失われた人を探して救うために来たイエス
2020年12月20日
参照聖句:ルカ2:8~12 19:1~10
説教題:失われた人を探して救うために来たイエス
クリスマスおめでとうございます。今年はコロナ禍の中に在っても、アドベント第4週目の礼拝をささげる恵みにあずかり感謝します。今日はイエス誕生の目的と生涯について学んでまいります。聖書はルカの福音書からです。
●ルカ2:8~12
ここはイエス誕生の有名な聖書箇所で、聖霊によって身ごもった母マリヤから生まれたことが書かれています。
8節~12節:ここはイエス誕生後、羊飼いたちに、主の使いが告知した場面です。彼らに主の使いが現れ、主の栄光(別の言葉で神の臨在の現れ)が周りを照らしました。羊飼いたちは、大いに恐れ驚きます。その時、主の使いが羊飼いに語られた言葉。10節、11節(読む)・恐れるな。・見よ、この民全体に与えられる大きな喜びを告げ知らせます。(救いはまずユダヤ人から始まることが分かります)続いて有名な11節の言葉です。
ここはもっと具体的に書かれています。今日ダビデの町で(今日メシヤ誕生によって新しい時代が始まる。ダビデの町なのでベツレヘム)あなた方(まずはユダヤ民族、しかもその代表が当時の社会で低く見られていた羊飼いたちが最初でした)救い主(私達を罪から救い命を与え自由にして下さるお方、メシヤ、キリスト)がお生まれになりました。何のために生まれたか?
それは人間の一番大きな課題で、心の内にある罪からの解放と赦し、そして新しい命が信仰者に与えられる約束です。ですからこの課題はユダヤ人のみならず、私達にも適用できる事柄です。
この方イエスこそ(限定しています)主(神である)キリスト(メシヤ、救い主)だと宣言されました。しかも、高貴な王に対してではなく、当時低く見られていた羊飼いたちに最初に告げられたことは大きな意味があります。このように神の視点と、私たちの視点は違います。
羊飼いについて少し説明します。当時のイスラエルで羊飼いは一般的な仕事です。ダビデ王も元は羊飼いです。羊飼いは人々に肉を提供し、又、神殿に捧げる羊を提供する大切な役目を担っていました。それにも拘わらず、彼らは、汚れた者、律法を知らないという評価で、取税人、遊女と同じように低く見られていました。でもメシヤ誕生の喜びの知らせは、彼らに最初に伝えられます。
何故か?続く14章以降を読めばわかります。彼らは人々から低く見られても、神の前に純真で信仰者の心を持っていました。その証拠に主の使いの言葉に応えて真っ先にメシヤのもとに駆け付け、飼い葉桶に寝ておられるメシヤと対面しています。彼らこそ神に愛され、神の前に誠実に生きる人々でした。私達も人を見る時には真の姿を見て行くことが大切ですね。
●ルカ19:1~10
同じような人が33年後にもいました。今まで神が人として来られた赤ちゃんイエスの姿でありましたが、ここではすでに、イエスは30歳を超え、人を罪から救い、新しい命へ導く為に、エルサレムへ向かって進んでいます。エルサレムの手前のエリコの町に来ると、ザアカイという一人の人物がいました。彼は取税人のかしらで金持ちです。取税人はローマ帝国から税金を徴収する請負人、何を意味しているか、それはローマに魂を売った人物という評価です。民衆からは大変嫌われ、憎まれていました。彼はお金持ちの反面、人生の虚しさを覚え、このままではいけないと考えていた人ででもあります。
彼はイエスの評判を聞きつけ、会う機会を待っていました。イエスを一目見ようと大きなイチジク桑の木に登り、一行を待っていました。するとどうでしょう。
5:イエス様が桑の木の下に来ると彼を探して、ザアカイに声をかけたのです。「急いで降りてきなさい。今晩貴方のところに泊まるから」と言うではありませんか。イエスは神が人となられたお方でしたので、ザアカイの存在をよくご存じだったのです。それ故イエス自ら声をかけたのです。私達の心も全てご存じのお方です。
6:彼は大喜びでイエスを家に迎え歓迎会をします。ザアカイは神に受け入れられた喜びにあふれたことでしょう。そしてこの時、彼はイエスを救い主として受け入れ新しい命を受けました。
7:でも周りの反応はザアカイの心と全く違い、一緒に喜べない。文句を言います。(読む)
8;でもザアカイはこの日に救いを受け、新しい命を受けました。その証拠にお金に支配されていた心が、どうでもよくなりました。(読む)財産の半分を貧しい人に施す、だまし取ったものは4倍にして返す。レビ6:5 民5:7.お金の奴隷になっていた状態から解放された。
9:「今日この家に救が来た」今日、彼は救われたと主イエスが公に宣言したのです。アブラハムが信仰によって救われたようにザアカイも信仰によって救われたのです。
10:ザアカイのように人生は、失われたものですが、イエスは滅びる者を探して救うためにこの世界に来たのです。これこそクリスマスの目的であります。
今日の聖書箇所から私たちにも適用できることは
●イエス様はザアカイをよくご存じの神です。当然私のこともよくご存じです。今こそ心開いて自分の悩みや心を打ち明け助けを求めよう
●イエス様は今日も私達を捜して来てくださり親しくなろうとするお方です。
●イエス様はあなたを救うため、この世界に人として来られた神であり創造主です。罪のないお方で十字架に掛かり、死んで葬られ、復活し、救いの道を開いてくださいました。今日イエスを救い主と信じたら救われ、新しい命と平安を受け人生が変わります。
結び
「今日、救いがこの家に来ました。」「人の子は失われた人を探して救うために来たのです」
あなたの家には救いが来ていますか?もしまだであれば、あの羊飼い達が主の使いの言葉に従順に信頼したように、そしてザアカイのように、イエス様を歓迎し心を開きお迎えしよう。その時、あなたにキリストの命が入り、あなたの心は喜びと平安に満たされ、生き方が180度変わります。
人の子は失われた人(あなたを)探して救うために来たのです。お祈りします。