小さい者たちへの愛に生きよう 

2022年12月22日

2019年5月19日
参照聖句:マタイの福音書25:31~46 
説教題:小さい者たちへの愛に生きよう 

今日はマタイの福音書25:31~46から学んでまいりましょう。この24~25章はイエスがオリーブ山を前にして弟子達に語られた場面であります。中身の濃い終末預言でここには終末時代の特徴、キリストの空中再臨、7年間の患難時代、キリストの地上再臨と言って再び主イエス・キリストが世界に戻って来られる時の様子がイエスによって語られています。

さて今日の25章ですが私の経験ではここの理解が曖昧でした。今日はこの箇所でイエス様が述べている意味を探りつつ、私達への適用をしてまいりましょう。

内容
いつ語られたことか。先ほど申し上げましたように、イエスが十字架に掛けられて死ぬ前にオリーブ山からエルサレムに向かって弟子達に語られたことです。特にイエスご自身が再び地上に戻られるにあたってイスラエルの民に語れられたたとえ話が続いています。それが前回の花婿を迎える10人の娘の話です。

今日の箇所はイエス様がこの地上に戻られた時の事をイエス自身がお話しくださいました。戻ってくる事をキリストが再臨すると言います。

31:人の子という呼び方はメシヤの称号です。イエス様が自分を人の子と言っています。メシヤ、救い主という意味になります。
イエスは7年の大患難時代の最後に裁き主として栄光を帯びて、み使い達を伴いこの世界に戻って来ます。当然この時に私達も一緒にこの世界に戻って来ます。栄光の体をもって。そしてキリストの再臨によってたちまちのうちに反キリストや偽預言者は滅ぼされます。悪魔も千年の間底知れぬところに閉じ込められ世界中が平和な時代になります。何故か、キリストによる直接統治、そして悪魔の影響が全くない状態となるので平和が戻ってくるのです。そしてイエス様は世界の王となられ世界を治めるのです。イザヤ11章6節以降に書かれている有名な預言。オオカミが小羊と共に宿り、ヒョウは子ヤギと共に伏すとあります。旧約聖書で何回も預言されたことの成就です。

32:ここではメシヤであるイエス・キリストの再臨の時に7年の患難時代を生き残った民が集められ裁きを受ける預言です。当時の人々に分かるように羊とヤギを分けるたとえで話しました。

33:羊は右、どんな人々が右に立つのか。34:祝福された人々です。御国をつぎなさい。これから始まる千年王国の祝福を受けよということです。

35:その理由は、イエス様が空腹のときに食べ物を与え、イエスが渇いている時に水を飲ませ、旅人であった時に宿の提供をしてくれたというのです。36:裸で寒い時にはきものをくれた、病気をした時に見舞ってくれた、牢獄にいた時、訪ねてくれた。
36~:正しい人は答えます。同じ内容について反対の言葉を投げかけます。いつそのようなことをしましたか。
40:王であるイエスは答える。これらの私の兄弟たち。しかも最も小さいものにしたのは私にしたのです。
ここに出てくるイエスの兄弟たち、しかも最も小さい者たちとは誰の事を言っているのか?
そうです。文章の流れから言ってユダヤ人の事ですね。彼らがイエスの兄弟たちであります。この様にイエスとユダヤ人は一体関係にある事を示しています。
右側の羊、正しい人とは特に患難時代を生き延びた人の中にあって、イエスをメシヤと信じる信仰をもって終末時代ユダヤ人に関心を持ち、祈り、支援し、助けた愛の行為をイエスは喜んでいるのです。彼らは永遠の命に入る。
41~46はその逆でヤギにたとえられている人は反ユダヤ主義の不信者に対して語っている事になります。46:永遠の刑罰に入る。

こうしてみると千年王国の最初は永遠の命に入る人しか残らないのです。Dから平和な時代になるのです。

適用
イエスの言葉からみるとこれらの最も小さいものはユダヤ人を指していることが分かります。この終末時代に対してイエスの言葉を理解し、神の選びの民であるユダヤ人の為に祝福を祈ることは大切です。
同時に、イエスの真意を理解したうえでこの箇所を適用していくと、私達の前には限りなく広い人々がいます。自分たちも弱さを持つ一人として、他の弱さを持つ方々に関心をもって仕えていく事にもつながります。最も弱い小さな人の中には、具体的に日本の子供たちの事があげられます。相対的貧困率は15%近くです。相対的貧困率とは様々な面で満たされないで育つ事です。これらの現実に関心を持ち出来る事をしましょう。また自分たちの周りには社会的に弱い立場の人が沢山います。そのような人を馬鹿にし、見下げるのではなく、共に生きようとする生き方が求められています。是非今こそ小さなものへの愛に生きる者とされよう。これこそキリスト者にとって大きな
課題であり、とりくむべきテーマです。ここがしっかり変われば日本のキリスト教会は変わります。
主から大きな祝福を受けます。

結び
私たち日本人はユダヤ人こそ最も小さいものだというイエスの言葉がピンときません。
しかしこの文脈では確かにイエスはそのように語っているのです。今こそ同胞である日本人、いや自分の周りにいる弱い立場の人を愛し仕え、そして神の民であるユダヤ人の救いの為に祈っていこうではありませんか。
私達が出来る事は限られているかもしれませんが、今こそこの終末時代に在って神の選びの民であるユダヤ人に関心を持ち、祝福の為に祈ろうではありませんか。