそう。
○再臨
キリストの再臨は2千年間ありませんが実はいつあってもおかしくありません。初代教会のパウロやヤコブ、そして多くの兄弟姉妹たちのように、改めて今日再臨があるかもしれないと言う信仰で歩みましょう。そうすると信仰がだらけません。今教会がだらけているのは再臨信仰がないから。
暗唱聖句 ヤコブ5:15 お祈りします。