コリント人への手紙第一(45)

2021年5月2日
聖書箇所:Ⅰコリント15:1~11
説教題:この福音によって救われる  

おはようございます。ネットをご覧の皆様もおはようございます。コロナの中に在っても共に礼拝出来る恵みを感謝します。ライブ配信準備ありがとうございます。それでは聖書を開きましょう。

さて、先週までなにを学んだのでしょうか?そうです。御霊の賜物についてです。長い箇所でしたが学びがいのある所でしたか。今日から15章1節~11節を通して、最も大切な福音がテーマになります。時間の関係で5節までになります。

皆様ご存じの様に、コリント教会は多くの課題や問題を抱えている教会でした。このところで、パウロは死者の復活と言うテーマを(15:12)述べています。これはどういうことか?コリント教会員の中に「死者の復活はない」と主張する人たちが多くいたので、死者が復活する為にキリストはよみがえられたと言う話を展開しています。覚えていますか?ここはイースターの時にメッセージしました。こういう訳でコリント教会の状況を伝え聞いた使徒パウロは、キリスト信仰の核心部分である「福音」についてきちんと教えているのが今日の聖書箇所です。

1:さて兄弟達よ、改めてパウロは呼び掛けています。大切な事を話すという意味です。
私があなた方に、のべ伝えた福音、これこそ教会が教会であるための基礎、基本であります。
メッセージの中心です。この福音によって立っているとは、人間の根本問題としての罪の解決があり、キリスト教会がよって立つ拠り所が福音のことです。具体的には3節~5節の言葉、この「福音」を彼らは忘れていたので教会の中がいつもごたごたしていました。だからパウロは改めて福音を教えるからこの確信から離れないようにと言う勧めでした。

※これは現代教会にも言えることです。信仰をアクセサリー的に考え、表面的、お飾り的に信じている信者が多いと教会はいつもごたごたします。しかし、福音を本気で福音を信じて聖書信仰に生きるならば信仰的にも人間的にも成長しますので、教会内のトラブルは少なくなります。

こんな事情からパウロはもう一度コリント教会に対して、福音を明確に示したのです。この福音を受け入れ、信仰に立つことこそ信仰者の拠り所です。1節に3回、福音と言う言葉が出てきますが、それだけ大切な信仰の基本だということです。またコリント教会に対して語りかけていることは、私達にも語り掛けているので、そのつもりで読みましょう。

2:パウロがコリントの町で伝道したのは第二回目伝道旅行の時です。1年6ヶ月、ここに住むユダヤ人から迫害を受けながらも、イエスがキリストである事をのべ伝えました。この福音を本気で信じたら、この福音によって救われます。救いは罪が神に赦され、新しい命を受けて生きることです。これはイエスが成した、苦しみ、身代わりの死、十字架の御業のお蔭です。
そうでなければ(お飾りのアクセサリー的、表面的な信仰なら)良く考えもしない信仰であるならば、それは無駄になるパウロは断言します。

3~5:コリントの人達にパウロが伝えた最も大切なこと。私達が信じている信仰の中心で、いつも確認して立つべきこと、これが「福音」です。パウロはこの福音を伝え、自分も受けたもの。

①キリストは聖書の示すとおり私達の罪のために死なれた事。ここで言っている聖書は、旧約聖書のことでメシヤの死が預言されていますが、イザヤ書53章が代表的で、受難のメシヤが預言されています。旧約聖書には栄光のメシヤ像と、苦しみ死んでいく受難のメシヤ像があります。ユダヤ人は栄光のメシヤ像しか見ませんでしたので、イエスをメシヤと受け入れた人は少数でした。12弟子さえもイエスの十字架刑の後、復活まではその意味を理解することができませんでした。

でも確かにキリストは私達の罪のために、十字架で血を流して死んでくださいました。人の罪の身代わりに死なれたのです。「私達の罪の為に」ここにいるすべての人が入ります。それは、あなたも聖書の言う罪人であるからです。

②葬られた事、これはイエスが確かに死んだので、次に来るのは何か?墓に葬られることです。
金曜日の午後3時に息を引き取って後、午後6時までの間に墓に葬られたのです。

③三日目によみがえられた事。 何時かは分かりませんが、日曜日の朝、早い時間帯にイエスはよみがえりました。教えやキリストの愛の精神がよみがえったのではなく、神がキリストご自身のみわざをよしとされ、栄光の体で神の力により甦らされた、復活させられたということです。これも聖書に預言されていました。例えば詩篇16:9.10。

以上が福音の三要素、これを自分自身の事として本気で信じて生きる。良く考えないで表面的、アクセサリー的信仰でなく、イエスは栄光の体をもって復活したと本気で信じて、自分の人生を生きる、これがキリスト者です。そうしたらどうなるか?ごたごたや人間関係でもめてトラブル続出はかなり減り、神の栄光が現わされる本物の教会に変わります。

④よみがえられた事。これは昔よみがえったけれど、2千年前に完結して終わりという事ではありません。よみがえられた(完了形)今も続いている。即ち復活のイエスは今も生きおられるということです。新聖歌257番キリストは生きておられる。

以上が私達の信じている福音のポイントです。これは作り話ではありません。思い込みや願望でもありません。実際に起こった出来事で真理なのです。

今日こそ私達は、福音の中心で有るこの4つを最も大切な事として、いつも心に、留め続け本気で生きる必要があります。この福音の原点を忘れると教会は名ばかりとなり、コリント教会の様にトラブル続出、ごたごた教会に成り下がってしまいますので、常にこの福音の中心4つを明確にする必要があります。
①キリストは私達の罪のために死なれた事、
②葬られた事
③栄光の体で三日目によみがえられた事
④キリストは今も生きておられる事、この福音本気で信じてまいりましょう。