ヤコブの手紙(6)

2022年12月14日

2015年12月27日
聖書箇所:ヤコブ3:1~12
宣教題:舌を制御せよ 

今年もクリスマスの全行事をすべて終える事が出来ました。合計6回になります。兄弟姉妹の祈りと奉仕を主にあって深く感謝します。そして今日は今年最後の主日礼拝を迎えました。1年間の主の恵みを改めて感謝するとともに、この1年間の速さはいったい何なのかと驚くばかりです。

さてヤコブの手紙6回目になりました。この書物の特徴はキリストを信じて救いを受けた後の生き方について述べています。救われたら全てOKではなく、人間的にも、信仰的にも一歩一歩成長し、成熟を目指して生きるのがキリスト者の生き方です。ヤコブ的に言うとみことばを実行する人、生き方が変わる人になりなさいという事です。同じ事を使徒パウロは良い業と呼んでいます。ヤコブの言うみことばを実行することは沢山あります。ヤコブの手紙で語られる代表的な例は孤児や、やもめの世話をするという、社会的立場の弱い人を支えることです。

現代に於いて、私たちが納める税金で国や県、市町村が行いますが、行き届どかない所は私たちのようなキリスト教会が担う事が出来ます。小さな働きや証であっても自分達に出来る良い業を、主の恵みと聖霊の励ましによって行動させていただきたいと願っています。それこそ隣人を大切にする生き方であります。

さて3章では成長していくキリスト者の姿が出てまいります。但しここでは私たちに耳の痛いことが多く述べられています。ヤコブはまずキリスト教会の中で多くの人が教師になってはいけないと警告します。ここでいう教師とは学校の先生という意味ではなく、キリスト教会の中で教師と言う立場です。当時、教会には使徒や預言者と言われる働き人がいました。彼らは主イエスに立てられた人で各地を旅しながらクリスチャンたちを教えたリーダーです。一方教師は一教会に留まり人々を教えるリーダーです。今でいう牧師、牧会者も同じような働きをします。しかし、ヤコブは多くの人が教師になってはいけないと言います。何故なら教師は人に与える影響が大きいからです。教会の中でも他の人より高い標準で主の前にでて責任を問われる存在です。これは真にその通りです。牧師の発言は影響力が大きいものです。何より私自身が強く身に染みて覚えさせられます。

私たちの失敗
2:私たちは欠けだらけの罪み深い人間です。キリストの十字架の御業を自分の罪の身代わりと信じて罪を赦され自由の身となりましたが、まだ聖化の途中ですので多くの失敗を繰り返してしまいます。特に「言葉で失敗をしやすいもの」です。これはすべての人に当てはまる事です。あのような事を言わなければよかったと思ったことが何回も有るでしょう。ある人は百回くらいでしょうか。それ以下ですか。それ以上ですか。数えきれない程、言葉の失敗があるのが私達の姿です。

○小さいことが大きなことに繋がる。
例えをのべるヤコブ。
3:馬を御するための轡(馬の口にはめる道具)この小さな道具で馬を自由に御せる。
4:舟 小さな舵によって自由に水の上を進むことができる。
5~10:私たちの舌:小さな器官であるが人を生かすことも、殺すこともできる。小さな火から大きな火事になる事もあります。
8:じっとしていない悪であり、死の毒に満ちています。
10:賛美と呪いが同じ口からくるのです。今日1年の最後の礼拝を捧げる事が出来て主をたたえますと言いながら、1時間もしないうちに人の悪口、噂話を言い、人を呪う言葉を発するのだと言うのです。これはきつい言葉ですが事実です。反論できません。

口は禍の元ということわざがありますが(課題として)
2節 どうしたら口、舌をコントロールして成長したキリスト者になれるかというテーマ。
如何でしょうか。本当は隣の人と話し合ってもらえば一番良いのですが時間の関係でやめます。
私が考えてことを参考にしてみてください。
①誤りのない神の言葉である聖書のみことばの理解を深める。
②聖霊の力によって日々新たにされて、力を受けて変えられていく。
気が付いたら時間の経過と共にいつの間にか円満でバランスの取れた人へと変えられています。

今の話は原則的な事ですので更に具体的に自分に適用してみるとこうなります。
①聖書を祈りつつ前後関係「文脈」を踏まえて読み、聖書の言わんとすることを理解する。
理解したら素直にみことばに従う。その為には他の聖書も読む。例:新共同訳。
②あなたの心に語り掛けてくるイエスの声、語り掛けを聞く。耳を傾ける。
③イエスの語り掛けを聞いたら心の内に住まわれる聖霊に信頼して実行する。
 (だんだんと自分のお心か主の御心かを区別する力がついてきます。)
④主の恵みと聖霊の力に日々励まされ、主により頼んで信仰生活することです。
(聖書の教える信仰生活は自分の力や頑張りで進んでいく事ではないという事です)

対人関係 相手への尊敬を前提にして
○聞くには早く、語るのが遅くなるとトラブルが少なくなってきます。
3対7又は4対6の割合で意識的に試してみてください。人間関係が変わります。
○言葉使いを工夫する。
・キリスト者の性質である、「感謝します」「ありがとうございます」という言葉を多く使う。
・断言的な口調にならないようにする、あいまいな場合は:可能性がある、かもしれない
・他にも沢山あります。出来る事をして、口・舌をコントロールさせていただきましょう。
そうすれば知らず知らずのうちに聖霊の働きによりイエス・キリストに性格が似た人にされてきます。
 
結び
聖霊様の力により自分の口にも轡をはめてコントロールして言葉の失敗が少なくなり、バランスの取れた円満なより成熟した信仰者を目指して歩めるなら幸いです。この1年の主の恵みを感謝して、来年も更に信仰の成長を実感する1年でありたいと願います。暗唱聖句 ヤコブ3:10