コリント人への手紙第二(10)

2021年8月29日
聖書箇所:Ⅱコリント5:11~21 
説教題:和解の務めを受けて

本庄キリスト教会の皆様おはようございます。またネット配信をご覧の皆様おはようございます。今朝も礼拝を捧げる恵みに預かり感謝します。ライブ配信奉仕もありがとうございます。

いつものようにこの手紙を理解するにあたり一言。パウロがコリント教会に宛て、第一の手紙を書いた後、教会は良い方向に向かいませんでした。それで彼は再び手紙を書いて送ります。(2章4節)。涙の手紙と呼ばれているものです。
ところが、しばらくして、コリント教会の人たちが罪を悔改めたという嬉しい知らせがテトスをとおして届き、彼は大きな喜びの内に次の手紙を書きます。それがコリント人への手紙第二です。慰めと大きな励ましを受ける手紙です。そんなことを頭に入れながら読むと理解が深まります。

それでは聖書を開きましょう。前回に続き5章11節~21節「和解の務めを受けて」という題です。先週は見えない世界に目を留めようという視点から学びました。やがて私たちが地上の生涯を終える時、又、キリストの再臨の時キリストの命に飲み込まれ、朽ちない体に変えられます。
そして私たち全員が、キリストの前に立ち、それぞれの行いに応じて報いを受けます。そこで今日の箇所は信仰の行いに応じた報いを受ける為に、キリストのなしてくださった御業について、そして私たちの生きる方向性について使徒パウロの言葉から学んでまいりましょう。10節の言葉を受けてのことばが3節まで続きます。

11:やがて報いがある事を人々に説得し、明らかにされることを願っている。
12:自己宣伝することなく、うわべを誇る人達に応じたいと願っている。
13:パウロたちを悪く言う人達へ反論を含めてコリント教会の信徒に語り掛けています。

14:前の3節を受けて、キリストの愛がパウロたちを捕らえている現実を語り掛けています。
別の言葉で言うとキリストの愛が迫っている。これはいつもイエスが十字架の愛をもっていつも共にいて下さる臨在を示しています。常にイエス様と人格的な交流をもって信仰生活をしている時にキリストの愛が迫っている実感を持つことが出来ます。ここでカギを握るのが聖霊です。私たちの内に住んでくださる聖霊が様々な働きかけをしてイエスの御業(神の子としてのイエスの生涯、十字架の死と復活)に思いを向けさせて、心を開くように導いてくださるのです。

15:キリストは全人類全ての人の罪を赦すために死に復活しました。だからどんな悪人でも、イエスを救い主と信じたら救いを受けます。救いの条件は信仰のみです。救いは口を開けていれば得られるものではなく、イエスのみわざを受け止めて信じると行為が必要です。信じた結果、イエスのみわざを信じた人はどう生き方が変わるのでしょうか。①自己中心の生き方を捨てて、キリストのみこころを最優先して生きようとします。

16:②肉に従って人を理解し、評価しないように変わる。肉とは人の生まれながらの罪の性質から来る考え方や判断の事で、例えば人を、肌の色で評価したり、頭が良い悪いで評価したりしない、あるいは学歴で評価しないことです。またその人の身映えで評価しない。神の形に造られた人として尊敬するような考え方です。これがキリスト者に求められる生き方であります。
キリストに対して、十字架に掛かって死んだのは革命に失敗したからとか、キリストが死んだのは呪われるような悪いことをしたからだとか、神ではなくただの人だとか、様々な誤解や偏見から来る考え方です。パウロもかつて間違った理解でしたが、今はそうではありません。

17:有名な聖句で、キリストを信じた人の立場です。誰でもキリストの内に在るなら、即ちイエスをメシヤと信じて、私の罪のため、死んで葬られ、よみがえったことを信じたら救われる。これがキリストの中に在ることです。目に見えませんがキリストと一つに結ばれ、繋がっている。それを示す言葉です。キリストの命がその人の内に入り全く新しくされたことを示しています。

18:このようになったのはその人の頑張りや信仰、努力の結果ではありません。神の御業の結果です。神は私たちに大切な使命を与えてくださいました。神がキリストによって私たちをご自分と和解させ(罪から救いだしてくれた)続けて、その和解の務めを私たちに与えた。和解の務めは、イエスを信じて救いを受けた人が、さらに次の人へと続いて神との和解をして罪赦され救いを受けるようになるような務めを和解の務めと言います。

19:18節の言葉をもう一度い直しています。神は和解の言葉をパウロたちにゆだねたというのはすごいことです。大きな役割です。今日聖書を読んでいる私たちも同じようにキリストの使節として和解の務めを受けています。これを自覚しましょう。

20:結びの部分 こういう訳で、私たちはキリストに代わる使節、大使です。これは、すべてのキリスト者に与えられた大きな役割です。その為にも聖書理解や信仰生活を深めて人々に丁寧に教え伝える必要があります。そしてなんといっても知識的な事よりも、キリストに在る愛の生活を通して、生けるキリストご自身が前面に出るような証し、生き方を通してキリストが現わされる。そんな生き方をしたいと願っています。平安や喜びがその人にあふれ人に伝わる生き方ですね。

21:そのためにも罪を犯したことが無いばかりか、罪を知らないキリストを見上げ、聖霊に励まされて歩んでまいりましょう。
適用
14:キリストの愛に捕らえられる。キリストに従順にされる生活。
17:キリストを信じた時にキリストと結ばれた新しいキリストの命を受けた。この自覚を強める。

結び
20:私たちは和解の務めと言う使命を受けた、基督の使節、大使であります。この自覚を持ってイエスのように生きる、イエスを表す生き方の実践に今週も歩んでまいりましょう。