ヨハネの黙示録(27)

2019年8月11日
聖書箇所:ヨハネの黙示録22:6~21 
説教題:見よ、わたしは直ぐに来る② 

ヨハネの黙示録は去年の10月14日から学び続けてきましたが、いよいよ今日が最後で、完結(エピローグ)となります。旧新約聖書は全部で66巻。旧約39巻、新約27巻です。その27巻の中で最後に書かれたのがヨハネの黙示録です。新約ではヤコブの手紙が最初で紀元50年前後に書かれ、ヨハネの黙示録は紀元90年代です。使徒の中でヨハネだけが生き残り、イエス・キリストの黙示を受けました。イエスが十字架に掛かって死に、葬られ、甦られて後60年後ですからイエスと共に生きた時代の人は減っていき初代教会は第二世代に入っています。
そのような中で受けた啓示を二千年後に生きる私たちが読んでいるのです。しかも聖書中最も後の啓示です。では今日の流れをもう一度確認しましょう。6~7再臨の希望、8~9ヨハネの礼拝 10~11封じるな 12報い 13~16永遠のキリスト 17招き 18~20警告 21祝祷、それでは進めていきます。6~7・12・20は前回済みなので省きます。

○8~9ヨハネの礼拝
ヨハネはイエス・キリストの啓示を示したみ使いをひれ伏し拝もうとした。するとみ使いは言います。私もあなた方信仰者たちと同じ僕です。神を拝みなさい。確かに天使は栄光に富んだ存在でありますが、私たちが神と同じように礼拝する対象ではありません。天使もまた神に仕える存在です。常に父なる神及びイエス・キリストを礼拝する姿勢が大切です。でないと天使礼拝をする失敗を犯してしまいます。コロサイ教会はそのような間違いをしたことがあげられます。

○10~11封じるな 
黙示録のことばダニエル書と大いに関係があります。昔ダニエルに示された預言は、封じておけと命じられましたが、今、ヨハネの黙示録を通して明らかになったので「封じてはいけない」と言われているのです。成就する日が近づいているからです。
しかし、こんなにキリストの再臨が近くなっているのに、人々は益々2分されていきます。信仰の目が開かれてくる人と開かれない人がはっきり分かれるからです。
不正、汚れ、正しいもの、聖徒(キリスト者)白黒はっきり分かれてくるのです。

○13~16永遠のキリスト
13:ここはキリストの神性宣言 アルファでありオメガ。最初であり最後。初めであり終わりである。この言葉は信仰者にとって大きな励ましとなっている。
14:永遠のキリストによる永遠の世界
15:ただし犬ども、魔術を行うもの、不品行なもの・・・とありますが、この人々は外に出される。これは魂の贖いを受けていない人の悲惨な状況を示している。気になるのは、犬どもという表現ですが、ピリピ3:2にあるようにキャンキャン吠える律法主義者たちの事。形だけの信仰者で救いを受けていない人、こういう人は人を攻撃するのが好きな人。新天新地には入れない人です。
16:ここもイエスの神性宣言です。私イエスがヨハネにみ使いを通して黙示を与えた。だから黙示録は信頼できる書物なのです。ダビデの根、又子孫⇒人間イエスとしてはダビデの子孫として生まれた。明けの明星はイエスの神性を示す。光り輝き神の栄光を現わすお方という意味です。
○17招き
御霊とは聖霊の事。花嫁とは黙示録では信者即ちキリスト教会を示しています。これは再臨を待ち望んで、主よ、来てくださいと言っているのではありません。御霊と教会の働きによって渇くもの即ち罪人を主のみもとに、来なさいと言って招いているのです。聖なる都にある、いのちの水を飲める者は救いを受けたものだけである。そして救いは、ただで受ける事が出来るのです。この様に神は最後の最後まで罪人を招いてくださる愛なるお方です。

○18~20警告 
18:この書の預言の言葉を聞くとは、ヨハネの黙示録が完成した後、みことばは教会で朗読されますから聞くという事になります。この黙示録で新約聖書27巻は完成なので付け加えてはないという事。でないと災害が及ぶ。
19:逆にこの預言の書の言葉を少しでも取り除く者があればその人も取り除かれる。この様に聖書66巻を通してすべて神の啓示は完全になされましたので、私たちは安心して聖書を学ぶ事が出来ます。

○21祝祷
祝福の祈りを捧げてヨハネの黙示録は締めくくりとなっています。
適用
やってはならない悪魔的聖書引用法
ルカ4:9~11。特に10節、ここで悪魔も聖書を引用してイエスを誘惑しようとしています。どこの箇所から聖書を引用しているか。詩篇91:11です。開いてみて下さい。
まことに主は、あなたのために、み使い達に命じて、全ての道であなたを守るようにされる。どこが違いますか。そうです、悪魔の聖書引用は、自分の考えでイエスを誘惑するために、聖書を引用しています。しかも、悪魔は自分の考えを押し通し「全ての道で」の箇所を省いています。そうすると聖書の言わんとすることとは全く相いれないものとなってしまいます。
黙示録22書で神の啓示は全て完成しましたので、聖書66巻以外には決して加えてもいけないし、省いてもいけないのです。この事をしっかり確認しながら聖書を学んでまいりましょう。
結び
これで礼拝での黙示録は終わりますが、学び終えてどのような感想を持たれたでしょうか。
これからの世の中はイエス預言や聖書全体を通して大まかな流れはつかめます。あまり良い時代にならない事だけははっきりしています。
しかしどのような時代であっても、イエス・キリストにある人の歩みは希望があります。私たちが生きている時代にキリストの空中再臨による携挙(携え挙げられる事)があるかもしれません。ないかもしれません。しかし携挙がいつあったとしても淡々と日々主を見上げて生きるだけですね。
また、この地上の生涯を終えたなら、私たちは確実に栄光の体に変えられイエスのもとに行きます。続けて地上の千年王国を主と共に治めます。
千年王国が終わったら、今の天と地は消え去り、新しい天と地が神の御許を出て天から下ってきます。それを正式名称では聖なる都、新しいエルサレムと呼びます。ここは永遠の世界で私たちもここに移ります。黙示録21章10節~22章5節の世界ですね。私たちの最終的住まいです。この約束がありますのでもっと喜び希望をもってこの地上の生涯を一日一日生かされてまいりましょう。

また黙示録を更に学びたい方は丁度いま、水曜日午前に黙示録11章を学んでいますので一緒にいかがですか。そして来週からコリント人への手紙第一から宣教します。また別な面で目が開かれてくる箇所です。是非ご期待ください。祈ります。