コリント人への手紙第二(8)

2021年8月15日
聖書箇所:Ⅱコリント4:7~18  
説教題:落胆しない理由 

本庄キリスト教会の皆様おはようございます。またネット配信をご覧の皆様もおはようございます。お元気でしたか。今日も礼拝出来る事を感謝します。ライブ配信奉仕もありがとうございます。

さて今日は8月15日です。日本が始めた無謀な戦争が76年前の今日終わりました。そういう事で戦後76年と言う言い方をします。この戦後と言う呼び方は私達が意識してこれからもずっと使い続けていくべき大切な言葉です。戦後という言葉を忘れると、過去、日本人が犯した罪がどんなに大きなものであるか、その最も大切なことを忘れてしまったら私たちの生き方や方向性が間違った方向に向いてしまいます。そこで今日は、毎月石巻の祈りの家、代表の阿部一さんからシャーアルに良い文章がありますので紹介します。一部抜粋して読んでみたいと思います。

それでは聖書を開きましょう。今日は前回の続きで4章7節~18節、「なぜ落胆しないのか」という題です。いつものようにコリント人への手紙第二を理解するにあたり一言申し上げます。パウロがコリント教会宛てに、第一の手紙を書いた後、なかなか状況が好転しないので、涙ながらに次の手紙を書きます。(2章4節)。
しばらくして、コリント教会の人たちが罪を悔改めたという嬉しい知らせをテトスから受け、喜びをもって手紙を書きました。それがこの第二の手紙です。慰めの手紙と呼ばれるゆえんでもあります。そんなことを頭に入れながら読むと理解が深まります。

なお今日の箇所には私たちが落胆しなくても良いとする理由が書かれています。4つのポイントを絞って考えてまいりましょう。①この宝を土の器の中に宿る神の恵み。
まず4章1節で、「こういう訳で、私たちは憐れみを受けて、この務めについているので、落胆する事は有りません」と言う言葉。これは私達を含めたキリスト者に対して述べています。私たちは人に対し、また自分に対して失望、落胆することが、しばしばあります。でもずっと失望、落胆し続けることはないのです。必ず回復しますから。
その理由は2章や3章で学んだように、信仰によってキリストの救いを受けた結果、①キリストの香りを放つ者とされた②聖霊なる神がずっと私の内に住んでくださり、励ましと慰めを与えてくださる。それ故、私たちは落胆し続けることがないことを学びました。今日は7節からです

7:この宝は、私達がキリストの香りを放つものとされ、御霊が内住している恵みのことです。
そして、神の素晴らしさが分かるように、神が私たちの心をいつも照らしてくれます。この様に神から来る、すべての良いものを神の恵みと言います。この恵みこそ神からの宝物であり、この宝はどこにあるか、土の器と言います。土の器は壊れやすい私たちを表しています。このような弱きものを通して神は良い物を下さり、神の栄光が現わされるようにしてくださいました。これが神の方法です。
もう一つの土の器の意味について考えましょう。この器と言う言葉は単数形ではなく複数形です。多くの器があることになります。一つではないとすると、どう解釈すればよいか。キリスト者の集まりの集合体は何ですか。そうです。教会(エクレシヤ)と呼ばれます。キリストを信じ、礼拝する者達の群れですね。ここから計り知れない神の力が現わされます。土の器である個人やキリスト教会を通して神は、ご自身の素晴らしさを現してくださいます。だから私たちは失望、落胆することが無いのです。
続けて 落胆しない状況を簡単に見て行きましょう。
8:四方八方からの苦しみを受け、途方に暮れるが生き詰まらない。
9:迫害されるが、見捨てられない。倒されるが滅びない。
10:イエスの命が我々の生き方を通して現わされる。
11:我々の死ぬべき体にイエスの命が宿っている。
14:イエスをよみがえらせた神は、我々をも共によみがえらせて下さる。
15:7節からの結びの部分です。恵み、神からの良い物がますます多くの人に及んで、感謝が満ち溢れ、神の素晴らしさが現れされるようになります。これが土の器に宿る神の恵みの結果くる、落胆、失望しない理由です。

16:2つ目の理由、外なる人は衰えても、内なる人は日々新しくなる。肉体はやがて衰えます。これは、切実な現実ですね。白髪が増え、髪の毛が抜け、視力が衰え、歯が抜け落ち、腰が曲がり、耳が聞こえにくくなり、体が思うように動きません、特に日本のような超高齢社会では現実です。でも心配ありません。聖霊を受けた者たちの内なる人は、日々新しくされ、キリストに似たものとされます。そして天の御国に移される時は栄光の体に変えられます。だから失望落胆しないのです。

17:3つ目の理由、今の苦しみ、大きい人もいるでしょう。でもそれは軽い苦難だとパウロは言います。なぜなら未来の重い栄光に比べたら軽すぎるくらい小さなものです。私たちの未来に待っているのは想像を絶する大きな栄光ある姿、その場所が待っているのです。

18:4つ目。見える者は一時的であり、見えない者にこそ目を止めよう。見えるものにではなく見えないものに目を止めよう。このような永遠の価値に重きを置く、神の視点に立った価値観をもって生きる時にどんなに苦しいことがあっても失望、落胆はしないのです。

適用
今悩んでいるとしたら、私達が失望、落胆しない理由を思い出しましょう。4つのポイントを思い出しましょう。①私たち土の器の中にこそ神の大きな恵みに満ちた力が溢れている。②私たちの内に住まわれる聖霊によって、外なる人は衰えても内なる人は日々新しくされている。③天の御国の重い栄光に比べたら今の苦難は軽い③見える者は一時的なので過ぎ去るのが早い。見えない永遠の世界に目を止めよう。こう考えると失望、落胆は消えて行きます。

結び
是非今日のみ言葉を自分のものとして落胆しない人生が用意されているのだからそのような生き方をさせてもらいましょう。