コリント人への手紙第二(29)

2022年2月6日
聖書箇所:Ⅱコリント12:11~13
説教題:神の御前でキリストに在って語る 

おはようございます。2022年2月6日、兄弟姉妹と共に主に礼拝を捧げる恵みにあずかり
感謝します。また、コロナやその他のやむを得ない事情によりネット配信で礼拝を捧げているあなたもおはようございます。この時間を共有できる恵みにあずかり感謝します。将来共に同じところで一つに集まり礼拝出来る日を楽しみにしています。

それではこれから30分、共に聖霊に教え導かれ、聖書から学び、聖書が私達に教えていることを知り、主イエスに従っていけるよう、また自分の生活に適用していけるような時間にしたいと思います。
今日はⅡコリント12:11~14。話の内容により21節ではなく13節までにします。
今までの事を振り返ってみますと、偽使徒たちに騙され混乱していたコリント教会に対し、使徒パウロは、偽使徒とパウロ自身の生き方や考え方の違い、そして偽使徒たちの様に自分を誇ることなく、むしろ弱さを認め、キリストに信頼して生きる事が本物のキリスト信仰者の生き方であると示しています。そして弱さの中に在ってこそキリストの力が完全に現わされることを学びました。

パウロは10節でキリスト故に弱さ、侮辱、苦悩、迫害、困難を喜ぶと述べています。しかもこの5つの言葉は単数形でなく複数形で書かれていることを確認しました。と言う事は様々な弱さや侮辱を彼は喜んで受け止めたということになります。私が弱い時こそ、私は強いと告白している通りです。これで気持ちが楽になります。自分が頑張ってキリスト者らしく振舞わなくても良いから。

ここまでが先週のところで、今日は11節から13節の短い箇所になります。14節からは最後の展開に変わってきますので、今日は区切りの良い13節までにします。

11:私は愚か者になってしまった。これはパウロを悪く言う人たちに対する反論の中での言葉で、彼の思いと反しますが、キリストに在って、あえて誇ったのを、愚かになってしまったと、今までの事を振り返り、彼らに向かって語っています。しかしそれは彼の本心ではなく、あなた方が私を無理にそうさせた。自分を愚か者にしたのはあなた方と言う言葉に繋がっています。彼がコリント教会員の前で愚か者の様に自分を誇らせたのはあなた方ですという意味です。

私は本物の使徒であるから、当然あなた方から使徒としての推薦を受けるべきなのに、あなた方はあの偽使徒たちの口車に乗って彼らを使徒と認めてしまった。そればかりでなく、パウロは偽使徒で、エルサレム教会を助けるための献金を流用したと非難するのです。それに対し彼らは、パウロを弁護せず、逆に偽使徒たち信用してしまいます。
パウロは例え足りない者であっても私は彼らより少しも劣る所はない。あの大使徒(これは力を持っているふりをする偽使徒の事)よりも。

12:彼の忍耐が書かれています。パウロは本物の使徒です。使徒とは遣わされたものと言う意味で主イエスから直接・任命され派遣されます。それ故当然使徒職は権威があり、しるしと不思議と力ある業を示していくのです。
・しるし:神から遣わされている証拠を示す力。神の権威や力があることを示す。奇跡の業やたちどころに重い病をいやす。死人を生かすことがあげられます。
・不思議:人の説明が出来ない様なわざ。目に見えないある人の内からキリストの力によって悪霊が追いだされる。
・力あるわざ:通常の力ではない圧倒的に強い力が働く。
結果的に人が崇められるのではなく、神が崇められる。栄光が人に帰されるのではなく神に帰される。
以上が本物の使徒としてのしるしと不思議と力ある業で、パウロはイエスの力によってその印としての業を偽使徒達とは比べ物にならない程、人を癒し、助け、貧しい人を支援したのです。
ところが後から来た偽使徒たちがコリント教会を乗っ取りパウロは偽物だと非難したのを、あるコリント人達も一緒になってパウロを攻撃したのです。自分が開拓伝道で設立したにもかかわらずこれをやられると心がなえます。でも彼は忍耐を持ち祈りつつコリント人を愛し仕えて行ったのです。すごいことだなと思います。自分だったらどうか。こうは出来ません。

13:彼らコリント人に問いかけています。
それにもかかわらず、コリント教会の皆さんは、自分たちはまだ何か、他の教会と比べて足りないいと思っているようだが、それは私が生活費を得るため自ら天幕造りをして収入を得たことだけです。その理由は経済的負担をかけない為でした。偽使徒達はこれを逆手にとって、パウロが援助を受けなかったのは、教会員を信頼していないからとか、だから彼は愛の無い偽使徒と言って非難するのです。こうして偽使徒達はパウロを追い込んでいきました。しかし彼は、これが不正行為であれば赦して欲しいといっているだけです。
適用
パウロはコリント教会を設立した人で、しかも開拓間もないコリント教会に経済的な負担をかけないように自ら天幕職人として働いて生活費を稼いだのですがコリントの人たちにはそんな彼の思いは伝わらないのです。そして騙されてパウロを悪く言うのです。
ここから何を学ぶか。彼の苦しみ悩みはイエスと似ています。無償の愛をもって人に仕えても悪く言われる。人から誤解され偏見によってののしられ馬鹿にされ続ける。イエスの生涯と似ている。

①忍耐力は人を成長させる
パウロは偽使徒と言われ、エルサレムへの支援献金をごまかしていると言われ、悪意の言葉を投げかけられますが、それを乗り越え忍耐力を生かして彼らと接した。忍耐力は聖霊によって整えられていく。私達がパウロの様に忍耐力を身に付けるにはどうしたらよいか。
・隣人の良いところを見て付き合う。
・自分の罪が許されているから人の罪も許す。・そうすると聖霊が働く。

②イエスを見上げて生きよう
もう一つは彼の力の源はイエス・キリストから直接出ています。いつもイエスを見あげイエスの声を聞きそれに従っていた。イエスに信頼する時、聖霊が働く。この原則は今の時代も同じです。
結び
本気でイエスに従って生きようとする人はパウロの様に困難なことが多い。これは当たり前です。だから人生は面白い。でも困難を乗り越える100倍の力と恵みと祝福を受けのがキリスト者。
今週もコロナ感染に気を付け、聖霊の力を受けつつ忍耐力が養われるよう励んでまいりましょう。