とりなすイエス 

2022年12月22日

2019年12月29日
参照聖句:使徒1:3~11、マタイ24:マタイ24:9~31
説教題:この人を見よ⑥ 

今年最後の礼拝となりました。一年あっという間に過ぎ去った感じです。12月からの宣教テーマは結城耕先生作曲新聖歌99「馬舟の中に」の詩から「この人を見よ」というテーマでイエス・キリストについて5回話しました。誕生、幼少期、12才、30才、公生涯、十字架の死、復活、そして40日後の昇天、今は神の右に座にあって大祭司として私たちの為にとりなしておられる事、そして今日はいよいよ6回目でキリストの再臨について話します。

まずは使徒の働き1章3節~11節、ここはイエスの復活後の地上で弟子達にこれから後の事をお話しくださっている場面です。内容はエルサレムを離れるなという勧めですが、弟子達はイエスに対して質問をします。

6:「今こそ、イスラエルの為に国を再興してくださるのですか?」これはいよいよ千年王国が設立される時ですかと尋ねているのです。それに対してイエスは6節で、いつとかどんな時とかは知らなくても良いこと。それは父なる神が定めているからと答えています。

8:そしてあなた方は聖霊の力を受けて、地の果てまでも私の証人として生きるべきだと促した後

9:神の栄光の雲に包まれて天に上って行かれたのです。父なる神の右の座、栄光ある立場に立たされたという事になります。今イエスは、神の右の座にあって一人一人の為に父なる神にとりなしをしてくださっているのです。今に至るまで2千年間の間です。そして私達とも人格的なつながりを通して今も関わり導いて下さるのが主イエス・キリストであります。

ここから今日の話になります。
10~11:イエスが天に昇って帰る様子を見ていた天使(白い衣を着た二人の人)が弟子達に語り掛けます。「ガリラヤの人たち」キリストの弟子たち全員ガリラヤ出身です。「何故天を見上げているのですか。あなた方を離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなた方が見た時と同じ有様でまたおいでになります」どこで天に昇られたのか。ルカの福音書24章50節によるとベタニヤです。オリーブ山の東山麓にある村で、エルサレムから東に3キロと言われています。このベタニヤからイエスは天に上られました。

見ていた天使たちは、同じ有様でまたおいでになるというのです。天に帰られた時と同じ有様とは人間の目で見える事ですので、これはキリストの再臨の事です。この約束は2千年たって実現しましたか。そうです。まだ実現していません。

ではキリストの再臨の時にどんな事があるのでしょうか。別の聖書箇所では何と言っているのでしょうか。一番まとまって書かれているのはマタイの福音書24章9節~31節です。ここはイエス様が直接語られている所ですので見て生きましょうか。
9:その時、と訳されていますが、それからとか、その後という意味もあります。意味がよく伝わるのは、それからとか、その後の方です。何故ならこの箇所にくると7年間の患難時代の後半の事を述べているからです。
9~20:この時代になると多くのユダヤ人がイエスを信じる故に非常に大きな迫害を受けます。でも13節にあるように最後まで耐え忍ぶ者は救われます。
14:こうして福音が全世界に伝えられ証しされていきます。これが特別に選ばれた144000人のユダヤ人宣教師の働きによるものです。こうして終わりの日が来るとはキリストの再臨があるということです。
15:ここは患難時代の後半です。反キリストが神殿に入って自分は神だと宣言する。
16~:これが起こるとユダヤ人は非常に危険だから急いで山に逃げよとイエスは勧めます。山とはヨルダン川東の地域であの有名なペトラ遺跡がある地域です。ここに逃げれば安全なのです。
20:ただ冬にならないように祈りなさい。これはどうしてか。冬は雨期なので濁流の危険が多く危ないということです。この箇所は日本の気候と違う事を前提に読まないとわかりません。
21:7年の大患難時代でも最も激しい苦しみの時が後半の3年半からです。
22~にせキリストの出現がある。これは今もあります。
25:イエスが前もって話してくださったので非常に大切な言葉です。
27:人の子が来るのが・・・イエスはご自分の事を人の子というメシヤの称号を好まれました。これがキリストの再臨と言われるものでこの地上に戻ってくる事、人の目に見える形で現れます。
29:天変地異のこと
30:栄光の雲、シャカイナグローリー包まれてキリストが再びこの地上に来られます。これをキリストの再臨と言います。使徒1:11で天使が話したことが現実になる事です。これは未だ起こっていません。何故なら7年間の患難時代は未だ始まっていないからです。今は未だマタイ24:5~8の段階で、患難時代前の産みの苦しみの時です。でも陣痛の間隔が速まってくるように、やがては生みの苦しみは終わり、ある時から患難時代に入ります。7年間の最後にイエスが再臨する時には、信仰を持っていない人が多いので人々は悲しみながらイエスの再臨を見る事になります。

以上、キリストが再びこの世界に戻ってくるときの様子でした。他の聖書箇所にも沢山あるので皆さん自分で学んでみて下さい。分からない所は週に2回聖書を読む会が有るので、その時牧師に質問してくれると嬉しいです。

今日の話は夢物語の様に思いますか。如何でしょうか?
キリストの再臨はこれから確実に起こることです。非常に大切な世界の完成に関する事で専門用語では終末論と言います。英語でeschtology エスカトロジイ。私たちはこれからの世界がどうなるかを聖書からもっと深く広く知る為にも、この分野をしっかり学んでまいりましょう。
結び
キリストの再臨はいつ起こるか分かりませんが、そんなに遠い未来ではないと思います。聖書を見ると確かに産みの苦しみの時代が始まっています。私達はキリスト者として最大の希望である再臨を待ち望んでいるでしょうか。キリストが神の栄光に包まれて、この世界に戻られたら、この世界の諸問題を一気に整理して地球が回復します。そしてキリストの直接統治による千年間の平和な時代が来ます。是非、「この人を見よ」という言葉に励まされ、イエスを見上げて生きましょう。そしてこれからの世界が大きな流れとしてどうなるかを聖書から受け止められるように勧めます。そして人と比較しないで、自分らしく生きることが必要です。イエス・キリストを見上げてキリストのように地上の生涯を全うして天に帰るような生き方を送らせてもらいましょう。
皆さんいかがですか。