マルコの福音書(64)

2022年12月13日

2018年2月18日
聖書箇所:マルコ13:24~37
宣教題:目を覚ましていなさい 

おはようございます。今日も続けてマルコ福音書から学んでいきますが、今日でイエス様のオリーブ山での終末預言は締めくりとなります。イエスは弟子たちにこの時代が完成する流れを教えてくれました。実に世界がどのようになっていくかを示されたのです。

さて聖書は私たちに歴史観、世界観をきっちりと示してくれる書物です。特にこれから世界の流れは世の終わり即ち時代の完成へと向かっています。産みの苦しみでありますから徐々にスピードが速まり、やがて全世界は中東、イスラエルへと目が向けられます。そして混とんとした大きな困難な時代を迎えます。大患難時代と呼ばれるもので、この期間は7年間続くと解釈されています。ダニエル書9、黙示録11が根拠となります。私もこの解釈の立場に立っています。そして7年の最後にキリストが世界の裁き主として来られます(26節)。これをキリストの再臨と言います。非常に大切な事ですので覚えておいてください。キリストによって戦争終結となりキリストによる千年王国時代が訪れます。黙示録20章に詳しく出てきます。その後天は大きな響きをたてて建てて消え失せ、天の万象は焼けて崩れ去り、地と地の色々なわざは焼き尽くされます。Ⅱペテロ3章10節~。その後新しい天と新しい地が誕生します。これがいわゆる天国と呼ぶところです。ここは永遠に続くところです。黙示録21章。この壮大なスケールが聖書の世界観、歴史観であります。是非大きな流れはつかんでおきましょう。
そして今現代に生きる私たちは時代が完成へと向かう中に生きているのだという事を自覚すると様々なものが見えてきます。何より覚えていきたいのは携挙、イエスの空中再臨はいつでも起こりうるという事です。これは真にキリストの救いを受けている人が天に上げられるという事です。今日かも知れませんし、明日かもしれないし、1年後、5年後、10年後かもしれません。誰もいつかは分かりませんが必ずあります。これがマルコ13:32~イエスが語っておられる箇所であります。
さて前回は9~20迄でしたが、イエスが40年後に起こるエルサレム崩壊について学んでいきました。イエスの預言の通り紀元70年にエルサレム神殿はティトス将軍率いるローマの軍隊によって徹底的に破壊され滅んでいきました。前回は話しませんでしたが、同時にこの聖書箇所はイエスの時代から二千年以降に起こる事を預言しています。即ち私たちの時代の後、終末時代の7年間の大患難時代の預言でもあります。即ちここの預言は二段階で起こるという事であります。

今日は2節~25ですが、その日、7年間の大患難時代の最後の頃をその日とイエスは言いました。天体異変を指しています。これは字義通りに捉えるべき言葉です。苦難(大患難時代)の最後に太陽は暗くなります。(イエスの十字架刑の時、12時から3時まで全地が暗くなった)
26:これがキリストの再臨です。世界中の人が見える形で天から戻って来られます。栄光を帯びて雲に包まれてこられます。衛星放送で全世界に放送されるでしょう。この時キリストは救い主としてではなく世界を裁く裁き主として、王の王として戻ってくるのです。
27:地の果て、世界中に散っているユダヤ人を集める。天の果て、旧約時代に救いを受け復活するユダヤ人たちの事です。
28~31:イチジクの木からたとえを学びなさい。葉が出てくると夏が近い事が分かる。
29:これらのこと、9節から続く7年間の大患難時代、そしてその中間の3年半で反キリストが神殿の聖所に立って自分を神と宣言します。そうしたら残りは3年半ですから主の再臨が近いことを覚えていなさい。この様にキリストの再臨について、その時期は大体わかるという事です。
30:大患難時代が7年間全部起こるまでは、この時代は過ぎ去らず新しい時代は来ないというのです。ユダヤ人への励ましの言葉です。
31:この天地は滅びる。やがて焼けて崩れ去る。私の言葉は信用できるから安心してとイエス様は語り掛けています。

32~37:ただしではなく、ペリデ、さて、の方が分かりやすい。話題を変える時の言葉です。即ちここでは携挙、キリストの空中再臨についてイエスご自身がのべている所です。これはキリストが空中で、たちまち一瞬の内に救いを受けている真のクリスチャンを天に引き上げて下さるという事です。真の意味でキリスト者の望みです。そういう事でイエスの言葉の意味を見直すと、
さて、その日すなわち携挙の日は誰もわかりません。天のみ使いも、子も(イエス自身)もわかりません。これは立場が低いからというのではなく、子なるイエスは知る必要がないという意味です。父なる神だけが知るところです。キリストの再臨は7年間の大患難時代の最後ですから大体分かります。また反キリストの神宣言から3年半後ですから29節で近づいていると知りなさいと教えられている通りです。でもキリストの携挙はいつかわ分からないのです。33~37を読む。いつかは誰もわからないのだから目を覚ませ。目を覚ませ。目を覚ませ。間を覚ませと繰り返しイエスは弟子たちに警告しているのです。

適用
○未来は
これからの時代は聖書を通して大まかにわかる。100年前から陣痛のごとく、時代の完成は始まっている。そして動きは早まる。やがて世界規模で7年間の大患難時代が始まる。中間の3年半の時に反キリストが神殿に立つ。因みに今エルサレム第3神殿は建設されていません。但しイスラエルで準備は出来ています。そして7年の最後にキリストが栄光を帯びて裁き主として天から来ます。これを再臨と言います。キリストは大いなる力をもって世界的規模の対イスラエル戦争を終結させます。その後キリスト者も含めてこの地上にキリストを王とする千年王国が誕生します。やがて千年後に天地は焼けて崩れ去ります。この後最終的に新しい天と新しい地が創造され永遠の世界が誕生するのです。
○携挙
 キリストが空中まで来られて真のキリスト者を天に上げて下さる。空中再臨とか携挙と言います。これはいつか分からない。2千年間の間まだ来ていません。いたずらに遅らせている訳ではありません。神のみぞするものです。
結び
キリストの携挙を待ち望みながら目を覚まして歩もう。これは夜寝ないでキリストを待つとか、仕事や家庭生活を辞めて寝ないでキリストを待ち続けるという意味ではもちろんありません。
眠りやすいものです。そしてイエス様を見上げて生きるよりも、自分の力を頼りに生きやすいものです。それに対してキリストに対する信仰の目をもっていきなさいと語り掛けて下さっているのです。私達はキリストが今日来られても良い様な生き方をしているでしょうか。それとも1年待ってくださいというような生き方でしょうか。主を待ち望みつつ今週も歩んでまいりましょう。これこそ真のキリスト者の生き方です。32~34で目を覚ましていなさいと弟子たちに語り掛けています。私たちに対しても語り掛けているのです。