聖霊のバプテスマと水のバプテスマ
２０２０年１２月０６日
参照聖句：ローマ６：１～５ 使徒８：２６～３８
説教題：聖霊のバプテスマと水のバプテスマ
※姓名部分はプライバシー保護の為伏字にいたしました。
おはようございます。アドベント第２週目を迎えることができまして感謝します。今日は午後、●●姉妹の洗礼式が予定されています。●●さんは１年半以上前から水曜日の聖書を読む会に出席し、共に学んでいる方です。昔の話をお聞きして驚いたのは、本庄キリスト教会が設立されたばかりの１９５０年代後半（今から６０年以上前）、ソープ宣教師、ジョーンズ宣教師が本庄病院内の部屋をお借りして奉仕していた頃に長い間、日曜学校に出席しておられたということです。びっくりですね。
そして不思議なことに６０年後の２０１９年３月ごろ、ふと教会に行かなければという思いになったそうです。その年４月１０日の聖書を読む会に出席されてから１年半の間、ずっと共に聖書を学んでまいりました。今年の９月には信仰告白して今日の洗礼式を迎えました。
そこで今日は洗礼式ですので「聖霊のバプテスマと水のバプテスマ」というテーマで共に考えます。私達は本来のバプテスマのことを洗礼と呼ぶ場合が多いのですが、この儀式の意味はイエスを救い主と信じて救いを受けたことを公に表明し、地上の所属する教会に加わる事を意味します。
●聖書を開いてみましょう。聖書箇所は使徒８：２６～３８。ここは有名な箇所で、アフリカ、エチオピヤの宦官がエルサレムから国に帰る途中、旧約聖書イザヤ書５３章を読んでいました。しかし意味が全く分かりません。そこに居合わせたピリポが（３０節～３１節）読んでいる箇所の意味を教え導き、「屠り場に引かれていく子羊」こそ、実はイエスのことで、イエスこそメシヤであり、あなたの罪の身代わりとして呪いの十字架の死を遂げて下さったことを教え示しました。
（３４節～３５節）。
宦官はピリピの導きにより、イエスがメシヤで、自分の罪の為に身代わりに死んで、葬られ、三日目によみがえられた事を信じ、救われたのです。そして、ただちに彼は自分が受けたキリストの救いを公に表明する意味の水のバプテスマを受けました。これは水の中に入ることにより、キリストと共に罪に対して死んで葬られ、水から出ることによりキリストと共に新しい命に生きる事を示しています。今日、小暮さんが受けるのが同じ水のバプテスマです。ただし健康的な面を配慮して水の中に入る方法ではなく、水を数滴頭の上にかける滴礼と呼ばれる方法をとります。
●実はバプテスマにはもう一つの意味があります。それは信仰者が水のバプテスマより時間的に早く体験する聖霊のバプテスマというものです。バプテスマという言葉は聞きなれない言葉ですが、水に浸す、沐浴する、洗うという意味があります。そこから転じてキリストを救い主と信じた人は目に見えませんが、キリストに浸される、キリスト漬けになる、即ちキリストと一体になる事を聖霊のバプテスマと言います。外見的には名のも変わらず、心の内面で起こる変化です。
ローマ６：１～５に書かれています。特にポイントは６：３「キリスト・イエスにつくバプテスマを受けた私たち」とありますが、このつく、これは、私たちの目には見えませんが、キリストを信じた時に、キリストと私たちが結ばれ、一体になる事です。一体になったので、信仰者の内にキリストの新しい命や力を受けるということです。これは信じた人に誰でも起こることで、貴方や私にも同じことが起こりました。このようにキリストと一つになっているので、キリストが罪に対して死んだように私たちも過去の古い生き方を捨て、新しい命の歩みに変わって生きるようになる。
これを聖書で救いと言います。
このように救いの順番は、まず、イエスを信じて聖霊のバプテスマを受け、その後に信仰を公にして地域教会に加わる為に水のバプテスマを受けるのです。この逆、水のバプテスマを受けたら救いを受け、聖霊のバプテスマを受けるということはありません。よく理解ください。
●もう一つ、３番目はコロサイ１：１８。聖霊のバプテスマを受けた時に起こる事、私達がキリストと一つに結ばれた時、目に見えないキリストの体なる教会の一員にされることです。これはキリストの復活の時から現代にいたるまでの全ての信者、教派や、人種や、時代を超えて全世界の人がキリストの体なる教会の一員とされます。これを普遍的なキリストの体なる教会と言います。
以上、救いを受けた人に起こる時間的な順番は、大きく分けると２つです。
①聖霊によってキリストとつながり一体となる。これを聖霊のバプテスマを受けるといい、キリストの満ち満ちた命と平安を受けます。
同時に普遍的な目に見えないキリストの体なる教会の一員として連なる。
②次に今日の洗礼式のように水のバプテスマを受けて、地域教会である目に見える本庄キリスト教会の一員とされます。
ぜひ私達もそれぞれがイエスを救い主と信じ、洗礼、バプテスマを受けた日を思いだしながら、キリストに在って罪の古い生活を日々捨てて、日々キリストの新しい命に満ちた生活に歩めるよう主に信頼して歩んでまいりましょう。お祈りします。