ヤコブの手紙(7)

2022年12月14日

2016年1月10日
聖書箇所:ヤコブ3:13~18
宣教題:上からの知恵 

昨日は本庄市役所で第9回新春味比べ「つみっこ合戦」があり初めて行ってきました。つみっことは罪の子供ではなく郷土料理の名前で「すいとん」が必ず入っているそうです。「つみっこ」と言うだけあって、私は隅っこの方で大変おいしくいただきました。
さて今日は「上からの知恵」と言う題で話します。私達は昨年の11月15日からヤコブの手紙を学んできましたが2月7日が最終日の予定です。パウロと違った視点で書かれていますので別の面で興味深い書物であります。特に信仰者がみことばを実行する事の重要性を問いかけています。行いのない信仰は死んだものであるとまで言い切っています。昨年12月27日には、この口、舌を制御、コントロールする事の重要性を学びました。思い出されましたか。

今日は続きで知恵がテーマになります。この世の知恵と上からの知恵について学んでいきます。

13:指導者に必要な能力は何か
 この知恵のある人、賢い人とは1節からの続きでキリスト教会リーダーについて述べています。現代でいうと教会の牧師や長老、執事(役員)についてであります。そのような立場の人は知恵に相応しい柔和な行いを良い生き方によって示しなさいと述べています。
知恵:聖書では学問が出来ると言うよりむしろ実際的な知識や能力を指しています。
柔和:隣人に対して怒りや傲慢な思いを抱かない人の姿を柔和と言います。謙遜とも言います。
良い生き方:人から認められるような生き方の事です。
この聖句を整理するとこうなります。「真に知恵ある人はその知恵にふさわしく隣人に対して怒りや傲慢な思いを持たずに生きています。このように人から認められるような生き方を人々に示しなさい。」

14~16:この世の知恵とはいかなるものか。
より多くの事を知っているけれども15節に書かれている性質のものがその中身なので
○苦い妬み(嫉妬心)が出てくる
○敵対心(競争心、対抗意識、自己中心の野心、自分の身丈を超えた望み)がある
15:このような知恵をヤコブは地に属するもの(地上の物)、肉に属するもの(この世の物)、悪霊に属している(悪魔的である)として、キリスト者にこのような知恵を自慢しないように厳しくのべています。
16:苦い妬み(嫉妬心)敵対心(競争心、対抗意識、自己中心の野心)の行きつくところは何か。
○キリスト教会の中での秩序の乱れ(混乱、悪魔の働きの結果)
○キリスト者のあらゆる邪悪な行い(悪い行い)に繋がってきます。
結果的に私たちが主のみ心に生きようとせず、自分中心なり、さばき合いが始まるのです。私たちが人を裁く事に一生懸命になるなら妬みや敵対心が蔓延し結局人が来ない教会になります。

最終的にどうなると思いますか。教会とは名ばかりで、混乱し、分裂が始まります。やがて解散、閉鎖になる事もあります。当時の教会でもこのような事はありました。日本の教会でも現実に起こり得る事です。主イエスの心に沿わないことを主は深く悲しみまれます。しかしイエスは慈愛に富んでいる方ですので本物のクリスチャンを守る為に、混乱や分裂を起こすものを上手に他の場所に散らしたり、元気を失わせたり、様々な方法で退けて教会が健全になるように守って下さいますからどうぞ安心してください。

そこで折角ヤコブはこの手紙を残してくれたので、今日いま、自分の心を探ってみましょう。
妬みや敵対心が心の中で渦巻いるでしょうか。あるいは時々このような思いになっているでしょうか。その時は心の内に住まわれる聖霊は隅に押し込められていますので十分に働くことができませんのでただちに悔い改め、方向転換するようにしましょう。そして主と正しい関係を築いてまいりましょう。

最後に私たちが目指すものは何か。次の聖句から考えてみましょう。
17~18:上からの知恵、これは神が新たに聖霊によって与えてくださる知恵を「上からの知恵」と言います。
純真(潔白、聖い、汚れが無い)
平和(平和を愛する。温和)
寛容(人にやさしい)
温順(従順である。根性が曲がっていない)
憐れみと良い実に満ちる
えこひいきが無い(人に対する偏見がない、人を片寄り見ない)
見せかけのない(うそ偽りがない、偽善的でない、表面的に良い人のふりをしない)

18:結び 結果として妬みや敵対心の反対にあるキリストの義が平和を作る人によって蒔かれ、実現するのです。

では最後に適用となります。
どうしたら私達は上から(天から)の知恵を受ける事が出来るのか。
まず現実から目を背けてはなりません。現実の信仰生活においては私もあなたも聖化の途中ですからまだ完成されていません。聖化とは生き方や考え方がイエス様に似てくる途中の事を言います。
私達は当然欠けだらけの人間で、欠点の多い人間です。失敗もし、神の前に罪を犯す事もあります。人を裁く事や嫉妬や敵対心を持つことがあるかも知れません。
しかし常に現実を見据えながら、口をコントロールして、イエス・キリストを仰いでイエスの心を大切にして歩ませていただきましょう。
具体的には主が喜ばれる事は何かを考え、実行させていただきましょう。そうすると私たちの心の内に住んでおられる聖霊様が働いてあなたをキリストに似た人に造り変えて下さいます。そして、キリストのご性質が少しずつ備えられてきます。それが純真、平和、寛容、温順、憐れみと良い実に満ち、えこひいきが無く、見かけのない人へと変えられます。これは妬みや敵対心と全く逆の心です。

今日ヤコブを通して与えられた神の言葉から自分を吟味しつつ、上からの知恵を求めてまいりましょう。暗唱聖句 ヤコブ3:17 お祈りします。